最初の設定さえできれば、あとはラクラク。最初の最初だけ、ちょっと頑張って!
教えてくれたのは
カン・チュンドさん
1999年にFP資格を取得後、2000年に独立。投資信託クリニック代表。完全オンラインでの個別アドバイスのほか、講演等を通じて長期・積立・国際分散投資のメリットを広める。著書に『積立て投資術』(明日香出版社)等。
Twitter:4649kang
公式サイト:https://toshin-clinic.com
始める前に
生活防衛資金として、生活費約1年分の現金を持っておく
「収入ダウンや失業など、何かあったときに自分を守る“生活防衛資金”として、生活費の約1年分の貯金を持っておきましょう。月の生活費が20万円なら、240万円の貯金が手元にあると安心。仕事が安定している公務員なら少なめでもOKですし、収入に波のある自営業ならもう少し多めが◎です。貯金がまだ足りない場合でも、貯金と同時進行で、少額の積立投資は始めてOKです」(カン・チュンドさん)
始め方 1
証券会社にNISA口座を開く
「投資をスタートするために、ぜひ頑張って乗り越えたいのが、証券会社の口座を開くこと。ネット証券(SBIや楽天など)なら、HPで名前や住所などを入力し、本人確認のマイナンバーなどを撮影してアップロードという簡単な手続きで済むのが一般的です。一部の証券会社は、書類に記入して返送して手続きします。その際に、NISA口座開設の申し込みも一緒にできますよ」(カン・チュンドさん)
始め方 2
投資信託を積み立てる設定をする
「口座が開設できたら、投資信託の積立を申し込みましょう(選び方は下記を参考に)。毎月積み立てる金額と商品を決めたら、あとは積立投資が自動で進んでいきます。金額は途中でも変更可能です。はじめは値動きが気になると思いますが、投資していることを忘れるくらいゆったり続けていきましょう」(カン・チュンドさん)
何を積み立てればいいの?
カンさんのおすすめ!
- 株式100% これ1本で世界中の企業に投資できる投資信託
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) - 株式:債券50:50 値動きをゆるやかにしたい人は
楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)
「おすすめは、世界中の企業の株に投資する投資信託。世界中の企業約2800社の株をこれ1本で買えて、先進国だけでなく、新興国の成長の恩恵も受けることが期待できます。値動きを少し抑えたいなら、ゴールの金額は小さくなる可能性が高いですが、債券が入るタイプもいいでしょう」(カン・チュンドさん)
毎月5万円を20年間積み立てたとすると……
株式だと大波だけどゴールの金額は大きくなる、債券が入ると中波だけどゴールの金額は小さくなる可能性が高い
\投資クイズ!/
100万円を追加投資なし、年利5%で20年間運用すると、いくらになる?
※小数点以下は切り捨て
- A 110万円
- B 180万円
- C 265万円
投資は「長期・分散・積立」で
上のクイズの答えは、Cの265万円。「なぜ倍以上にもなるかと言うと、5%の利益も投資に回すことで雪だるま式に増えるから。これを“複利”効果と言います。株式は上下の波はありますが、長期なら右肩上がりが一般的。年利5%は、過去のデータを見ると無理な数字ではありません。ただどこの国や企業が伸びるかはわからないので、投資対象の分散が大事です。またまとまったお金が300万円あれば、毎月30万円ずつ積み立てるなどタイミングも分散して投資すると、一度に投資するよりドキドキしませんよ」(カン・チュンドさん)
【特集】まだ始めてない人も、今こそ「投資」!
イラストレーション/船越谷 香 取材・原文/西山美紀
こちらは2023年LEE8・9月合併号(7/7発売)「まだ始めてない人も、今こそ「投資」!」に掲載の記事です。
MONEYの新着記事
この記事へのコメント( 0 )
※ コメントにはメンバー登録が必要です。