FASHION

【流行の変遷シリーズ】

アラフォー&アラサー、服トレンドへの戸惑い3選【流行の変遷シリーズ】

  • 高見澤恵美

2017.01.25

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イラストレーション/烏山ミライ

1990年代後半や2000年代を、学生や社会人として過ごした人の多いLEE世代。
ここ数年のファッショントレンドで「実は最初取り入れるのに戸惑った」けれども、だんだん定着していったファッションアイテムや着方について、取材を敢行。日々の暮らしにおけるリアルな声をお届けします。

1位:トップスをインするおしゃれ技(LEE世代浸透期:2014年~)

もっとも戸惑いが多かったのは、今や誰もが自然にやっているトップスイン。
90年代後半以降はトップスは入れずに出すことがオーソドックスとされ、ウエストまわりを自然とカバーしていましたが、ここ数年、脚長見え効果があるトップスインが支持されるように。

・「トップスイン=ダサいが常識の時代に学生だった私。ジャージのズボンに体操着をインするよう口うるさく言ってくる教師に対し、激しく反抗。トップス出しをつらぬいていたことをふと思い出します……」

・「前はトップスイン=おしゃれに無頓着な男子がするものという固定観念があり、やっている男子に出会うとダサさをからかったものだった。流行り始めた頃は躊躇……前だけインから慣らしていきました」

・「裾を前だけインすると、トイレの際に誤ってトップスがボトムスに入ってしまったのかと勘違いされそう……となかなか挑めなかった」

・「薄手カットソーを全部インしようとしたら、ウエストまわりのもたつきがやばい。全出し時代のごまかしがきかないことに気づき、腹を鍛えなくてはと焦っているところ」

過去には長らくダサさの象徴的な存在に甘んじていたトップスイン。
当時は夜だけ寝冷え防止に行っていたという人も、インがおしゃれ市民権を得た今は、日中の外出中でも堂々行えるように。健康面でのメリットを期待できそうです。

2位:ハイウエストのボトムス(LEE世代浸透期:2015年~)

以前は美脚見せ必須アイテムとされていた、ローライズパンツ。あまりにも股上が浅いが故に、座ると尻が見えてしまうという“はみ尻”がお約束でした。その状態も含め、若者の象徴的なアイテムとなり、ワードローブの定番として君臨していましたが、ここ数年で股上はどんどん深くなり、へそまで隠れるハイウエストパンツが脚光を浴びるように。

・「股上が深いパンツ=おばちゃんズボンと思って生きてきたので、流行りはじめは『これ、履いたらおばちゃんの下っ腹に見えるのでは!?』と不安だった」
・「ほどよいローライズのスキニーは一生履けるマイ定番!と思い、究極の1本を色違いで何本も持っていたのに、ハイウエストが台頭してきたせいでほぼ買い直し状態。ローライズ神話が崩れる日が来るなんて……」
・「『天空の城ラピュタ』の登場人物(女)あたりが履いていそう……となかなか手を出せなかったハイウエスト。プチプラブランドから試して、ようやくなじんできたところ」
・「デニムはここ10年やや浅い股上ばかり買っていたので、ウエストサイズを意識せずにすんだ。股上が深いパンツはウエストサイズを測らないと買えないシビアさがつらい……」

ハイウエストもトップスインと同じく、脚長見え効果が。また、股上が深さ故、食べ過ぎるとダイレクトにウエストに影響があるため、自然と食べ過ぎ防止になるという思わぬ効果もありそうです。

3位:丈の長いアウター(LEE世代浸透期:2015年~)

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WEB:Dタラコ氏「20年前に買ってずっと着ていなかったロングコートが、去年復活しました……」

数年前までは「ジャストサイズをすっきり着る」のが主流だったアウター類。近年は、トレンチコートにロングコート……あらゆる種類のアウター丈がどんどん長くなってきています。しかしこのロングアウター、LEE世代にとってはどこかノスタルジックな存在だったりして、戸惑いがうまれている模様です。

・「丈が長いコートは、学生時代のヤンキー的なイメージがぬぐえなかった。さらに背も低いので服に着られている印象になってしまうのでは? と不安になるも、新鮮なイメージには勝てず、この冬ついに手を出しました」

・「大昔、トレンディドラマで観たようなロング丈のコート。実は某ブランドのお高いロングコートを持っていたけど、
何年も着る機会がなく、こんな長いコートはもう一生着ないだろうと断捨離してしまったところでこの再ブーム……。複雑」

ちなみに4位は僅差でワイドパンツ(ガウチョパンツ)が(それはまた別の回で)。

新しい流行が生まれれば、去る流行も。かつてLEE世代に一生の“鉄板アイテム”として親しまれてきた極細スキニーや九分丈レギンスも、今やなつかしアイテムに陥落……。けれども、流行はまた巡るはず。
「3年着なければ捨てるべし」といった片付けルールもありますが、現役復帰の日を信じて寝かせておくのもアリかもしれません。

高見澤恵美 Emi Takamizawa

LEEwebエディター・ライター

1978年、埼玉県生まれ。女性誌を中心に女性の性質や人間関係の悩みに迫り、有名無名千人超を取材。関心あるキーワードは「育児」「健康」「DIY」「観劇」など。家族は夫と4歳の息子。

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