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顔を見れば「専業主婦」「キャリアウーマン」どちらが向いているかわかる【佐藤ブゾン貴子さんの顔診断】

  • 佐藤ブゾン貴子

2022.07.13

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「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で16人、日本人初の相貌心理学スペシャリスト・佐藤ブゾン貴子さんが相談者の「顔」を分析し、解決に向けたアドバイスと前進する勇気をくれる連載です。今月は「引っ越し・移住」に関するお悩みを、ブゾン先生がズバリ解決します! 今回の相談者はLEE100人隊のカーリーさん(隊員番号070)です。

LEE100人隊カーリーさん 佐藤ブゾン貴子さん

アメリカに移住予定。海外生活は合っている?

カーリーさん(以下カーリー):ドイツで駐在生活をしていましたが、これからはアメリカで、帰国期限のない生活をしていく事になりました。今は息子と二人で一時帰国中で、夫は先に渡米しています。海外で子育てをしたいという私の希望もあって今回の移住に至りましたが、「顔タイプによって向き不向きの場所がある」と聞いたので、私や家族にとって、海外が本当に合っているのか教えていただきたいです。住む場所を変えることはそこまで難しいとは考えておらず、もし成長と共に息子の日本へ帰りたいという気持ちが強くなるのであれば、その時は帰国しても良いと思っています。

佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):カーリーさんは輪郭縦長気味のレトラクテなので孤独に強く、海外生活が合っている顔タイプです。思考ゾーン拡張タイプで理想主義者、その上、横顔を見てみると耳を境に前後の比率が1:1で、子どものような豊かな想像力の持ち主。この二つの特徴を併せ持つ人は、常に高い、時として高過ぎる理想を抱いています。その海外生活が自分の思い描いた理想通りのものなら合うけど、理想に現実が伴わないと合わない、両極端。ですので、お子さんのことはひとまず置いておいて、自分自身にフォーカスした場合、アメリカが思い描いている理想を実現できる場所なのかどうか、が肝心になってきます。

LEE100人隊 カーリーさん

カーリーさんは輪郭縦長気味のレトラクテなので孤独に強く、海外生活が合っている顔タイプです。思考ゾーン拡張タイプで理想主義者。

カーリー:ドイツに移住する3年前まで、何度か転職を繰り返しながら、比較的ハードに働いてきました。子育てと仕事の両立に苦労していた事もあって、仕事を辞めてからのドイツでの主婦生活は、ストレスから解放された楽しい毎日でした。性格的に働く事が向いていなかったのだと思うのですが、このまま専業主婦を続けていて良いものか、という悩みがあります。アメリカでは女性も仕事をする事が一般的ですし、小さな仕事でも良いから働くべきか、それともボランティア活動なども盛んなのでそういった活動に意義を見出せるのか、などなど、今後の仕事や働き方についても相談をさせていただきたいです。

石橋を叩きまくってから渡る元キャリアウーマン

ブゾン:顔を正面から見ると耳がよく見えますね、この連載でセッションを受けてくださったどの方よりも耳が正面からよく見えます(笑)。「何が何でも! 私がやってみせます」というジャンヌ・ダルクの耳。非常に独立心旺盛な証で、専業主婦向きの顔ではありません。頬の肉付きもプリッと張りがあって、どんな問題も乗り越えられる。素晴らしい能力の高さ、意志の強さを表しています。家にいるのはもったいないですよ、どんどんチャレンジすべき! それに家庭に収まっている間は、カーリーさんの理想は満たされません。頭の中に思い描いている夢や野望を実現することによって、満足を得られるようになります。ところで、どんなお仕事をしていたんですか?

カーリー:何回か転職しているんですけど、一級建築士の資格を持っているので、基本的に建築系で。新卒でハウスメーカーに入社し海外の街を開発する仕事をしたり、最後に働いたメーカーでは工場跡地でスマートタウンを作るプロジェクトに関わったり、まちづくりの仕事が多くて。でも理想の仕事を求めて度々転職しても、結局辿り着けなかったというか、向いてなかったのかなーという思いがあって。「お金を頂いてる限りは成果を出さなきゃ」という思いが強過ぎて、いつもプレッシャーに追われていました。「期待に応えられていないんじゃないか」という思いが常にあって、お仕事がしんどくなっちゃった、という経緯もあり……。

ブゾン:横顔を見ると耳の付き方がまっすぐで、思考や行動全てにおいてブレーキが利きやすいタイプであることがわかります。すごく慎重派で、物事をじっくり考えて、考えて、考え尽くした上で行動を起こす、石橋を叩きまくってから渡るタイプ。だから大きな失敗はしないし、ひらめきで行動したり急いで何かを実現しようとしたりするタイプではないので、大きな夢を実現しやすい。裏を返すと計算高い、とも言える。でも人生ってときには計画通りに行かないもの。計画通りに行かないことで、カーリーさんはストレスを感じてしまうんです。

LEE100人隊 カーリーさん

カーリーさんの横顔を見ると耳を境に前後の比率が1:1で、子どものような豊かな想像力の持ち主であることがわかります。耳の付き方がまっすぐで、思考や行動全てにおいてブレーキが利きやすいタイプ。

人生計画通りに行かないことに気づき息苦しく…

カーリー:その通りですね。若い頃は、何歳で結婚して、何歳までに子どもを産んで……グラフを書いたりして、すごく綿密に計画を立ててましたけど、でも子どもなんてそんな計画通りに生まれたりしないじゃないですか。そういうことにだんだん気づいてきて、息苦しくなってきて。

ブゾン:もちろん、長いスパンで人生設計をしっかり立ててその通りに行動しようとするのは素晴らしいこと。カーリーさんは長い期間をかけて地固めして、物事を忍耐強く着実に実現することができるけど、ときとして考え過ぎてしまうんです。しっかり準備してスタートするのは良いんですけど、「転ばぬ先の杖」ばかり太くなってしまって、スタートした後も考え過ぎて、行動がストップしてしまう。だから息苦しくなってしまうんです。もちろんご家族へのフォローアップも大事だけど、自分自身の行動については、行動を起こしてからは問題が起きてもその都度、臨機応変に解決していくスタイルに変えてみるのも悪くありません。カーリーさんはものすごく慎重だけどものすごく理想が高いから。これまで素晴らしい成功を収めたこともあるでしょうけど、その成功はカーリーさんの思い描いていた花とは違う花が咲いていませんでしたか? 決まり通りの花だけど、でもそれは自分が求めていた花じゃない。決められたルートを走って決められたゴールを目指すのではなく、ときには寄り道したりルートから外れたりしても良い。そうやって変化に対応していくことが肥やしになって、自分が思いも寄らなかったゴールに行き着いて、求めてきた花がきっと咲きますよ。



アメリカで「自信あるわよ、私」という見せ方を学ぶ

カーリー:失敗が怖いし、自分に自信もないので、調べて調べて準備して、失敗しないようにやってきて、でも常に現状に満足できなくて。夫にも「常に先を求めすぎて、可哀想な人だね」と指摘されます。夫は私と真逆のタイプで、今、ブゾンさんが仰ったような臨機応変な生き方ができる人なんですけど、私はそこまで自分に自信がないし、ちゃんと準備しないと対応できないのでは?という思いが常にあって。

ブゾン:それは多分、勝手な思い込みで、対応できる顔タイプだから大丈夫(キッパリ)。どんなことも「ダメ」と思ったらダメだし、「できる」と思ったらできる。どんなに能力があっても、実現力のある顔タイプであっても、「私なんかできない」と思ったら、その能力は発揮されないですからね。だからまずは「できない」って思わないこと。思考ゾーン拡張タイプのカーリーさんの場合、自分の思い描く理想があったら、それをゾーン内にある目から入れることがとても大事。自分がこうなりたいという理想像をスマホの待ち受けにする、紙に書き出して見るなど、常に目に入る場所に置いてみて。

思考ゾーン拡張タイプ

 

カーリー:そういえば……インテリアがすごく好きなので、好みのインテリアの写真の画像をいっぱい集めてます(笑)。転職を重ねたことによって実務経験があまり積まれていないんじゃないか、自分が実践の場で使える人材じゃないのでは?と懸念しています。

ブゾン:でも一級建築士の資格を持っているでしょ? 私、ドイツでは生活したことないですけど、欧米の方って、できなくても「できる」って言いますよね。フランスにいた頃も「英語ペラペラ」って自称していてもいざ喋ると「言っていること全然わからないのだけど……」っていう人結構いましたし。もしかしてカーリーさんにとってアメリカはコミュニケーションの在り方、自己表現、自分に自信がなくても「自信あるわよ、私」という見せ方を学べる場なのかもしれない。アメリカなら日本人も多く住んでるし、もしかしたら自分で建築事務所をやるのも良いのでは? ものすごく独立心旺盛だし、大きな会社に所属して人に使われるのがあまり合わないタイプ。会社に所属すると時に自分が苦手なことも充分な準備なしにこなさないといけないから、カーリーさんは納得がいかない。それに、カーリーさんの能力と会社の求めるものが必ずしも一致するとも限らないし、だったらカーリーさんの能力を100%発揮できる環境を自ら作るのが一番良いのでは?

多くの人と仲良くできるのが正解、ではない

カーリー:自分はコミュニケーション能力がちょっと低いのかな、と思ってて……人見知りで、仲良い人とは深くコミュニケーションを取れるんですけど、幅広くコミュニケーションを取るのがちょっと苦手なところがあって。

ブゾン:多くの人と仲良くできるのが、正しいコミュニケーションではありませんよ。仕事ではそうも言ってられない場面もあるかもしれませんけど、プライベートで「私、いっぱり知り合いがいるのよ」っていう人が偉いのか、ってそんなことないと思うんですよね。自分が、相手が、心地良い環境を作ること、それがコミュニケーションにおいて何よりも大事なのでは? 人によってコミュニケーションのスタイルは様々です。カーリーさんはレトラクテなので、多くの人と一気にコミュニケーションするよりも、少人数のコミュニケーションの方が得意。もし自分の設計事務所を立ち上げるのであれば、自分の選んだお客様と1:1の密なコミュニケーションができるような仕事場作りをすると良いですよ。その方が自分自身の理想を実現できるし、お客様の理想も実現できるから。

カーリー:年を取るとだんだん野心も少なくなってきて、自分でビジネスをするなんて「絶対に無理!」と思っていたんですけど、具体的な方法を教えていただいて「自分でも何とかできるんじゃないか」って気がしました。若い頃はもうちょっとギラギラしてたんですけどね。

ブゾン:できますよ、大丈夫! もしかしたらカーリーさんが世界的に有名な建築家になるかもしれないし(笑)、ぜひアメリカンドリームを実現してください。顎がしっかりしていて、夢を描き過ぎて現実との設置点を無くすような顔タイプではないし、着実に夢を叶えられるはず。

迷いが生じたら、自分の原点を今一度振り返ってみる

カーリー:自分には田舎と都会、どちらが合っているんでしょうか? そしてそれは時間の経過で変わることはあるんですか?

ブゾン:どちらでも合う顔タイプではあるんですけど、その時に求める理想次第ですね。だからその時々の理想によって住む場所を決めればいい。老後のことを今決めるのではなく、今後思い描く理想が都会と田舎、どちらを求めているかで決めればいい。例えばキャリアウーマンになりたいのに田舎町に移住とか、理想と現実の間にギャップを作らないこと。それが大きなフラストレーションになってしまい、時として行動が止まってしまいますからね。そこは気をつけて努力する必要があるかも。

LEE100人隊カーリーさん

ブゾン:もし迷いが生じたら、建築の勉強を始めた頃に抱いていた理想をもう一度、振り返ってみては? 一級建築士を取ろうと決意した頃、すごく強いパッションがあっただろうし、難しい試験に合格したのも、それを後押しする高い理想があったから。時として大事なのは、始めたきっかけ、原点。ストレスのない人生なんてないし、逆にストレスがないと人間廃人になる、という考え方もあるし、ある程度のストレスがモチベーションの原動力にもなって、どんどん向上する力にもなる。カーリーさんはそのストレスに耐えられるキャパシティを持っている、と顔にも表れています。原点を今一度振り返ってみて、アメリカでリスタートするのも悪くないと思うんですよね。

カーリー:私の人生を見てきたんですか……? すごいです(笑)! 建築の勉強を始めた頃はすごく建築が大好きで。でも仕事をしていくうちに自信を失ってしまい、どうして建築をやっていたのかを忘れていました。やっぱり原点に戻るってすごく大切ですね。昔のことを思い出すと「やっぱり楽しかったな」と思いますし、もう一度向き合ってみたいと思います。

カーリーさんアフタートーク

私のこれまでの人生を見てこられたのかな?と思うほど、考え方や行動パターンを理解くださっていて驚きました。

今までは失敗が怖くて、いつでも保険をかけながら。でも想定外の事から見える景色や可能性を、気づかないうちに潰していたんだなぁと。

ブゾンさんとお話していると、どんどんと前向きな気持ちになり、また新しい挑戦をしてみようと思えました。

「失敗を肥やしとして、思ってもみなかった大きな花を咲かせられる。自分の理想を実現して。」とエールをいただき、これからの新しい海外生活にも希望が生まれました。

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写真/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子

佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako

相貌心理学スペシャリスト

相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。

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