FIFA ワールドカップ2026にて、5大会連続で日本代表に選出された長友佑都選手。39歳にしてプロの世界で活躍を続ける長友選手を約10年間、食事や栄養面から支えているのが、専属シェフの加藤超也さんです。著書『鶏が主役! 超たんぱくめし』(主婦の友社)も好評の加藤さん。
インタビュー後編では、スポーツを頑張っている子どもへの食のサポートについて、その心構えや具体的な方法を教えてもらいました!
加藤シェフが提案する「1冊丸ごと鶏肉」!

Question!
必要な栄養素、朝ごはん、おすすめたんぱく質etc.
加藤超也さん、スポーツキッズの「食」について教えてください
たんぱく質はもちろん、骨を強化するカルシウム、ビタミンD、亜鉛も必須栄養素
サッカー、野球、水泳、バスケットボール、ダンスなど、ハードな運動をしている子どもは多いと思いますが、このようなスポーツキッズに必要な栄養素は?
栄養素のピラミッドを作るとしたら、一番上にたんぱく質があり、そのすぐ下を支えるのが、カルシウム、ビタミンD、そして亜鉛なんですね。体作りにたんぱく質が必須なのは間違いないのですが、カルシウム、ビタミンD、亜鉛の3つの栄養素は骨を強化するので、スポーツキッズはもちろん、これから成長期を迎えるお子さんにはしっかり摂ってほしいなと思います。
魚が苦手なお子さんも多いと思うのですが、比較的子どもが好きで、臭みがなくて食べやすい鮭、しらすにはこれらの栄養素がしっかり含まれています。特に、海外でのサポートをしていると、こんなに新鮮な状態で買えるしらすはないので、日本はありがたいなと痛感します。しらすに温泉卵をのせるだけで丼になったり、鮭もそのままでもごはんに混ぜてもおいしいので、積極的に食べてほしいですね。もちろん、鶏肉も上記の栄養が豊富なのでおすすめです。
これから暑くなり、食欲が落ちる子もいると思います。夏のスポーツキッズに食べてほしい鶏料理はありますか?
本の中で紹介している「スタミナ全開カオマンガイ」は、炊飯器ひとつでできるので、食事の用意をしてくれる親御さんも、手軽に作れる1品なんじゃないかなと思います。にらだれのレシピなのですが、にらには疲労回復効果があり、暑い季節に非常に理にかなった食材なんです。ただにらの香りが強いので、苦手なお子さんには、一度水にさらして香りをやわらげたり、どうしても抵抗があればネギに変えたりしても。お子さんに合わせて、いい具合に調整してあげてください。

朝ごはんが食べられないなら無理しなくてOK。栄養豊富な捕食でカバーを
スポーツキッズは、週末の試合などで朝が早いケースもあると思いますが、朝ごはんをきちんと食べてくれないと悩むお母さんもいるようです。子どもの朝ごはんについても、アドバイスをお願いできますか?
朝ごはんを食べられないのは、きっと理由があるはずで、例えば、前の晩のごはんを食べる時間が遅くまだお腹がすいていないとか、試合前で緊張して自律神経が優位になってしまい食べられないとか、その子によっていろいろと考えられます。基本的に、食事は時間で決めず、お腹がすいていなければ無理に食べなくてもOK。ただ、スポーツをする場合は、試合などの前に食べておかないと体力が心配だと思うので、その場合は、補食を持たせ、現地に着いて、少し体を動かしてからでも食べられるようにしてあげましょう。バナナやゼリー飲料など、子どもが食べやすいものでいいと思います。
他にも、試合や練習の際に持っていきたい補食はありますか?
本の中で紹介している「プロテインにぎり」は、鶏にひじき、にんじんとたんぱく質から食物繊維まで、スポーツキッズに必要な栄養がぎゅっとつまったおにぎりでおすすめ。また、同じく本で紹介している、せいろで作る卵たっぷりの「エネルギー蒸しパン」も、食べやすい大きさに切って、子どものリュックに忍ばせてあげてほしい一品です。


子どもの成長ホルモンのスイッチを食事でオンに。この本が食卓のサポーターになれたら
あらためて、スポーツを頑張る子どもたちを、親はどんな心構えでサポートすべきだと思いますか?
最近はコンビニのクオリティが上がっていて、おにぎりもパンもすぐに買えますよね。特に夏の暑い時期は、手作りだと悪くなりやすかったりと心配な面もあるので、そういった際にはコンビニをうまく活用するのも十分にアリだと思います。
ただ、やはり栄養面を考えると、スポーツキッズのペコペコのお腹を、菓子パンで埋めるのはできるだけ避けてあげたいなと思っていて。もちろん親御さんの無理のない範囲で、ではあるのですが、手作りの食事を増やしてあげられると、スポーツ中の動きや体の回復度合いなども変わってくるんじゃないかなと思います。
加藤さんの著書『鶏が主役!超たんぱくめし』も参考になりそうですね。最後に、本のおすすめポイントも教えてください。
これからどんどん身長が伸びて、体も大きくなる子どもたちの、成長ホルモンのスイッチを食事でいかに促してあげるか。子どもの食を考える際に、この部分がとても大事だと僕は思っています。その上で、最も大事な栄養素であるたんぱく質が豊富な鶏料理は、家庭のごはんでどんどん取り入れてもらいたいです。困ったときに開くと、お役立ちレシピや今日の献立のヒントがたくさん載っている。この本が、そんな食卓のサポーターのような存在になったらうれしいなと思っています。
book information
加藤超也さん『鶏が主役! 超たんぱくめし』(主婦の友社)

体が資本であるトップアスリートを10年に渡り支える加藤シェフだからこそ伝えられる、経験と実績を伴った鶏レシピをお届け。長友氏がこれ以上のものはないと豪語する「加藤家の唐揚げ」、レバーやハツが食べやすいトマトパスタ「スタミナポモドーロ」、間食におすすめの「エネルギー蒸しパン」など、計55品を掲載。
Staff Credit
撮影/倉方真帆(加藤シェフポートレート) 料理写真は書籍『鶏が主役!超たんぱくめし』より 取材・文/野々山幸
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