新生活がスタートする春、心地のいい暮らし始めてみませんか
新型コロナウィルスの流行で生活スタイルが大きく変わった今。リモートワークが推進される中で、「ただ帰って寝るだけ」だった自宅が「日中も快適で心地よい場所」になることを求めるようになりました。
そこで、今回はSNSでもっとも反響が大きかった、わが家の和室リノベーションを紹介したいと思います。これからリノベーションを検討している方の参考になれば嬉しいです。
実は6回目となるリノベーション
結婚を機に購入した3LDK+N(Nは納戸)のごく一般的なマンション。妊娠、出産とライフスタイルの変化に合わせて、キッチンや洋室の壁紙、床、和室とその都度、リノベーションしながら暮らしてきました。その数、5回! 築12年で6回目となると、2年に1度は何かしら手を加えているペース。まわりからは「またやるの~今度はどこ?」といわれるほどです(笑)。
気付いたら子どもたちも小学校高学年に
コロナ禍で在宅勤務が急増したことに加え、いますぐではなくても、いずれは子どもひとりずつに個室が必要になる。考えれば考えるほど、デッドスペースをリフォームして、より快適に、居心地よく暮らしたい!そんな想いが芽生えたのが2021年のこと。
そこでまず、着手したのがダイニングに隣接した和室です
一般的な3LDKの間取りに多い和室。子どもたちが小さい頃は何かと重宝していたんですが、いつからかこの6畳の和室スペースが使いづらいと感じるように。さて、どうする?
ここはプロのご意見を伺うのが吉
何社かお見積りをした結果、実際に中古マンションをリノベしたお宅にお住まいの『TYSENN INTERIOR(タイセン・インテリア)』さんにお願いすることにしました。
*施工会社は城南エリアで豊富なリノベ実績を誇る『キタセツ』さんです。
実際にわが家へ何度かお越しいただき、話し合いをした結果、2つのプランをご提案いただきました。
A案:和室の床をフローリングにしてガラスドアで仕切る
A案は透明なガラスドアを設けることで、旧和室とリビングダイニングが繋がり、開放感たっぷりの空間が生まれるのが最大の魅力。その分、デメリットはガラスドアの設置にかなりのお金がかかること。加えて、将来的にプライバシーの面で不便を感じるケースが多いことも懸念材料でした。
B案:腰までの壁を造作して、リビングと隣接する旧和室をゆるやかに仕切る
その点、腰壁や室内窓を新たに造作するB案はリビングを圧迫することなく、空間に溶け込むことができます。腰位置まで壁になっていることでほどよくプライバシーも保て、家具も配置しやすい。
これはいいかも!
室内窓にするメリットって?
室内窓とは、屋内にある二つの部屋の間仕切り壁に儲ける窓のこと。最近のトレンドでもあるので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。設置する上で大きなメリットは3つ。
1:開閉式にすれば、採光はもちろん換気もできる
2:圧迫感がグンと軽減する
3:インテリア性が高く、オシャレ見えする
とはいえ、わが家は既製の室内窓に好みのデザインやサイズ感が合うものがなかったため、施工会社の『キタセツ』さんに1から造作していただくことに。
大工さんが造ってくださった開閉式の窓枠に、ガラス職人さんがガラスをはめ込み、窓枠部分を塗装屋さんが黒く塗ってアイアン風に仕上げるという三段階。手間ひまかかっております。
既製品とオーダーの違い。スーツで例えてみると……
既製品を購入するより、自分の体に合ったものを生地からオーダーして作った方が満足度の高いものができますよね? その分、手間も時間も予算もかかってしまいますが、わが家のサイズに合うように造作された室内窓は、ピタリとハマって1mmも無駄がない。結果的に既存品で妥協するより、1からオーダーしてよかったと心から思っています。
2022年冬、リノベーションがスタート。初日は養生と解体がメイン
既存の壁を取り払った状態の和室です。こんな姿を見ることはめったにないので記念にパチリ。ちなみにリノベ期間中は仮住まいしていたわけではなく、別の部屋で暮らしながら過ごしていました。
解体が終わったら、室内窓設置に伴う大工工事に
腰壁の下地や室内窓の枠を大工さんが組んでいきます。リノベ期間は約2週間。コロナ禍ということもあり、学級閉鎖になった子どもたちが家にいたり、予算との戦いがあったり、頭を悩ませることも多かったけれど、過ぎてしまえばあっという間の出来事。途中経過の和室を背景に晩ご飯を食べていたのも、今となっては懐かしい思い出ですね。
和室の床は、どうする?
もともとあった琉球畳はすべて撤去し、ヘリンボーン風のフローリングに変更しました。
私が予算を抑えるためにしたこと
1:ヘリンボーンではなく、ヘリンボーン”風”の床材を選ぶ。
V字に見える配置が特徴的なヘリンボーンですが、一般的な床材に比べて流通量が少ないため、お値段は高め。張る作業も通常より時間がかかるので、リノベ日程が長くなってしまう傾向が。そこで、『サンゲツ』のヘリンボーン〝風″床材をセレクトし、予算を大幅に抑えることにしました。
2:廃棄物(畳)を業者に委託するのではなく、自分たちで粗大ゴミセンターに持ち込み、処分。
*私の住んでいる地域では、粗大ゴミセンターに予約してから指定の場所に持ち込むと、粗大ゴミを(1回につき10個。年4回まで)無料で引き取ってくれるサービスがあるんです。お住まいのエリアにもよりますが、意外と知られていないので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
BEFORE
こちらがリビングに隣接する和室スペース。唐突感が否めない。
AFTER 新しく腰位置までの壁を造作し、和室から洋室へ
黒を基調とした室内窓を新たに設置することで、開放感がありながらも部屋として、ゆるやかに仕切ることができました。
リビングとつながりを感じさせるように窓枠は黒、金具は真鍮に
壁で部屋を仕切ると狭く見えるのでは? というのが唯一の懸念材料でしたが、逆に部屋全体に統一感が生まれ、「以前より広く見えるね」と言われることも。何よりうれしかったのは、日々ここはなんとかならないものかなぁ……とモヤモヤしていたスペースが素敵に生まれ変わったこと。
将来的には息子の部屋or主人のリモートワークスペースとして活用する予定です。
今までは自宅にいる時間が短かったために多少不便や不満があっても後回しにしていた住環境。そんな住環境を思い切ってリノベーションし、快適に整えてみてはいかがでしょうか。
きっと今まで以上に「おうち時間」が充実したものになるはずですよ。
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川口ゆかり Yukari Kawaguchi
ライター
1977年生まれ。LEEでは私服コーデや収納企画など、登場するたび話題に。2児の母としてトレンドをプチプラと賢くMIXしたスタイルが大好評。