北欧ヴィンテージの器を食卓に~五感を研ぎ澄まし心地よく暮らすvol.25~【LEE DAYS club clara】
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LEE DAYS リーデイズ
2023.02.24
ヴィンテージとの出会い
ヴィンテージ、特に北欧のヴィンテージに興味をもつきっかけとなったのは大好きなスタイリスト、岡尾美代子さんや堀井和子さんの影響が大きいです(何を見ても「いいね!!」を連打したくなるお2方)。
勝手にファンを自負し、古い雑誌と幾つかの本を何年もずっと大切にしています。モノ選びのセンスは言わずもがな、それぞれが書かれる文章には迷いがなく、選ぶ言葉、エピソードのひとつひとつに引き込まれ、今読み返しても新鮮な魅力を感じます。
写真のスタイリングはもちろん、切り取られたその一瞬に、いつだってハッとさせられ、目が離せなくなる、そんな神様みたいなお方(あぁ、溢れ出てしまう愛!)。
岡尾美代子さん、堀井和子さんのモノ選びに影響を受けて
そのおひとり、岡尾さんの著書『manufactures』 は岡尾さんこだわりのセレクト品が52個、写真と共に収められているフォトエッセイ集で特にお気に入りの一冊です。たぶん、お仕事柄ものすごい数のモノに携わってきたであろう岡尾さんが選び抜いた愛用品は、当時結婚して間もない(インテリアや暮らしにようやく興味を持ち始めた)わたしには、どれも新鮮でキラキラと眩しく見え、「こんなモノに囲まれて暮らしてみたい!」とワクワクしながらページをめくったものです。
岡尾さんを真似て、パラティッシのボウルを手に入れ、シリアルをシルバーのスプーンで食べてみたり、ハニーベアーのはちみつを常備してみたり、他にもケメックスのコーヒーメーカー、古いAntti Nurmesniemi(アンティ・ヌルメスニエミ)デザインのエナメルポット、古い北欧のカトラリー……などこの本をきかっけに手にしたものは数知れません。今も大事にしているモノもあれば、淘汰され手放したものもありますが、間違いなくわたしの暮らしに影響を与えたお方。
そして堀井和子さんの著書からは、料理と器の自由な組み合わせや楽しみ方を学びました。堀井さんの審美眼で選ばれたモノたちをご自身の拘りをもってスタイリングされた本は、「好き」や「ワクワク」が随所に垣間見え、独特の世界観が広がり、今眺めてもステキだなと感じます。
その後、映画「かもめ食堂」が公開され、いわゆる北欧ブームに私もがっつりとハマりました。(もともと「やっぱり猫が好き」のもたいまさこさんと小林聡美さん、室井滋さんの掛け合いが好きで気になった映画。どこかで再放送観られないかなー)。
オシャレな北欧雑貨がそこかしこに並ぶ食堂や、サチエさんのご自宅のステキなインテリア(壁紙の色や間接照明の使い方、コンパクトながら存在感ばつぐんのキッチンなど今見ても隅々まで抜かりなくステキ!)に感化され、古いスタンド照明を探したり、Avecシリーズのお皿を買ったり(映画の影響で当時はブルーが品薄。わが家にあるのはブラウンです)、サルパネヴァのお鍋を取り扱っているお店まで実物を見に行ったり、すっかり映画の世界に夢中になりました。そんな中で出会ったのがヴィンテージの器たちでした。
わが家のヴィンテージの食器
縁あってわが家にやってきたヴィンテージの食器たち。国も時代もおそらく様々かと思いますが、手持ちの器との相性を考えたりするのがまた楽しいひと時です。また長年使っている中で割れたり欠けたりすることがほとんどなく、あまり気負わず普段使いにできる丈夫さも魅力のひとつなのかな、と思います。
当時まだネットショッピングが今ほど普及していなかった時代に、フィンランド在住の日本人の方が開いているネットショップを見つけ出し、年に1度と決めて、気に入ったアンティークの器などを買い物していました。「〇〇シリーズの△△㎝サイズが入ったら取っておいてください」とか、そんなオーダーも可能な時代でした。
埼玉に越して来てからは、北欧に限らず、海外のヴィンテージ家具や雑貨を取り扱う幾つかのお店に出会えたことで、さらにヴィンテージ好きが加速していったように感じます。
何度かの引っ越しを経て手放したり、年齢を重ねるごとに好みが変わって人に譲ったりしたものもあり、今手元にあるモノは気に入って大切にしている器がほとんどです。
ARABIA Soraya(ソラヤ)シリーズ
艶のある茶にハンドペイントの濃茶の太いラインが印象的なsoraya。シンプルで使い勝手が良く、シックな佇まいがお気に入りです。こちらのシリーズはあまりお店でも見かけることがなく、私が持っているのは友人がプレゼントしてくれたものも含め、この2枚のデザート皿とミルクピッチャーのみです。手持ちの器との相性もよく、ずっと大事にしている器です。
ARABIAのエッグスタンド・イギリスのマグカップ
エッグスタンドに昔からなぜか惹かれます。下の写真、手前茶色がフィンランドのヴィンテージARABIAのRuska(ルスカ)、右隣の白いのが同じくARABIAのFennica(フェニカ)のもの。海外の映画などでよく登場する朝食のシーンを真似て、ちょうど良い具合の半熟卵の上部をナイフで切り取り、トーストを浸して食べると何とも幸せな気分を味わえます(あんまりやらないけれど……)。
マグはイギリスのBILTONS のもので、地元のrytasさんで出会ったヴィンテージです。引っ越しのタイミングでカップの縁が欠けてしまったのですが、金継ぎし、使い続けています。 rytasさんに並ぶヴィンテージは、店主さんが海外で直接買い付けたモノがほとんどで、その時々での出会いを楽しみに伺います。
J.H.Quistgaard(J.H.クイストゴー)reliefシリーズ
デンマークのヴィンテージで一面に施された立体的な葉の模様と、優しい色合いが魅力のrelief シリーズ。特にこの季節に使いたくなる器です。北欧を中心にヴィンテージを扱う東松山にあるtanukiさん(大きな倉庫にはリペア前の家具など所狭しと並べられ、お宝の山のようなお店はいつお邪魔してもワクワク)で買い求めたものです。
こちらは、とっておきのお菓子がある時にいそいそと棚から取り出し、使います。先日念願かなって訪れることが出来た「mongata」さんで買い求めたバターサンドとクッキーアソート。お休みの日に丁寧にコーヒーを淹れていただきました(こっそりひとりで♡)。
ARABIA RUSKA(ルスカ)シリーズ
その名も「秋色」と名付けられた人気のRUSKA。深いブラウンが落ち着いた雰囲気で、ひとつひとつ、釉薬の具合で表情が異なるのが素敵ですよね。私は黒っぽい色味のモノが特に好みです。RUSKAは堀井和子さんの本の中でもたびたび登場しています。
今ある器で十分すぎるくらいなのでこれ以上器を増やさないように……と思っていますが、食器に限らず、時々手持ちのモノは見直しをして、使う出番があまりないモノや、好みが変わったモノについては、潔く手放すようにしています。
今回も久しぶりに食器棚を整理したことで、不要品が幾つか出てきました。今はフリマアプリなど便利なものもありますが、わたしはひとつの箱に入れておき、遊びに来た家族や周りの友人に使ってくれる人がいないか、声をかけるようにしています(これは伊藤まさこさんが本の中で紹介されていた方法)。空きスペースが出来ればまた増やせますしね♡
春からは本格的に行動規制もなくなりそうですし、久しぶりに友人たちを招いてまた一緒にごはんを食べたりできるといいなと願っています。
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