「私って何が好きなんだっけ?」。目まぐるしく過ぎていく日々の中で、ふとそんな思いを抱いたら……家庭とも仕事とも異なる“サードプレイス”で自分らしく毎日を楽しむ!
教えてくれたのは
心療内科医・医学博士 姫野友美さん
ひめのともみクリニック院長として診察を行い、数多くの人の体調やメンタルと向き合う。東京医科歯科大学卒業。TVや雑誌、講演など多彩に活躍。
Instagram:himenotomomi_
公式サイト:http://office-himeno.com/
そもそも“サードプレイス”とは?
自宅(ファーストプレイス)や職場・学校(セカンドプレイス)ではない、一個人としてくつろぐことができる第三の居場所のこと。
「人と繋がるサードプレイス」があると、いいことって?
本来の自分を出せる場所があると心のバランスが取れます
サードプレイスのコミュニティには、医学的にもメンタルや脳にいいことが多いと姫野さん。
「まず、自我のバランスが取れるというメリットがあります。人には5つの自我があって、偏った自我が強調されるとバランスが崩れてイライラしがちに。一般的に、家庭では父親的要素や母親的要素、仕事では物事を冷静に判断する要素や適応する要素を求められます。一方、サードプレイスでは本来の自分を出して楽しむ、“遊びの要素”が大きいんです。妻でも母でも仕事人でもない自分らしさをサードプレイスで出すことで、メンタルのバランスが安定します」(姫野友美さん)
脳の血流や分泌物にも影響が。
「人は脳の同じ場所ばかり使うと疲労がたまりやすい。でも例えばサードプレイスで体を動かす、音楽を聴くなど、家庭や仕事と異なる脳を使うことで別の場所の血流が促進され、脳のストレスがたまりにくくなります。また、そこで人と繋がることで、オキシトシンという幸福感をもたらす脳内ホルモンも分泌されます」(姫野友美さん)
サードプレイスでの浅くゆるい人間関係から得られる癒しも。
「人間関係は深くなるほど負担も増えるもの。サードプレイスの、目的に応じた適度に距離のある繋がりは、介入しすぎないので楽なんですよね。また、利害関係のない第三者の言葉ほど素直に聞けることも多い。多様な価値観に触れて新たな気づきや共感、癒しをもらえる場にもなると思います」(姫野友美さん)
自分に合うサードプレイスを見つけるにはどうすれば?
「まずは自分の好きなことをするコミュニティに参加してみて、そこで居心地のよさを感じるかをチェック。忙しくて自分の好きなことが見つけられないという人は、子どもの頃や学生時代に自分が好きだったことを思い出してみてもいいかもしれません。居心地のいいサードプレイスを上手に活用して、心穏やかに過ごしましょう」(姫野友美さん)
「『人と繋がるサードプレイス』で私らしさ、再発見!」記事一覧イラストレーション/黒猫まな子 取材・原文/佐久間知子
こちらは2022年LEE10月号(9/7発売)「「人と繋がるサードプレイス」で私らしさ、再発見!」に掲載の記事です。
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