防災グッズなど備えはしているけれど、十分かどうか不安・・・という人も多いですよね。
万が一のとき、親が一緒にいなかったら?すぐに駆けつけられなかったら?
そんなときのために、防災士今泉さんがすすめるのが「防災体験」。今回は、親子で一緒に、家の中でできる防災体験&自宅の危ないところチェックをお届けします!
この記事は2022年3月7日発売LEE4月号の再掲載です。
週末の半日で気軽にできる!
いざというとき安心!【親子で防災体験】
教えてくれたのは・・・ 防災士 今泉マユ子さん
防災士、管理栄養士、災害食専門員。24歳、17歳の子どもを持つ母。防災食アドバイザーとして全国で講演、ワークショップなどを行う。『親子で学ぶ防災教室 身の守りかたがわかる本』(理論社)など著書多数。
公式サイト:https://office-rm.com/
体験してくれたのは・・・ LEE100人隊No.034 りーぬさん親子
13歳男児、10歳&5歳女児の母であるりーぬさん。次女は4月から小学生。通学路が複雑で約40分かかり、兄姉とは年が離れていて別行動なので不安が。
家の中で防災体験_01
まずは自宅の地震予測を確認
最初に、各地域の役所や自治体のホームページにあるハザードマップで近所の危険な場所や避難所などの確認を。
今住んでいる場所で地震が来たときの、停電・断水などの状況がわかるサイト「地震10秒診断」もおすすめ。断水日数が長ければ水を多く備蓄するなど、備えの目安に。
スマホで 「地震10秒診断」
住所や郵便番号を入力するだけで、30年以内に起こる地震予測、地震が起きた場合の停電・ガス停止・断水の日数、建物倒壊や出火の確率まで瞬時に把握できる!
家の中で防災体験_02
家の中の危ないところをチェック
地震の揺れを考えると、高いところに物を置くのは危険。本や電子機器などの重いものは〝腰から下〞へ。
「ただ防災のために好きなお花を飾らないのも寂しい。棚の上には割れない花瓶にドライフラワーなどを。ほうきとちりとりなど片付ける道具も備えて」(防災士 今泉マユ子さん)
棚の高いところが危険!
上段に花器と本が。本は大きな揺れで飛ぶ可能性があり、子どもの頭を直撃する恐れも。下に移すか、本の前に落下防止のワイヤーを通しても。
電化製品は壁と固定を
テレビや電子レンジなど、台や棚の上に置かれる電化製品は倒れやすい。下はジェルマットで固定、背面や側面はホームセンターなどにある転倒防止バンドで壁とくっつけておくと安心。
キッチンも注意!ハサミが飛んできそう!
キッチンの見せる収納には危険が。刃物は地震で外れてケガの可能性もあるので、できれば扉や引き出しの中へ。
寝室のラックは要注意
姉妹が寝ている寝室には、足元にハンガーラックが。就寝中に地震が来たら下敷きになってしまうかも。2つのラックを結束バンドでくっつけて転倒防止対策を。
できれば寝室には背の高い家具は置かないこと。枕元には逃げるときに足を守るための靴やスリッパなどの常備を。
ここは安全! OK!
食器を見せる収納にしたり、高い戸棚にしまうと、地震で落ちたり、割れる恐れが。りーぬさん宅は棚に扉があり、腰より下の収納で安全。
ベランダに物が多いと、避難する際の妨げになることも。りーぬさんはいざというときのために、何も置かないように心がけているそう!
家の中で防災体験_03
停電・断水した設定で生活してみる
子どもがいる場合、家が倒壊しない限り被災後も自宅で過ごすほうが安心。ただ、停電、断水はまぬがれないので、家の中で電気や水が使えないていで生活をしてみて。
「リビング以外の子ども部屋などで食事したり、水が流れないトイレ体験もマスト」(防災士 今泉マユ子さん)
各種ライトは各部屋に用意
ランタン型のほか、おすすめは普段からコンセントに差しておいて停電時に自動でつくライト。子どもの移動時には、ヘッドライト、ネックライトを。各ライトに蓄光テープをつけておくと停電時にも見つけやすい。
りーぬさん宅の備蓄食品はバッチリ!
長男にアレルギーがあったので、普段からここにあるものを食べて、なくなると多めに買い足す「ローリングストック」を実践。災害食ではなく子どもが好きなカレーなどを多めに。
流れないトイレを体験
断水したトイレには、まず大きなビニール袋をかぶせ、その上に携帯トイレを設置。おすすめは吸水性パッドを内蔵し、口にひもがついたタイプ。使用後に手を汚さずすぐに閉じられて衛生的です。
親子で防災体験、ここもチェック!
テーブル以外の場所で、災害食を食べてみよう!
1 食べたい味を選ぶ
水やお湯で調理ができる「アルファ化米」を床で食べてみることに。災害時でも食欲がわくように、子どもが味を選べるようにしておくと◯。
2 子どもも自分で作る
災害時キッチンは物が散らかり使えないことが多いので床で調理。テーブルがないと混ぜにくい、こぼしそうになるなど体験するとわかる。
3 ほかの災害食も食べてみる
子どもがひとりで被災しても食べられる災害食も常備を。今泉さんのイチ押しは味の種類が豊富なカロリーメイトや、チョコ味もあるえいようかん。
おすすめ!えいようかん
1本171kcalでエネルギー補給に。フィルムを引っ張るだけで手軽に食べられて、手が汚れない! ¥594/井村屋
アルファ化米完成!
災害時はストレスが多く、苦手なものを食べると体調が悪くなる子どもも。日常の食事と切り離さず、子どもが好きな食品を用意しておいて。
撮影/細谷悠美 取材・原文/野々山 幸(TAPE)
この記事は2022年3月7日発売LEE4月号『子どもを守る「防災・防犯」、これだけは!』の再掲載です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(2022年3/7発売LEE4月号現在)です。
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