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30代40代女性の罹患多数「子宮頸がん」を宋美玄さんがわかりやすく解説します【聴く婦人科診察室#81】

  • 宋 美玄

2023.01.16 更新日:2023.09.05

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産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト番組「聴く婦人科診察室」。宋さんとLEEweb編集長・畑江が婦人科系疾患、生理、セックスレス、更年期、女性を取り巻く社会問題などなど、女性の心身の健康について時に赤裸々に、時に為になるトークを繰り広げます。毎週月曜日18時更新です。今回はLEE世代女性の罹患数の多い「子宮頸がん」について。原因や予防法など、宋さんがわかりやすく解説します。

宋美玄さんの「聴く婦人科診察室」#81
今週のよりぬき

宋美玄さん81

  • 子宮がかかる悪性の病気には子宮頸がん、子宮体がん、がんではないが子宮肉腫がある。子宮肉腫は、筋腫の中でも急激に大きくなるもの。取って見ないと悪性がどうか、厳密にはわからない
  • 「30〜40代の女性の病気といえば子宮頸がんか乳がんかと思うのですが、やっぱり検診を受けるのが大事なんでしょうか?」と畑江
  • 「婦人科検診を定期的に受けている方ならがんの一歩手前の異形成で見つかる場合があるけど、受けていない方の場合既に進行してしまってから見つかるケースが多いですね」と宋さん
  • 子宮頸がんの主な原因はヒトパピロマーウィルス。このウィルスに持続的に感染すると、異形成を経てがんになる
  • 異形成からがんに移行するのにかかる時間は5年から10年。がんになると上皮大がん→浸潤してほかの臓器に拡がり、リンパなどを経て転移する
  • 「それを途中で止めるのが検診。『異形成の疑い』で検査に引っかかった場合、がんに近づいてないかを定期的に検査することになります。治すわけではない。積極的に治せないないのでキツいですよね。なので検診は非常に大事ではあるけど、あくまでも早期発見であり、予防ではない」と宋さん
  • 子宮頸がんを予防できるのがワクチン。性交渉を始める前に打つと最も効果が高いが、性交渉後でも遅すぎることはない
  • 25歳以下でワクチンを打っていない人でも、自治体で無料でキャッチャップ節種ができる
  • 「子宮頸がんは大部分がウイルス由来で予防可能なので、これからの方は今のうちにワクチンを打って! そうすれば子宮を失ったり命を落とす確率が減るから」と宋さん
  • 「私、自分自身が20代に子宮がん検診を受けた記憶がなくて。今は何歳から子宮頸がん検診を受けられますか?」と畑江
  • 「一応20歳から。以前は30歳まで接種のお知らせが来なかった……んですが、20代でがんで亡くなる方もいるということで早まりました。けど、性交渉経験のない人はそもそも子宮頸がん検診を受ける必要ないんです。でも企業検診等で強制されてる場合もあり、30代でも5〜10%の方は性交渉経験がないし、何事もご自身で選択できる世の中になってほしいと思います」と宋さん
  • 「検診は2年に1度で大丈夫。20歳を超えてセックスするようになったら、できるだけ子宮頸がんワクチンを打っていただきたい。ぜひ知るところから始めてください」と宋さん

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イラスト/小迎裕美子

宋 美玄 Song Mihyon

産婦人科医

セックスや女性の性などについて、女医の立場からの積極的な啓蒙活動を行う。メディア出演や著書多数。'17年、丸の内の森レディースクリニックを開業。https://www.moricli.jp/

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