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「児童書」がひろげる、子どもの未来

児童書は、子どもたちに何を教えてくれる?

2026【子どもの読書悩みQ&A】活字が苦手、ショート動画ばかり、語彙をつけるには?おすすめ児童書付きでプロがアンサー!

2026.08.06

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語彙力、想像力、好奇心が育つ!

「児童書」がひろげる、子どもの未来

「児童書」がひろげる、子どもの未来

絵本でもなく、大人向けでもない「児童書」。そこには、子どもの成長に必要なすべてが詰まっている!? 著者のお話や書店員のトレンド解説、読書教育のプロによるお悩み相談、読者のおすすめ本などから、親子で読んで学べる児童書の世界を深掘りします。

Index
  1. 「児童書」がひろげる、子どもの未来
  2. LEE読者の「子どもの読書悩み」にアドバイス!
  3. 活字が苦手で、文字の多い本に集中できないようです…
  4. ショート動画ばかり観ていて、本を読んでくれません…
  5. 本から、たくさんの語彙を身につけてもらいたい。どうすればいいですか?
  6. 図鑑系はよく読むのですが、文章がメインの小説などには手が伸びません
  7. 読書を通して、さまざまな価値観を知ったり、視野をひろげてほしいのですが、どんな本がおすすめ?
  8. 小学校に上がっても、読み聞かせをねだられ自分で読むことをしてくれないのが悩みです
  9. あわせて読みたい

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LEE読者の「子どもの読書悩み」にアドバイス!

LEE読者から寄せられた子どもの読書についてのお悩み。よくある順に6つ、おすすめ本付きでお答えします。

笹沼颯太さん/Yondemy代表

笹沼颯太さん

SOUTA SASANUMA

Yondemy代表

1999年生まれ。東京大学在学中に株式会社Yondemyを設立。著書に『ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。独自に開発した読みやすさの指標「ヨンデミーレベル」に準じたおすすめ児童書の紹介も行っている。

\ 読書教育のオンライン習い事やSNS発信を行う /

『ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

紹介した本はあくまでも一例です。大事なのはお子さんの読書レベルに合わせること!
「ヨンデミーレベル」も参考にしてみてください

笹沼颯太さん

お悩み

1

活字が苦手で、文字の多い本に集中できないようです…

まずは文字量を減らす!8割程度の力でスラスラ読める本を選んで

「本に没頭しているときって、読んでいるという感覚が消えませんか? 文章から自然と映像が頭に浮かび、つるつると文字が入ってくる感覚になりますよね。なぜそうなるかというと、8割くらいの出力で読めているからなんです。〝難しいな〞〝読みづらいな〞と思う本は、難しさに気を取られてしまって、うまく楽しめないもの。本の難しさレベルを下げて、スラスラと余裕で読める本で、活字を好きになってもらうところから始めてください。今は文字の少ない本を楽しくたくさん読み、読むこと自体に慣れていくのを待つんです。読む力がつけば、自然と文字の多い本にも手が伸びるようになりますよ」

\ 最初は文字が少ない児童書から! /

『にんきもののひけつ』文:森 絵都 絵:武田美穂 ¥1320 童心社

『にんきもののひけつ』

文:森 絵都 絵:武田美穂 ¥1320 童心社

「文字が少なく絵が多いこの本をおすすめします。文章を読むことで内容を追える構成になっており、文字に慣れるのにぴったりですよ。主人公が人気者の秘密を探るお話です」

お悩み

2

ショート動画ばかり観ていて、本を読んでくれません…

すぐオチがくる奇想天外な本なら動画みたいに読めるかも

「優れた動画クリエイターは、文字を一切読まなくても、声のテンションや表情、展開の起伏だけで惹きつける動画をたくさん作っています。しかも、勝手に流れて勝手に盛り上がってくれるため、子どもの負荷はとても低い。そんなショート動画にハマっている子には、仕組みが近い物語をおすすめします。すぐにオチがきて、奇想天外でワクワクする展開がたくさんあるお話ですね。〝次に何があるんだろう〞と惹きつけて、読書を続けさせてくれるような作品が合うでしょう。日常系の友情物語などでは、刺激が足りず、飽きて離脱してしまうと思います。ゲームが好きな子ならば、ゲームブックもいいですね」

\ 先の読めない展開に夢中になれる!/

『はれときどきぶた』作・絵:矢玉四郎 ¥1320 岩崎書店

『はれときどきぶた』

作・絵:矢玉四郎 ¥1320 岩崎書店

「展開が奇抜なのに、情景を想像しやすい作品なので、ショート動画に慣れた子も飽きずに読み進められるはず。舞台が学校で、設定が身近なところも没入しやすくて◎」



お悩み

3

本から、たくさんの語彙を身につけてもらいたい。どうすればいいですか?

難しい本を1冊読むより簡単な本を10冊! 格段に語彙力が上がります

「本の中の知らない言葉(未知語)が3%を超えると、その本の意味を理解できなくなるといわれており、難しい本を読んでも語彙は増えません。逆に1〜2%なら、前後の文脈から意味を推測して読めるため、未知語が自分の言葉になりやすいそうです。また、異なる本の中で同じ言葉に10回出会うことで、初めて〝生きた語彙〞になるという説も。つまり、時間をかけて難しい本を1冊読むより、その時間で簡単な本を10冊読むほうがいいんですよね。なので、簡単な文章で、知らない言葉が少しだけ混ざっている長編がおすすめ。『大どろぼうホッツェンプロッツ』や『チョコレート工場の秘密』なんかもぴったりです」

\ 国、歴史、動物……テーマが毎巻変わる!/

『マジック・ツリーハウス 54 ラッコの海を守れ!』著:メアリー・ポープ・オズボーン 訳:番 由美子 ¥1210 KADOKAWA

『マジック・ツリーハウス 54 ラッコの海を守れ!』

著:メアリー・ポープ・オズボーン 訳:番 由美子 ¥1210 KADOKAWA

「異なる時代や場所などを冒険する学習漫画シリーズ。さまざまなジャンルに触れられるため、このシリーズを読めば、語彙が増えるうえに、視野をひろげるための知識も身につきます」

お悩み

4

図鑑系はよく読むのですが、文章がメインの小説などには手が伸びません

図鑑好きは情緒より構造。謎解き、ミステリー、サバイバル系がおすすめ

「知的好奇心が内面に向くタイプと外の世界に向くタイプがいて、図鑑好きの子は後者であることが多い。そういう子は、感情や人間関係を描く物語よりも、〝ルールや仕組み、構造〞がおもしろい謎解き、ミステリー、知的なサバイバル小説のほうが読みやすい傾向が。また、好きなジャンルからのステップアップもおすすめ。図鑑で興味を持っているテーマの延長線上にある本を選んでみてください。ちなみに、図鑑が好きな子の中には、説明文を読まずに写真や絵だけを楽しんでいる子もいます。もしそうなら、図鑑に文字でしか載っていない情報を読み聞かせ、〝文章を読むと楽しい〞と気づかせてあげましょう」

\ 科学漫画の解説パートで練習/

科学漫画サバイバルシリーズ94『大噴火のサバイバル』原案:洪 在徹 絵:もとじろう 監修:小山真人 ¥1430 朝日新聞出版

科学漫画サバイバルシリーズ94『大噴火のサバイバル』

原案:洪 在徹 絵:もとじろう 監修:小山真人 ¥1430 朝日新聞出版

「文章による解説パートがしっかりあるのが特徴の科学漫画。解説部分を読めるようになれば、小説を読む力もつくはず。90巻以上あるので興味のある分野がきっと見つかる!」

お悩み

5

読書を通して、さまざまな価値観を知ったり、視野をひろげてほしいのですが、どんな本がおすすめ?

自分と共通点がある主人公の本でハードルを下げて

「大前提として、文化や価値観がまったく違う本や、知らないことが出てくる本は、子どもにとって想像しにくく読みにくいものです。頭の中に映像が浮かばないと、つまらなく感じて読書が止まる原因になります。なので、自分と学年や家族構成が近いなど、どこか共通点がある主人公の本を選んで、入り込みやすくするといいと思います。想像のサポートをしてくれるような、挿絵が多い本を選ぶのもいいですね。絵本に近い児童書や学習漫画から読み物へとステップアップしていくのもおすすめです。読む前に親御さんから〝こういう文化があるんだよ〞と、事前知識を少し話しておくのも効果的ですよ」

\ 学校が舞台だと想像しやすい!/

『都会のトム&ソーヤ(1)』著:はやみねかおる 絵:にしけいこ ¥1045 講談社

『都会(まち)のトム&ソーヤ(1)』

著:はやみねかおる 絵:にしけいこ ¥1045 講談社

「少年2人組が、学校や街で、身近な道具を使ってサバイバル的な冒険を繰り広げる小説シリーズ。舞台が子どもたちのリアルな日常と地続きなので、想像しやすいはず」

\ 海外作品は主人公の年齢が近いものを/

『パフィン島の灯台守』作:マイケル・モーパーゴ 絵:ベンジー・デイヴィス 訳:佐藤見果夢 ¥1650 評論社

『パフィン島の灯台守』

作:マイケル・モーパーゴ 絵:ベンジー・デイヴィス 訳:佐藤見果夢 ¥1650 評論社

「外国の話ですが、主人公が少年なので身近に感じられる。〝家族ではないけれど、単なる友達とも少し違う〞という、繊細で複雑な関係性を理解できる作品」

お悩み

6

小学校に上がっても、読み聞かせをねだられ自分で読むことをしてくれないのが悩みです

やめる必要なし! 小4までは読み聞かせのほうが語彙獲得しやすい

「読み聞かせはとても大事な習慣なので、ひとつの読書スタイルとして続けていってほしいです。小4までは読み聞かせのほうが語彙獲得がスムーズだという学術研究もあるんですよ。読み聞かせだと未知語を気にしなくていいのがよいところ。難しい言葉が出てきても親が説明できるため、少しレベルの高い本も選べます。逆に、一人で読んでほしい場合は、読み聞かせで読むものよりもぐっと簡単な本を選んであげるといいかもしれません。読み聞かせをしながら、子どもにもお返しに読み聞かせしてもらったり、1ページずつ交代して読んだりして、自分で読むことの楽しさを少しずつ知ってもらうのも手です」

\ 読みやすくて万能の長編児童書/

『大どろぼうホッツェンプロッツ』作:オトフリート・プロイスラー 訳:中村浩三 ¥880 偕成社

『大どろぼうホッツェンプロッツ』

作:オトフリート・プロイスラー 訳:中村浩三 ¥880 偕成社

「初めて長めの物語を自分で読むならこれ。挿絵が多く文章が簡単ですが、話がしっかり作り込まれています。ボリュームがありながらも読み切れるという本は貴重です」

Staff Credit

撮影/倉方真帆 取材・文/東 美希
こちらは2026年LEE8・9月合併号(7/7発売)「「児童書」がひろげる、子どもの未来」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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