LIFE

自分自身のマイルストーン

【竹下玲奈さんの「腕時計」】節目節目に手に入れる、自分自身のマイルストーン

  • 竹下玲奈

2025.01.25

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Dear my Love…

竹下玲奈さんの

娘に受け継ぐものがたり

vol.8

腕時計

節目節目に手に入れる、自分自身のマイルストーン

腕時計

最初は黒だったレザーベルトを、いつかのタイミングで赤にチェンジしました。カルティエのお店で悩んでたら、“迷うなら、カルティエの象徴の赤をつけてください”との、男性店員さんのひと言で決断。実は私、こう見えて女性らしい時計が好きなんです。なぜかいつもエレガンス系を選んでしまう。女度が足りないからなのかな(笑)。そういう点でも、上品でどこか女性らしさを感じる、カルティエの時計に惹かれるんです

竹下玲奈さん

わが家には、置き時計や掛け時計がひとつもありません。それでも時間にはわりと正確なほうで、娘も学校や習い事に遅刻することなく、生活は成り立っています。時計を置かない理由を今日まで深く考えたことはなかったのですが、おそらく家では、“時計に時間を支配される”ことが、苦手なのだと思います。

その一方で、腕時計には並々ならぬ思い入れがあります。二十歳そこそこの頃から、節目節目で高価なブランド時計を手に入れてきました。29歳で購入した、このカルティエ「タンク アメリカン」もそのひとつです。

頑張ろう。いつだって、高価な時計を買うときのきっかけは、その想いでした。今の自分よりも、少し先の自分を思い描いて、“この時計が似合う人になろう”と、自分自身を鼓舞する。私が腕時計を選ぶときの基準はそこにありました。若かった頃の私は自分が買った時計が鎧となり、どれだけの勇気をもらったことでしょう。この時計もそう。今でも手に入れた日の情景、その前後のエピソードに至るまでを、正確に覚えているほどです。

素敵な高級時計って世界には本当にたくさん存在していて、その中から選ぶ1本には、やっぱり意味があると思うんです。身近な人の腕時計をふと目にしたとき、「あっ、この人はこの時計を選ぶんだ」という発見や、その時計に行き着いたストーリーをじっくり聞くのも好き。高価なダイヤやジュエリーとも違う、腕時計だけが持つ不思議な領域ごと、大好きなんだと思います。

だから、“形見”としては何よりも適しているはずの高級時計を、娘に受け継ぐという視点で選んだことは一度もないんです。娘には娘の世界があって、そこから選ばれた腕時計を、いつか目にしてみたい。その楽しみのほうが貴重かな。でももし、私が選んだ腕時計を欲しいと言ってくれたら、明日にでも受け継いでもいい。そしたら一緒にカルティエのお店に行って、娘に似合う色のレザーベルトを選びたい。そんなことを考えています。

竹下玲奈さん

竹下玲奈

Rena Takeshita

モデル

1981年、鹿児島県生まれ。14歳でデビュー以来、トップモデルとして活躍。群を抜いたセンスに業界内のファンも多く、“モデルが憧れるモデルNo.1”との呼び声が高い。『LEE』では、モデルとしてはもちろん、その愛情あふれるライフスタイルが読者の心をつかんでいる。


Staff Credit

スタイリング/竹下玲奈 撮影/長山一樹(S-14) 取材・原文/磯部安伽
こちらは2024年LEE12月号(11/7発売)「竹下玲奈さんの娘に受け継ぐものがたり」に掲載の記事です。

竹下玲奈 Rena Takeshita

1981年、鹿児島県生まれ。14歳でデビュー以来、トップモデルとして活躍。群を抜いたセンスに業界内のファンも多く、“モデルが憧れるモデルNo.1”との呼び声が高い。『LEE』では、モデルとしてはもちろん、その愛情あふれるライフスタイルが読者の心をつかんでいる。

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