【OURHOME Emiさんの”一生困らない”収納術10選】家族が参加しやすい方法は?“当たり前”にとらわれない片付け方
2022.05.10
自分の中の"当たり前"から
ちょっと離れてみませんか
"当たり前"を見直すきっかけは誰かとのおしゃべりの中にあるかもしれません
「片付けや収納に限らず、"当たり前""普通"だと思っていることから離れてみるとうまくいくことがあると思うんです。でもそれがなかなか難しいんですよね。
以前、個人のおうちの収納アドバイスをしていた頃は、実家の収納法が"当たり前"になっていて、実家を離れてからもそのやり方を続けている方が多くいらっしゃいました。でも間取りも一緒に暮らしている人も違うので、なかなかうまくいかないんですね。
大切なのは"家族とのコミュニケーション"。
片付けや収納は、きれいにすること自体が目的ではなくて、自分も含めた家族全員がご機嫌に、気持ちよくいられるためにやるものだと思っています。
そして子どもの成長や家族の変化に合わせて、時々、収納や家事のやり方を見直すこと、小さなアップデートを続けることも大事だと思います。
私はOURHOMEのスタッフと、料理や掃除、お風呂の入り方などについてよく話すんです。そうするといつも、自分では思いもよらないやり方や手順があることに驚きます。
誰かとのおしゃべりの中にも、"当たり前"を見直すきっかけがあるかもしれませんよ」(OURHOME主宰、整理収納アドバイザー Emiさん)
LEEの片付け・収納特集といえばこの方!
Emiさんの“当たり前”にとらわれない片付け方・暮らし方プレイバック
連載「毎日が気持ちいい暮らしの仕組み」でもいつも〝気づき〞をくれるEmiさん。過去の記事を振り返ると、私たちの暮らしをラクにしてくれるアイデアがたくさん!
教えてくれたのは?
OURHOME主宰、整理収納アドバイザー
Emiさん
通販会社勤務を経て、2012年に整理収納アドバイザーとして独立。暮らしの情報発信とオリジナルの商品企画、レッスンを行う「OURHOME」主宰。双子のお子さんはこの春、中学生に。
●Instagram:emi.ourhome
●Twitter:ourhome305
●公式サイト:https://ourhome305.com
7年前の記事に、今もハッとすることがたくさん
Emiさんが心地よく暮らすためにしている10のこと
小さなアップデートは重ねているけれど、芯にある考え方は変わらず。初登場時に紹介してくれた内容を、ほぼそのまま再録です。
1. 部屋ごとの役割を決める
「収納を考えるにあたって、はじめにどの部屋で何をするか、そこに何を置くか、を決めます。
うちでは玄関に一番近い部屋を『ファミリークローゼット』にしていて、洋服はその部屋に全部置いて、帰ってきたらまずそこで着替えます。リビングは『家族のくつろぎスペース』と『子どものスペース』に分けて、おもちゃ置き場は『子どものスペース』に。部屋の役割を決めることで、〝どこに何がある、どこに戻せばいい〞がとにかくシンプルでわかりやすくなります」(Emiさん)。
2019年には子どもの成長に合わせ、暮らしやすいように部屋をリノベーション(上)。「ファミリークローゼット」だった部屋は娘さんの個室に。リビングの「子どもスペース」をウォークスルークローゼットにして、まだ個室はいらないと言った息子さんのスペースもそこに作りました。
2. 収納場所に名前をつけて、役割をイメージしやすくする
「リビングの絵本などを置いている棚は『ファミリーライブラリー』、子どもスペースの収納は『情報ステーション』、子どもたちの普段着を置く棚は『ロッカー』と名前をつけています。
これで家族みんなが家の中の場所と役割を覚えやすくなって、『あそこの棚の上から2段目の…』と説明するよりもコミュニケーションがスムーズにいくんです」(Emiさん)
3. 「もやもやリスト」を作って、家族みんなの困りごとを「見える化」する
「収納を見直すときには、何に困ってるかな、という〝もやもや〞を書き出してみてください。困っていることが『見える化』されると、その後やるべきことがクリアになるんです。
その際、自分だけで考えるのではなく、家族にもインタビューをしてください。収納を考える過程から参加することで、みんながしまう場所、しまい方を把握しやすくなります」(Emiさん)
4. 既存の収納にとらわれない。収納がなければ作る
「あるものをそのまま使うのではなくて、どうすればより使いやすくなるかな、ということはいつも考えています」(Emiさん)。
文房具や書類を集めて置いていた「情報ステーション」は、リビングの何もなかったところにスチールラックを入れて自分で作り、カーテンもつけて隠せるように。
「子どもたちが平日使うものを置く『ロッカー』は、はじめは扉がついていたのですが、使うたびに開けるのが面倒で取りました。これで子どもでもラクに出し入れできるようになりました」(Emiさん)。
5. 枠を決めて、そこに収まるものだけにする
「持っていい量は、枠を決めるのが一番わかりやすいですね。枠の大小は人によると思うのですが、うちでは写真は一年にファイル一冊、一カ月に一見開きと決めています。たくさんプリントしちゃうと、整理するのも見返すのも大変で、結局やらなくなってしまうんですよね。
洋服の量はスチールラックに収まる分だけ。それより増えそうになると、整理することに決めています」(Emiさん)
6. 減らしたいものではなく「残したい」ものを選ぶ
「いる、いらないを決めるときに、いらないものを選ぶのって大変だし、それだけでぐったりしませんか? やること自体は同じなのですが、これは使いたい、これは着たい、とポジティブな方向から選んでみてください。このやり方がはかどるんです。好きな服、よく着る服だけが並んでいるクローゼットってすごく気持ちがいいですよ」(Emiさん)
7. 子どもには2択などで具体的に話す。自分でできたら褒める
お子さんは2015年当時、5歳。
「子どもにはやみくもにお片付けしなさいと言うのではなく、『これとこれ、どっちがいる?』『これとこれ、どっちが使いやすい?』と2択などで具体的に質問して、一緒に考えながら、最後は自分で判断させるように。
それで、ちゃんとできたら『すごい、自分でできた!』と褒める。私がやるよりもちろん時間はかかりますが、保育園に行く準備も、おもちゃのいる、いらないも自分たちでできるようになり、結果ラクになりました」(Emiさん)
8. 1ジャンル1ボックス。中はざっくりでOK
「『工具』『裁縫道具』など、ひとつのボックスにはひとつのジャンルのものだけを入れる、と決めています(左)。
これで中身の名前をラベルで貼っておけば、しまうにも出すにも迷いません。同じジャンルのものしか入っていないので、中は仕切らずざっくりでOK。とにかく入れちゃえばいいっていうのが、家族みんながしまいやすいポイントですね」(Emiさん)。
子どもの、ジャンル分けしにくいおもちゃのためには「なんでもボックス」(右)をひとつ作っておくと片付けがスムーズに。
9. 子どもが外で見ている公共の場所や保育園の片付けのルールを取り入れる
「公共の場所で靴のマークが描いてあると、子どもって自然とそこに靴を並べますよね。そういう外でいつも目にしているルールを家にも取り入れると、子どもはやりやすいのかなと。
保育園の片付けのやり方も毎日やっていることだから慣れているし、いろんな性格の子どもみんなが片付けられるような仕組みになっているので、それをじろじろ見て(笑)参考にしています」(Emiさん)。
Emiさん自作の靴マークは効果抜群で、2015年にGakken×OURHOME「靴おきマーク」として商品化。
10. 年2回の「大整理大会」など整理収納をイベントにする
「家族みんなで、2時間でいる、いらないをワーッと決める『大整理大会』を年2回やっています。その後、不要になったものをリサイクルショップや地域のごみステーションに子どもと一緒に車で持っていくのですが、片付けをイベントにしちゃうのはおすすめです。不要品は、その日のうちにごみステーションに持っていくとすっきり」(Emiさん)。
2017年には、毎日寝る前にやっている「5分片付け」を紹介してもらいました。「スマホのタイマーをセットして、5分でどれくらい片付けられるかな~?とゲーム感覚でやっています」(Emiさん)
次回は「Emiさんの『家族みんなが片付けを自分でできる仕組み』」をご紹介。
撮影/米谷 享 仲尾知泰 イラストレーション/ナカムラミサキ 取材・文/田中理恵 福山雅美 本誌編集部
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