妊娠中の「マタ旅」はアリ？ナシ？温泉は？性行為は？産婦人科医・宋美玄さんが徹底解説【聴く婦人科診察室＃46】

宋美玄

2022.05.13

音声

産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト番組「聴く婦人科診察室」。宋さんとLEEweb編集長・畑江が女性ならではの身体や心のお悩みを解決したり、女性の性にまつわる最新事情を紹介したりと、赤裸々トークを繰り広げます！　毎週金曜日18時更新です。今回のテーマは「妊婦のDo＆Don’t それほんと？行動編」。妊娠中に旅行や温泉に行ってもいいの？　妊娠中のNG行為は？　宋さんが解説します。

宋美玄さんの「聴く婦人科診察室」#46
今週のよりぬき

宋さんのクリニックでも最近になって妊婦の患者さんから「温泉に入ってもいいの？」「旅行してもいいの？」といった質問が急増
リゾート地でマタニティフォト撮るなど「充実したマタニティライフ」を送らないと！という考える妊婦さんが増えている、Instagramの影響か
「『マタ旅』行ってもいいけど、見せびらかすのはやめてほしい。実は自分も妊娠中に出張や旅行したけど……でも積極的に行かないでほしい」と宋さん
妊娠22週の前後で医療としてのパワーのかけ方が変わってくる
日本では22週未満では流産扱いになる＝救命できないが、22週以降は人として生まれるので、全力で救命しないとならなくなる
「でも特に第1子妊娠中で、夫婦水入らず最後だし……と旅行したい人は多いのでは？」と畑江
「近場の温泉旅行ぐらいならまあ良いでしょう。でも1分後に何があるかわからないかのが妊婦！」と宋さん
宋さんのクリニックにも航空会社から妊婦さんの旅客について「この方、本当に乗せても大丈夫でしょうか？」といった問い合わせは多いそう
沖縄の離島で勤務する宋さんの先輩の医師が「マタ旅妊婦さんが来て医療的に負担だった」と証言。もちろん旅行者の受診、妊婦だけではないが、少ないお医者さんのリソースを奪ってしまう現実がある
赤ちゃん自身の人生に関わる。22、23週でお腹の外に出てしまったとき、都会と離島では状況は変わる。赤ちゃんの人生に責任は取れる？
「でも妊婦さんの自由あれもこれもと奪うのも良くない。制約をするドクターもいる」と宋さん
妊婦さんが旅行する場合、宿泊先の付近に医療センター等あるかどうか確認を
経過が良い妊婦さんでもNGの行動は、生肉を食べる、マラソン等の激しい運動
妊娠中の性行為は前置胎盤などの異常が無く、本人がしたいのであればOK
「ただ、乳首を刺激する、膣内で射精する、子宮口を刺激する、オーガズムに達すると、お腹が張ります。流産はしないから大丈夫だけど、お腹が張ってもびっくりしないでね」と宋さん