パスタ・タコライス・スープにブリトーも!
暑い時期に作りたいヴィーガン・チリコンカン
今回は、メキシコ起源でアメリカ発祥と言われる人気料理「肉入り唐辛子」の意味を持つチリコンカンを、ヴィーガンバージョンでお届けします。
暑いと、スパイスの効いた食べ物が一層美味しく感じますよね。チリコンカンは様々なスパイスを使っているので、今の季節におすすめな一品です。インゲン豆などの豆類に、通常は挽肉を合わせますが、挽肉の代わりに大豆ミートと、ジューシーさをプラスするためにオリーブの実を刻んだものを加えました。そこに味噌を隠し味に加えてコクを足しています。
また、トマト缶を使うことが主流なのですが、今回はトマトの旨味が凝縮したトマトピューレーを使用しています。煮込み時間が短縮されるのと、トマト缶に比べて水分量が少なくなるため、アレンジの幅が広がり、保存にも向いています。冷蔵庫で5日間、冷凍すれば3週間ほど保存が可能です(保存は、食品が常温になるまで冷ましてから行ってください)。
具材を細かく刻むのは少々大変ですが、色々な料理にアレンジが可能なので、まとめて作っておくと何かと便利。
豆と大豆ミートの合わせ技で高タンパク質、低脂質。野菜も摂れるので、ダイエット中やトレーニングの後にもおすすめ! 時短料理にも繋がります。
「ヴィーガン・チリコンカン」レシピ
材料 約700〜800g分
- ★玉ねぎ……2個
- ★にんじん……1/2本
- ★オリーブの実(種を除いたもの)……50g
- ★ニンニク……1欠片
- ミックスビーンズ(水煮)……正味240g
- 大豆ミート(湯で戻して水気を切ったもの)……100g
- クミンシード……小さじ1/2分
- オリーブオイル……大さじ1
- ■トマトピューレー……100g
- ■チリパウダー……大さじ1/2(入れすぎると苦味が出ます)
- ■カレー粉……大さじ1/2
- ■塩……小さじ1(要調整)
- ■味噌……大さじ1/2(今回は白味噌を使用。他の味噌でもOKです)
- ■水……50cc
作り方
- ★の材料を全て細かく刻む。
- 大きめの鍋にオリーブオイル、クミンシード、ニンニクを加えて弱火にかける。香りが出てきたら、玉ねぎを加えて、半透明になるまで炒める。
- 更ににんじん、オリーブの実を加えて炒め、にんじんに火が通ってきたらミックスビーンズ、■の材料を全て加える。最後に塩で味を整えて(分量外。麺やご飯と合わせて食べるので、若干濃い目での味付けでOK)完成。
アレンジいろいろ
チリコンカンは、トルティーヤチップスなどにつけてそのまま食べることはもちろん、アレンジも可能です。
トースト
パンに植物性スライスチーズをのせてトースター等で軽く焼き、チリコンカン、黒胡椒、パプリカパウダー(なくても可)、パセリをのせて完成。
タコライス
皿にレタス、ご飯、チリコンカンの順でのせ、植物性シュレッドチーズ、ミニトマト、アボカドをのせて完成。
パスタ
茹でたパスタ、チリコンカン、オリーブオイル、塩少々をボウルに入れ、よく和える。黒胡椒、バルサミコ酢、お好みでタバスコを上からかけると相性◎。バジルをのせて完成。
スープ
鍋にお好みの植物性ミルク(豆乳やオーツミルクなど)、チリコンカン、ブイヨンを加えて温める。パセリ、黒胡椒をトッピングして完成。
ブリトー風ラップサンド
トルティーヤまたは蕎麦粉のガレットにチリコンカン、お好みの野菜、アボカド、植物性チーズ、タバスコなどをのせ、トルティーヤの両サイドを内側に入れて手前から奥に巻いたら完成。トルティーヤは皮も厚めなので、携帯食としてもおすすめ!
今回のレシピにも、体に嬉しい植物性食材の栄養がたくさん詰まっていますが連載を通じて、植物性食材の魅力を多くの方に知ってもらいたいという想いでレシピやコラムでご紹介してまいりました。そしてこの度、書籍で野菜の魅力をお伝えすることが叶いましたので、この場をお借りしてご紹介させてください。
「野菜のおいしい食べ方」(日東書院)
本書では、菜食アスリートのいる我が家でこれだけは欠かせないという植物性食材57品目を厳選し、なぜその食材が欠かせないのかをエッセイ風に綴っています。そして1つの食材に対して1レシピ、ご紹介しています(全57レシピ)。
キッチンに置いている、という方も!
“口に入れるものに、どんな効果が期待できるのか”を知ると、ただなんとなく食べるよりも体にもいい作用が生まれる気がしますし、純粋にワクワクしますよね。
☑︎肌に潤いをもたらしたい時には→小松菜と生芋こんにゃく
☑︎風邪の引き始めには→パセリ
☑︎ホルモンアップの材料には→山芋 ……等々
8年間菜食の実践と体感を繰り返してきた私にとって、もはや生活習慣レベルに根付いた野菜の使い方、そしてイチ推しの食べ方をご紹介しています。皆さんの実生活でも、お役立ていただけましたら、それほど嬉しいことはありません。
- ヴィーガンでも栄養は足りるの?
- どんな食材がおすすめなのか知りたい
- 野菜だけでも簡単に美味しく作れるレシピを増やしたい
そんな疑問にお答えしています。ご興味を持っていただけましたら、ぜひ全国の書店やオンラインでお手にとっていただけると嬉しいです。
池田清子さんの「プラントベースで野菜たっぷりごはんとおやつ」これまでのレシピもCheck!
池田清子 Sayako IKEDA
アスリートフード研究家
ビオトープ株式会社代表。夫は7年連続日本代表マウンテンバイクプロライダー、池田祐樹。菜食・プラントベースを主とした「細胞から健康的に強く美しくなる」食事の研究と発信を行う。2014年より自身もサイクリング・ランニング・筋トレを中心とした運動をスタートし、国内外での大会出場経験も多数。著書に『EAT GOOD for LIFE』至上最高の私をつくる「食」×「ながらトレーニング」』『野菜のおいしい食べ方』https://biotope-inc.co.jp https://biotope-inc.co.jp