「相貌(そうぼう)心理学」とは、フランス発祥の「顔」からパーソナリティーがわかる心理学。輪郭・パーツ・肉付き・左右の非対称・顔のゾーン等を分析し、相手および自分自身を理解するアプローチです。世界で15人、日本人初の相貌心理学教授・佐藤ブゾン貴子さんが、悩めるLEE100人隊の「顔」を分析、解決に向けた助言と前進する勇気をくれる連載です。
今月はスペシャルゲストが登場! ヘアメイクの杉山えみさんをお迎えしてお届けします。メイクのお悩みを抱えるLEE100人隊にまずブゾンさんが相貌心理学観点からアドバイス。それらを反映しつつ、100人隊の個性を活かしたヘアメイクを杉山さんが提案してくれました。
面長をヘアメイクで解消できますか?
リヨンさん(以下リヨン):面長(過ぎる)のが気になります。骨格は変えられないですけど、ブゾンさんの連載を拝読していてヘアスタイルやメイクを見直すことで解消できるのではないかと思いまして。
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):それなら、いかに横に比重を持っていくかが重要になります。今おでこを出している分、縦ラインが余計に強調されています。まず前髪を作りましょう。ストレートな髪の毛も縦ラインを強調しているので、そのラインを消す=輪郭を隠しぼやかすよう、ウェーブをつけてふわっとしたニュアンスを出すヘアスタイルにすれば、大分改善されますよ。あとは相手に自分をどう見せたいかによりますね。
リヨン:海辺の街に暮らしながらアクセサリーのデザインをしています。普段見ている景色、触れるものの影、自分の心が動いたもの等をアクセサリーという形にして皆さんと共有したい、自分のライフスタイルを大切にしながら作っていきたいと思っています。
ブゾン:でしたら共感共有をアピールした方が良いですね。リヨンさんの顔を横から見ると、耳を境に前後の割合が1:1。子どものような豊かな想像力の持ち主であることの表れです。輪郭細めのレトラクテでエネルギー量少なめなので、どうしても自分時間中心になります。そして目と目の間と、目と眉の間がどちらも狭い。ものすごく集中力が高く、一度に複数のことを並行することが苦手なことの表れです。とても頑固、他人の意見をあまり聞かない傾向もあります。
アイシャドウを外側に塗りコミュニケーションを円滑に
ブゾン:アイメイクで目と目の間をもう少し離した方や良いですね。アイシャドウをもっと外側に塗りましょう。これによって相手に「話を聞いてくれそう」という印象を与え、コミュニケーションがスムーズに進むようになります。あと、今の眉毛の描き方だと目と眉の間が狭すぎ! 眉の下に描き足さないで、自眉の流れを活かして描いてみて。
リヨン:若い頃と違って今は少しずつ、色々な方の意見を聞くことにチャレンジ中です。悩み事も他人に相談することなく、自分で解決しています。寮母さんのように包み込むようなタイプではないという自覚はあるんですが、相談事はよく持ちかけられます。
ブゾン:リヨンさんは感情ゾーン拡張タイプで好き嫌いが激しく、興味のない物事や人には見向きもしないけど、自分の選んだ相手には「そこまでやらなくても……」という位親切にする傾向があります。物事を白黒だけで判断せずグレーゾーンも許容できるようにして、固定観念に囚われず、豊かな想像力を活かして自分の中に限界を作らないことが大事です。
涙袋をふくよかに、ハイライトでハリ感演出
リヨン:自覚はあります(笑)。最近はグレーゾーンもありかも、と自分に言い聞かせています。
ブゾン:目尻が上がり気味で意志の強さが表れている一方、やはり他人の話を聞かなさそうな印象を与えてしまっているので、寛容性・順応性を演出すべく、アイラインで目尻を下げ気味に描きましょう。アイシャドウで涙袋をふくよかに見せるのも忘れないで。モチベーションや問題解決力の高さを表す頬の肉付きが、今は真っ平らでハリ感が弱くなっているので、ハイライトなどでツヤを与えプリッと感を演出すると良いでしょう。
ブゾンさんのアドバイスを元に、杉山さんがヘアメイク。驚きの変身を遂げたリヨンさんがこちら!
杉山さんが「多幸感ダダ漏れヘアメイク」を解説!
前回の相談者のまあやさん同様、今回のリヨンさんもセルフメイクでは下側の眉毛を太めに描き足されていたので、眉毛と目の間のスペースを開けるよう自眉を活かして描きました。今回、海というキーワードが出たのでそこから着想を得て、アイラインはネイビーを選び、目尻を下げ気味に描いています。
頬の肉付きは、日頃のスキンケアで変わってきます。メイクでハリ感を演出するのであれば、ツヤを出してあげると良いと思います。具体的にはハイライトや、明るい色のアイシャドウやチークを取り入れると効果的です。面長さんなので横のラインを強調すべく、チークはちょっと横長に入れました。ハイライトは涙袋と、涙袋とチークの間に入れています。
ヘアスタイルもやはり面長を解消すべく、前髪はまっすぐ下ろすのではなく、ヘアアイロンで毛先を少し内に入れて巻き、ふんわりとした前髪に。顔まわりはゆるいウェーブになるように巻くことでサイドにほどよいボリュームができ、曲線を取り入れた横のラインを作ることで、面長を和らげた印象にカバーすることができます。
リヨンさんの場合、トップがペタンとしやすい髪質・骨格で、ここがペタンとしてしまうと面長が更に強調されてしまいます。ですので、トップにボリュームを出すのがポイント。今日はコテを使いましたが、ご自分で再現するのが難しければできるだけトップの髪を持ち上げながら乾かす、カーラーを使うのもオススメです。
リヨンさんアフタートーク
人からどのように見られているのかをあまり気にかけていなかった私。人目というより自分を理解する上でその視点はとても大切な要素の一つと今回認識しました。必要と感じる要素を踏まえての外見を変えてみることは内面の変化にも繋がると思い、レクチャーいただいたメイクも少しずつですがチェンジしてみています! 鏡に映る自分、周りの人にも柔らかな空気が流れるよう意識を広げてみようと思います。ありがとうございました。
佐藤ブゾン貴子さんの新刊本が発売になりました!
「自分を知る」ことができれば、悩みや不安は解決できる! 輪郭やゾーン(顔のどの部分が広いか)を見ることによって、自分に適したコミュニケーションや本来の自分の性格、行動傾向は理解できます。目や口などのパーツを見えば、現在の自分の心の状況も把握できます。自分を最大限に活かし、適性を適正にするためのフランス発の心理学。
“顔”で解決したい
お悩みテーマ、募集中!
佐藤ブゾン貴子さんに、相貌心理学的観点から分析してほしいお悩みを募集中。以下のボタンから専用メールアドレス(bouzon@lee.hpplus.jp)宛にぜひリクエストを送ってくださいね。
撮影/山崎ユミ 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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