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教育費・老後資金の不安を解消!【年代別】お金のTO DOリスト

2022.11.21

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円安に物価高、さらに人生100年と言われる時代。先が見通せないから、どうしても不安を感じてしまいますよね。30~40代のLEE世代は、「教育費」「老後資金」に不安を抱える人も多い様子。
この先、安心して暮らすために〝これだけはやっておきたい〞こととは?
自分の年代より前の分も、さかのぼってやってOK!20~60代でやるべきTO DOリストを、お金のプロにうかがいました!

※TO DOリストは井戸美枝さん著『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!増補改訂版』に掲載されたリストを元に、再編集したものです。

年代別でやるべきことを一気に確認!
「教育費」「老後資金」2つの不安をなくすためにやることは?

LEE世代が気になるのが、教育費と老後資金という大きなお金。この2大不安を解消すべく、20~60代のやるべきことをチェック!

教えてくれたのは・・・
ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん

ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん

社会保険労務士、経済エッセイスト。講演や執筆、テレビ出演などを通じ、生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題について解説。著書に『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!』『お金がなくてもFIREできる』(ともに日経BP)等。
公式サイト:https://mie-ido.com/

「教育費」を優先させつつ老後資金も少しずつ貯めよう

教育費と老後資金、どちらも大きなお金なだけに、どちらを優先したらよいものか……。
「正解は、〝両方同時に貯めること〞です」と井戸さん。

「教育費が必要になる時期はずらせませんが、老後資金は、長く働くことで後ろにずらすこともできるので、より優先順位が高いのは教育費です。
でも、最近は晩産化が進み、子どもが独立してから老後資金を貯め始めると間に合わないケースも多いでしょう。教育費をメインにしながら、老後資金も少しずつ、月5000円でもいいので積み立てていきましょう。
その際は、ぜひ投資も選択肢に入れたいですね。また、できれば仕事を続けて収入が途切れないことも大切です」(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん)

【20代】がやるべきお金のこと
毎月確実に貯める習慣こそが今後の安心感の土台に

20代がやるべきお金のこと

1)給与明細をよく見て、毎月の収入、 払っている税金・保険料を把握する

自分はいくら稼いで何にいくら払っている?

2)支出の記録をつける

これが基本のキ!

3)積立貯蓄を始める

給与振込口座からの天引きがベスト!

4)勤務先の福利厚生のガイドを見る

かなりお得なことも!絶対にチェックして!

5)生命保険への加入は原則不要!

誰にお金を残すの?個人年金保険にも入らない

● ● ● ●

「20代のうちに収入や支出をしっかりチェックして、毎月貯める習慣を身につけましょう。この習慣が、お金に不安なく過ごすための土台となります。天引きで貯めるのが確実ですね。
会社員なら福利厚生は必ず確認を!とてもお得な制度が多く、利用しない手はありません。生命保険には入らないと、と思うかもしれませんが、独身でお金を残すべき家族がいなければ不要。個人年金保険をすすめられても、超低金利の今は得策ではありません」(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん)



【30代】がやるべきお金のこと
貯金ができたら積立投資もスタート!年金のことも確認する習慣を

30代がやるべきお金のこと

1)1年分の生活費が貯まったら積立投資を始める

早く始めて長く続けるのが◎

2)「ねんきん定期便」を確認。公的年金シミュレーターを使ってみる

まだ先のことと思わずに!

3)キャリアチェンジのプランを立て、必要資金を出してみる

転職も視野に入れて収入アップも目指したい

4)子どもができたら、教育費を貯め始める。児童手当は必ず貯める

おこづかいにはしないように!

5)子どもができたら、掛け捨て型の生命保険に加入も

働いている女性は必ず検討を

6)マイホーム購入について考える

実家に住む可能性もあり?

● ● ● ●

結婚・出産などライフステージに合わせた行動を。

「1年分の生活費が貯金できていたら、積立投資を検討して。年金のこともまだ先と思わず必ず確認を。誕生月に届くねんきん定期便をチェック。厚労省の公的年金シミュレーターもぜひ使ってみて。
最近は共働きの家庭が増え、二本柱で家計を支えている場合が多いと思います。万一のときには遺族年金もありますが、十分でない場合もあるため、働く母親はその収入に応じた掛け捨ての生命保険の検討を」(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん)

【40代】がやるべきお金のこと
今後の住宅ローンと教育費、老後資金のバランスを考えよう

40代がやるべきお金のこと

1)収入が増えても、生活水準を上げすぎない

特にシングルは30代から節約を意識

2)親の介護が発生しても、介護離職はちょっと待って

離職すると年金額がダウン

3)子どもが大学に入るまでにまとまった金額を用意できるように

習い事にかけすぎも注意

4)マイホーム購入は定年前にローン完済を前提に

退職金は計算に入れないように

5)老後に向けてiDeCo、つみたてNISAの金額を増やす

老後資金をお得に増やせるチャンス

● ● ● ●

収入が増えると、つい支出も増えるので気をつけて。

「老後資金と教育資金のどちらも不足しないように、教育費で必要な金額を確認し、老後に向けてiDeCoとつみたてNISAの金額を増やしていきましょう。
住宅ローンの完済はできるだけ定年前に設定。親の介護問題が発生する時期でもありますが、仕事を辞めると老後に受け取る年金が大きく減るので、できるだけ仕事を続けるか、退職ではなく休職を選べるとよいですね」(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん)

【50代】がやるべきお金のこと
老後資金作りのラストスパート。退職後やおひとりさまのイメージも

50代がやるべきお金のこと

1)教育費負担終了後は、その分を貯金、投資へ

人生最後の貯め時です!

2)「ねんきん定期便」を チェックする

50歳以降はリアルな金額がわかる

3)70歳まで働き続ける計画を立ててみる

老後も働ければラクに

4)子どもが独立したら生命保険を見直す

誰にいくら残す?をもう一度考える

5)夫に先立たれた場合の遺族年金の試算をしてみる

万一のときにどれくらいもらえる?

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そろそろ子どもが独立して教育費がかからなくなる時期。

「教育費の分は、使わずに老後資金として貯金や投資へ回しましょう。養う子どもがいなければ、生命保険は不要なため解約を。50歳以降のねんきん定期便では、実際の年金予定額を把握できるので毎年チェック。
男性に比べて女性のほうが寿命が長く、女性はおひとりさまになる確率が高いです。夫が亡くなった場合に受け取れる遺族年金も確認し、おひとりさま期間のお金のやりくりをイメージして」(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん)

【60代】がやるべきお金のこと
人生をめいっぱい楽しむために、仕事を続ける&年金の受給額を増やす

60代がやるべきお金のこと

1)住宅ローンが残っていたら、働きながら返済する

超低金利の今は、手元資金の余裕を優先

2)60歳以降も仕事を続ける

夫婦で少額でも収入があると暮らし向きが全然違う!

3)年金を何歳から受け取るかを考える

1カ月遅らせるごとに0.7%ずつ割増しに!

4)老後の病気と介護にかかるお金を試算してみる

子どもに負担をかけないように

5)人生100年だからこそ、学びとバカンスも楽しむ!

女性は90歳超えは当たり前

● ● ● ●

趣味など、自由な時間を楽しめる黄金期。

「人生を楽しみつつ、できれば仕事を長く続けて少しでも収入を得ることも大切です。長く働くと、厚生年金の受給額アップにもつながります。
さらに、年金の受け取り始める時期を具体的に検討しましょう。通常は65歳から受け取りですが、75歳まで延ばすこともできます。1カ月遅らせると0.7%アップし、75歳で受け取り始めると、なんと84%アップ。女性は長生きで老後の期間が長いため効果大!」(ファイナンシャルプランナー 井戸美枝さん)


イラストレーション/taro 取材・原文/西山美紀
こちらは2022年LEE12月号(11/7発売)別冊付録『未来に自信がつくお金のイエローページ』に掲載の記事です。

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