今、ノンフィクション本が熱い!大人気の書籍紹介YouTube「積読(つんどく)チャンネル」さんにその理由を聞きました!
2026.07.12
暮らしと人生に直結する発見があるから
私たちに刺さった!
「LEEノンフィクション大賞」

LEEでいつも好評の読書特集、今回は近年盛り上がりを見せる「ノンフィクション」がテーマ。ルポやドキュメントからエッセイまで、事実をもとにした読み物を幅広く取り上げます。日々の暮らしに刺激を受けたり、知識が増えて視野が広がったり、読んでよかったと思える作品ときっと出会えるはずです!

今、ノンフィクションが熱い!

新書が大ヒットして読書ムーブメントの火付け役となった文芸評論家の三宅香帆さん、「書店員が選ぶノンフィクション大賞2025」を受賞した生物学者の鈴木俊貴さんをはじめ、各メディアでノンフィクション分野の書き手やその作品に注目が集まっています。集英社ノンフィクション編集部の平本千尋さんも「SNSなどで膨大な情報にさらされているからこそ、活字という形で自分と向き合ったり、社会を考えたいという動きがあるのではないでしょうか」と分析。
大人気の書籍紹介YouTube「積読(つんどく)チャンネル」さんに聞きました!
今、ノンフィクション本に注目が集まる理由とは?
テンポのいいかけ合いと紹介される本のセンスが絶妙! 人気チャンネルの主宰者が、ノンフィクション本が読まれる理由を分析します。

題材がはっきりしていて、読書が久しぶりの人も読みやすいのが魅力
積読チャンネル 飯田光平さん(右)
題材も幅広くて、構えず手に取れるのがノンフィクション!
書籍をおすすめするYouTube動画の中でも、高い人気を誇る『積読チャンネル』。ノンフィクションの書籍紹介が多いことでも知られています。MCの飯田さん、堀元さんの引き込まれる解説や、二人の軽妙なかけ合いも人気。そこで今回は、チャンネルの発起人&主宰者である飯田さんに、なぜ今、ノンフィクションが視聴者の注目を集めるのかを聞きました!
「僕自身はノンフィクションのみならず、小説も大好きで。『積読チャンネル』でもなるべくジャンルに偏りなく、おもしろい本を紹介しています。ただし小説は、文体や世界観などを、言葉で説明するのが難しい部分もあるし、下手をしたら物語のネタバレになってしまう可能性も。本の紹介って、このさじ加減が難しい。そんな中、ノンフィクションだと事実をもとにした作品が多く、魅力を噛み砕いて伝えることに向いているなと。読者も、読書から多少離れていたり、疲れているときでも、内容に自己投影しすぎることなく、読み進められるような気がするんです」
紹介するうえで、こんなことも。
「今、単行本って2000円ぐらいしますよね。その値段のわりに、購入前に魅力がよくわからないという状態は、買う側からすれば心のハードルが高くなっているかと。映画なら、予告編を見て、そのおもしろさをわかったうえで鑑賞すると思うんです。ノンフィクションは、そんな予告編=書籍紹介でしっかりと魅力を伝えやすいので、視聴者も期待をもって読み始めやすく、忙しい現代でも手に取ろうとする人が増えているのかと思います」
さらに飯田さん自身は、こんな思いも抱いているのだとか。
「ノンフィクションはジャンルの幅が広いのが魅力です。例えば、『積読チャンネル』で紹介し、弊社の通販で最も売れた『会話の0・2秒を言語学する』という本もノンフィクションですし、写真集や、考察が深いエッセイなども、僕の中ではノンフィクション。個人的に、書いている人の熱量が伝わるような作品や、過去の出来事を誠実に取材しているものが好きですね。今回LEE読者には、生活にも身近なテーマの3冊をセレクトしてみました。ノンフィクションが持つ、奥深くて自由な世界に浸ってみてください!」
積読チャンネル 飯田さんのおすすめ3冊

『サッカー・グラニーズ ボールを蹴って人生を切りひらいた南アフリカのおばあちゃんたちの物語』
著:ジーン・ダフィー 訳:実川元子 平凡社
スポーツを通じた、女性の生き様に熱くなれる!
「サッカーを楽しむ、南アフリカの高齢女性たちの姿を追いかけた作品。老い、差別など過酷な現実を打破するかのように、ボールとともにそれぞれの人生を進むおばあちゃんたちはもちろん、その様子を丁寧に取材している著者も素晴らしい。何歳になっても夢を持つことの大切さを教えてくれます」
『ヘルシンキ 生活の練習』
朴 沙羅 筑摩書房
北欧のリアルな生活レポートに、目を奪われる
「北欧の素敵な暮らしを紹介した本かと思ったら、まったく違う内容でした(笑)。著者で社会学者の朴さんの、在日コリアンとしての思いや、移住先のフィンランドでのリアルな子育て事情が伝わる一冊。随所にツッコミが入る独自の文体もよく、書き手の熱いキャラがにじみ出る作品で入り込みやすいです」
『自分のために料理を作る 自炊からはじまる「ケア」の話』
山口祐加、星野概念 晶文社
料理に対するハードルを下げてくれる良書
「料理家の山口祐加さんが、家事の中でも大きな比重を占める料理について考察。彼女が開いた自炊レッスンの参加者とのやり取り、精神科医・星野概念さんも交えた対話も収録。料理は自分を労わるためのものでもあると、自愛への意識を再確認できるとともに、自炊のハードルも下げてくれます」
Staff Credit
撮影/野﨑慧嗣(積読チャンネル) 原田凌佑(書籍) イラストレーション/mizuki 取材・文/石井絵里
こちらは2026年LEE4月号(3/6発売)「私たちに刺さった!「LEEノンフィクション大賞」」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。
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