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LEE DAYS club clara

〜五感を研ぎ澄まし心地よく暮らすvol.58〜

40代・雨の季節を楽しむためのヒント4選【LEE DAYS club clara】

  • LEE DAYS リーデイズ

2024.06.18

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暦の上ではそろそろ入梅、関東地方の梅雨入りの便りもそろそろ聞こえる頃でしょうか……。

雨の季節ならではの楽しみはありますか?

蒸し暑い雨の日が続くと、身体の調子がいまいち整いにくかったり、気持ちもどんよりしがちですが、そんなこの時期を少しでも楽しく、軽やかに過ごすための暮らしのヒントをいくつかお話してみたいと思います。

1・夏越の祓え@氷川神社

地元の大宮氷川神社では毎年夏至の時期が近づくと境内に「茅の輪」が置かれます。皆さんがお住まいの地域でもありますでしょうか。この時期はちょうど一年の半分が過ぎる頃、半年の間に身についてしまった穢れや厄のお祓いを祈願しながら、八の字に茅の輪をくぐる「茅の輪くぐり」が体験できます(毎年作法に迷いますが、丁寧な説明書きがあるので安心です)。夏至前後、数週間の期間になりますが、毎年時間を見つけ、なるべくお参りに行くようにしています。

茅の輪くぐりの後は、自分の名前を書いた紙の人形に穢れを移し無病息災を祈り、神前にお参りをして終了です。

写真 夏越の祓え
こちらは去年の写真です。この季節は緑がいっそう濃くなり、あちこちで見頃を迎える色とりどりの紫陽花を愛でながら参道を歩くのも、ささやかな楽しみのひとつです。
写真 夏越の祓え 氷川神社
手水にも紫陽花があしらわれ、涼やかで粋なおもてなし。


2・庭仕事と紫陽花

お恥ずかしながら、ほぼ手をかけていないわが家の箱庭。加えてこの季節の雑草の繁殖力はすさまじく、本格的な夏が来る前が勝負なので、雨上がりの土が柔らかい日を選んで雑草を抜いたり、椿の木の剪定をしたり。

去年珍しい八重のドクダミの株を分けてもらい嬉々として移植したのですが、おそろしい勢いで増えること増えること……。しかも待てど暮らせどなぜが八重はいつまでたっても咲かず終い。週末、見兼ねた夫がごっそり引き抜きました。

写真 庭のアジサイ
ドクダミを抜いた後の庭。ごっちゃり感は半減したような!

今の時期は紫陽花が見頃を迎えています。数年前に植えた紫陽花は年を経るごとに花芽が増え、今年はまとまった数の花が咲いてくれました。好きな時に惜しみなく飾ることができるのでとても嬉しいです。

ラヴェンダーもそろそろ花を咲かせそうで近くを通ると良い香りが漂います。そちらも楽しみにしています。

写真 アジサイを飾る
テーブルに小さな花瓶をひとつ置くだけで、季節感を感じられますね。

3・季節の手仕事より、梅仕事

初夏の手仕事から手始めに、梅仕事に取りかかりました。今年は青梅の値段がいつもより高くて、スーパーに行くたびに価格とにらめっこ。先日3Lサイズの立派な梅が比較的お買い得だったので1キロ購入し、ひとまずスパイスシロップ漬けにすることに。クローブやシナモンに加え、今年はベランダハーブのローズマリーも加えてみました。どんな味に仕上がるか楽しみです。

写真 梅仕事
子どもたちが小さい頃は毎年一緒に梅仕事をしてきましたが、今回は上の子が1人でささっとやってくれました(わたしは瓶の消毒係←唯一にして1番面倒な作業)。季節毎のささやかな家しごと、大切にしていきたいと思います。

この後は山椒漬けや新生姜の甘酢漬けも作りたいな。

4・レコードを聴く

雨の休日は除湿系音楽をかけて、気分だけでも爽やかに過ごせるようにしたいものです。家族がいるとなかなかじっくり好きな音楽に浸る時間は持ちにくいのですが、そんな中でも比較的みんなに受け入れられやすいかな?と思える選曲を心がけています。

音楽の趣味はその時々で自分のブームみたいなものもありますが、この季節に聴きたくなる音楽は割と決まっているかもしれません。今回は特に静かなピアノのメロディに絞っていくつかご紹介したいと思います。

grace』 haruka nakamura

haruka nakamuraさんの奏でる音楽は、いつ聴いても心地良く、そよ風に包まれるようなどこまでも優しい音色が魅力。こちら『grace』は故郷がテーマの作品集で、地元青森の環境音を自ら録音したものを意図的に入れたそう。なるほど、時折紛れる暮らしの中の生活音のようなものが、どこか懐かしさも感じさせます。

写真 haruka nakamura  grace レコードのある暮らし
最初にピアノの一音が流れると、とたんに家の中の空気がふわりと穏やかに整う、そんな音に幾度となく救われてきました。朝イチでも夕方でも、さらりと日常に溶け込んでしまう、そんな大らかさが気に入っています。

この前お邪魔した、とてもとても静かなカフェ。わずかなヴォリュームで流れていたのも、haruka nakamuraさんの曲でした。

いつかお邪魔してみたい”食卓とピアノと”

またharukaさんの音楽家としての活動は多岐にわたり、料理家やアーティストの方々とのコラボレーションも数多くあります。特にわたしがいつか……と恋焦がれているのが料理家の細川亜衣さんと不定期にタッグを組まれている料理と音楽の企画、”食卓とピアノと”です。

YouTubeの映像は何度も繰り返し拝見しているのですが、豊かな自然と共存する細川さんの暮らしがほんとうに隅々まで美しく、丁寧で心のこもったお料理やおもてなしは、いつ見ても見惚れてしまいます。harukaさんが奏でる音と亜衣さんのお料理があの素敵な空間でどんなハーモニーを奏でるのか、いつか体感してみたいと密かに熱望しています。

『My favorite tune』Ryo Fukui

22歳で独学でピアノを学び始めた異色のピアニスト福居良さんの初にして唯一のピアノソロ作品集。時にメロウに情熱的に……、夏に向かうこれからの季節、週末の夜にお酒を呑みながら小さなヴォリュームで流すのにぴったり。と、個人的に思っていて、最近特に手に取りがちな一枚です。

写真 レコードのある暮らし
西脇一弘さんのイラストによるジャケットも雰囲気があってお気に入りの1枚です。

『The Melody at Night, with You』Keith Jarrett

キースの即興作(有名どころではKOLN CONCERTとか)に見られる力強いタッチの演奏とはひと味もふた味も違う、ゆったりとしたとても優しい旋律が終始心地良い名盤。手持ちのレコードの中でも手に取る率が高い1枚です。

キースが慢性疲労症候群という病で闘病していた頃、彼を支えた妻のローズのために捧げた作品で、当初リリース予定はなかった、とてもプライベートな録音だと後から知りました。

めずらしくキースの鼻歌もほとんどなく、とにかくどこまでも柔らかく穏やかなピアノの調べが漂う、本当に素敵な作品が大好きです。

雨の日の夜にロマンティックな気分に浸りながら聴きたい1枚。お肌のお手入れとかもね、いつもより丁寧にできそうな気がするのです。不思議と。

本格的な梅雨入りはこれからですが、少しでも雨の季節と仲良く過ごせるよう、たまっている本を読んだり、欠けてしまったお気に入りの器の金継ぎやカリグラフィーの練習、久しぶりに友人へ手紙を書いたり……やりたくて後回しになっていた色んなことにじっくり取り組みたいと思います。

暮らしの中のささやかな楽しみを見つけながら、梅雨の季節もご機嫌に過ごしたいですね。

LEE DAYS club clala

clara

48歳 / 埼玉県 事務職

フルタイムワーカー。夫と2人の子ども、猫(♂)との暮らし。自分に必要なものをその時々で取捨選択し、日々心穏やかに過ごせるよう心がけています。ひと手間かかっても五感を満たしてくれるもの、丁寧に作られたものを好みます。

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