東京出身静岡在住、キャリアアップのため帰京を検討中
えみなさん(以下えみな):東京出身で就職を機に静岡に引っ越し、地元出身の現在の夫と出会い結婚、それ以来静岡在住です。2年後に長男が小学校に上がるタイミングで、東京に戻ることを検討中。現在はパートタイマーなのですがフルタイムで働きたく、実家の両親に子育てを少し助けてもらえたら仕事と家庭の両立ができるのでは、というのが引っ越しの動機です。静岡は東京に比べ自然豊かで人も穏やかで、自分には静岡の方が合っていると感じています。夫は引っ越しには賛成で、それに伴う転職も問題ない、と言ってくれています。とはいえ、果たして本当に東京に引っ越しても良いものなのか……とても悩んでいます。
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):えみなさんは思考ゾーン拡張タイプで、想像力豊かな理想主義者。また、活動ゾーンがとてもしっかりしていて、自分の理想や野望を実現する力が非常に強いことが表れています。今、動きたくて動きたくてしょうがない状態。動けないことがフラストレーションになっています。そして横顔を見ると感情・活動ゾーンが前方に張り出している形状で、変化や刺激を求める傾向が表れているので、田舎生活よりも都会生活の方が合う顔タイプ。お子さんのことを考慮しなければフルタイムで働くべき、と断言します。今、えみなさんが行動を起こすにあたり足枷になっているのは、やっぱりお子さんの存在です。お子さんがいなかったら、今頃既に東京に引っ越していると思いますよ。自分の人生優先……というと語弊があるかもしれないけど、自分自身が充実しないと、家族に優しくなれませんからね。そして行動力はありますけど、レトラクテで体力はあまりないですから、東京と静岡の2拠点生活は現実的な選択肢ではありません、拠点は1カ所に決めた方が良い。今、パートタイムのお仕事は何を?
「質」も「量」も欲しい欲張りさん
えみな:大手カフェチェーンで働いています。夫が建築業で日中働いているので、子どもの面倒を交代で見るため私は夜の時間帯に仕事をして、日付が変わる頃に帰宅する生活です。自分に向いている仕事でフルタイムの正社員になりたいと思っているんですけど……。
ブゾン:えみなさんは「質」も「量」も欲しい欲張りさんで、一つの理想を実現するだけじゃ満足できない顔タイプです。「質」を求めるのは輪郭の細さ、「量」を求めるのは頬の肉付きの位置が低い特徴に表れています。特に右頬の肉付きの位置が低いですね。また、鼻先が長靴の先のようにツンと上を向いていますね。
えみな:あ、鼻の形は自分としては変えたい部分です(笑)。
ブゾン:このツンと上を向いた鼻、相貌心理学的には、選んだ相手には従順になり過ぎる傾向を表しています。相手を受け入れるのに時間はかかるけど、一度受け入れると、一気に距離を近づけてしまい、相手の言うことを受け入れ過ぎてしまう。だから自分は他人と距離感を取るのが難しい、一度心を許してしまうと相手の言いなりになってしまう傾向があることを自覚しておくと良いかもしれません。
えみな:その通りです(笑)、すごく自覚していたことなので……よくわかりますね!
ブゾン:そして口に左右非対称が表れていますが、昔からですか?
えみな:そうです、昔から曲がっていて。写真を撮ると「あ、曲がってるな」とわかります。
ブゾン:口の左右非対称は、自分の感情を表現するのが苦手なことの表れですね。とても優しいし、他人に優しい言葉もかけられるけど、どう言えばいいのかわからない。それに加え、右の口角、鼻、目が若干利き手側の右に下がっていて、現実と理想のギャップを抱えていて現実に満足していないことが表れています。静岡で正社員になるのも可能かもしれないけど、えみなさんはそれを望んでいない、理想は東京で正社員。東京に行くのが良いと思いますし、行きたいんでしょ? お子さんのことはさておき、輪郭がレトラクテ、目も細く、横から見ると目の奥まりも見られる夫は、全ての物事を自分自身で選ばないと気が済まないタイプ。その彼が、「引っ越してもいいよ」という事は……夫も現状の生活を変えたいように思われます、少々疲れているようですしね……。
東京に行くのは、夫にとっても再出発のチャンス
えみな:それは本当に心配しています。夫は私より3歳年下の28歳で、建築現場の監督をしています。あまりネガティブなことは言いたくないんですけど、本当に激務で……。でも、私と比べてすごく冷静で忍耐強いので、黙って耐えていて。優しい人だし、自分の経験を下の人に伝えるような、人材育成の仕事にも向いている、と私は思っているんです。人に与えることで喜びを感じられたら、もっと素敵だと思ってて。でも、今の会社にいる限りはずっと現場で肉体労働なので、ステップアップできなくてもったいないな、と。
ブゾン:夫は自分が選び築き上げた家庭を優先するあまり、自分からは何も言わないタイプ。だから本当は何をしたいのか、えみなさんが聞いてあげて。言わないとわからないし、夫婦である以上、お互いしっかり意見交換しないと支え合えないから。彼は家族を守るためなら「自分が我慢すれば良い」と思っていて、それが当たり前になってしまっているので、えみなさんから聞き出してあげないと。それこそある日、突然パタンと倒れてしまったり、眠れなくなってしまったらもっと大変。家族の中で誰かが心の病気になるって、ドラマの中では美談に仕立て上げられても、現実は本当に大変ですからね。もし彼が口で説明するのが苦手なら、LINE等で文字にして貰うのもOK。彼もえみなさんも言葉で発するよりも文字にする方が楽なタイプだから、書いて意見交換することをオススメします。まだ28歳だし、東京に行くのは再出発のチャンス。環境を変えることによって心穏やかになれるのでは。転職して最初のうちは収入が減るかもしれないけどその分、えみなさんがフルタイムで働けば多少のゆとりも出てくるでしょうし、いつ倒れるか心配しながら暮らすよりは、夫婦で楽しみながら才能も収入もステップアップしたが良いですよ。
えみな:夫は静岡から出たことがなくて。私は東京の空気の流れをわかっているけど、彼はカエルの鳴き声しか聞こえないような所から東京に行くので、大丈夫かな?と。建築の仕事は大変だけど、クリエイティブだし、好きではあるようです。東京に出たら仕事は変えたほうか良いですか?
ブゾン:彼は、細い輪郭に対して目・鼻・口のサイズが大きいレアジッサンタイプ。コミュニケーションや情報の受け入れ窓口が社会や他者に向かって大きく開いているので、臨機応変に何事も対応できます。だから現場監督と言う職業もうまくこなすことができるのだと思います。でも輪郭が細いので、新しい環境に慣れて持ち前の才能を発揮するまでに時間がかかります。ですので、まずは同じ職業で転職するのが良いのでは。で、忘れずにホワイトな職場をしっかり選ぶこと(笑)。コミュニケーション能力も高いから皆と仲良くできるし、レアジッサンでで寂しがり屋だからグループでわいわい楽しく仕事できるような環境の方が合ってますよ。
妥協して工場で働くと、心の病気になってしまう
えみな:私自身は接客が好きで、以前はインテリア関係の接客をしていました。何かを提供したいというよりも、自分を通してそれを好きになってもらいたくて、今もカフェで接客業をしているのですが、サービス業だとシフト制で人も少ないので休みが取りにくくて。田舎で子育てしながら仕事するとなると、どうしても休みの融通が利く工場等で働く人が多くて。私の場合は自分のやりたい思いの方が勝っちゃって、睡眠時間を削って働いているんですけど。今、子どもが手がかかる時期だから余計そう感じるんでしょうけど、自分のやりたいことを譲れず負担を抱えていて、結果的に自分を苦しめている、という自覚はあります。でも諦めきれなくて……。接客ってエネルギー使うし、ちょっと手放して、今の時期は違う業種に転職した方が楽になれるんでしょうか? でもちょっと上に手を伸ばした方が、自分が成長できている実感がある気がするので、そこをすり合わせしようとして疲れているのか……やっぱり私、欲張りなのかな?
ブゾン:欲張りですよ、顔タイプからすると(笑)。えみなさんは今、自己実現のため、負担をどう軽減すればいいか考えればいいだけ。ご両親がいるならおんぶに抱っこ、それで解決できるなら、それを活用すべし。妥協して工場で働くと「なんで私、こんなことしているの?」と家族に当たってしまい、ふさぎ込んでしまいますよ。世の中にはもちろん工場で働くことが向いている人もいますが、えみなさんには向いていません(キッパリ)。理想主義者のえみなさんだから、答えは既に自分の中にあるの。思い描いている理想の自分像=東京でバリバリ働いている私、をいかに実現するか。もう答えが出ているからあとは実現するのみ、迷っている時間がもったいない。今、「大丈夫、やりなよ!」と誰かに背中を押してもらうことを待っている状態。だから進めばいい。
子どもが生まれる前にやりたかったことは何?
ブゾン:そして今働いているカフェチェーンに固執するのも悪くないけど、長期的に考えると、えみなさんは思考ゾーン拡張タイプで目から入る刺激の影響を受けやすいので美しいものを扱う、視覚とコミュニケーションを活かす仕事が向いています。活動ゾーンもしっかりしていて手先がとても器用なので、エステやフラワーアレンジメントがオススメ。とてもアクティブなので、今のうちにカフェでのお仕事と並行して資格取得して、徐々にそちらにシフトしてみては。思考ゾーン拡張タイプは、他のゾーン拡張タイプに比べ、自分で行動を起こさないと満足感を得られないんです。何をやりたいのか迷っているなら、お子さんが生まれる前にやりたかったことを振り返ってみては?
えみな:大学では経営学部だったので、商品開発がやりたかったんですよね。
ブゾン:カフェだったら接客よりも、バックヤードで新メニュー開発の方が合ってます。間接的になるかもしれないけど、お客さんのために商品を作る方が合っているのでは。
えみな:今日、こんな短時間の間にここまで話が展開して、自分の原点に立ち帰れるとは思ってなくて……びっくりして鳥肌立ってます(笑)!
えみなさんアフタートーク
今回ブゾンさんに診断を通じて、「育児をしながら、好きな仕事をするというライフスタイルは叶わないのか…」といつも悩み、暗くなっていた気持ちを吹き飛ばすような言葉をたくさんいただきました。
主人とは話し合いは何度もしてきたけれども、最後に”決断するのはいつも私で、本当にそれでいいのか。”
ずっと悩んできましたが、大切なのはそこではなかったんだと知ることができました。
今回は「引っ越し」がテーマ。それをすることで人生を大きく左右されそうで不安でしたが顔診断で夫のことを知り、自分の本質を改めて知り、「引っ越し」をするかしないかだけではなく、その先の夫と生涯のパートナーとしての関わり方を教えていただき自信がもてるようになりました! ブゾンさん、改めてありがとうございました♡
“顔”で解決したい
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撮影/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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