思考と感情、二つのモーター持つ「二重拡張タイプ」
ゾーンとは、顔を上部・中部・下部の3つに分けた範囲を指します。上部が「思考ゾーン」、中部が「感情ゾーン」、下部が「活動ゾーン」です。この3つのうち、最も拡張した(=面積が多い、インパクトのある)ゾーンの特徴が、その人のパーソナリティーとして最も強く表れます(詳細はバックナンバー参照)。
まれに、思考ゾーンと感情ゾーンが同じぐらいの大きさ、もしくはインパクトも同程度でどちらか一つに決められない、二つのゾーンが同程度に拡張しているケースがあります。このタイプは思考、感情二つのモーター持っています。思考ゾーンの強みと感情ゾーンの強みを持つとも言えますが、二つあるがゆえに、バランスが取れなければ二つが反発しあうリスクを併せ持っています。
本来なら思考ゾーン型は、ロジックで物事を考え、感情ゾーン型は感情で物事を考えます。しかし思考・感情二重拡張の人は、ロジックで考えようとすると感情が邪魔をし、感情で考えようとするとロジック(理性)が邪魔をします。多くの思考・感情二重拡張の人は、自分はロジック思考(思考拡張型)と考える傾向が強く、もう一つのモーターである感情の動向をないがしろにするので、より複雑になるとも言えます。
この複雑な二重拡張は、バランスを保ちさえすれば、豊かな情熱と思考活動がアーティステックな大きな功績を世に残します(ダリ、夏目漱石、松下幸之助等々)。前回の相談者・ふわふわさんの夫も、思考・感情ゾーンの二重拡張タイプ。ふわふわさんの夫の場合、自分はロジカル人間だと思いクールさを演出する=思考ゾーン拡張タイプの特性と、実際は愛情を欲するかまってちゃん=感情ゾーン拡張タイプの特性を併せ持っていました。
感情・活動ゾーンが突出している人はエネルギッシュ
横顔を見ると顔自体が前に出ている、感情ゾーンと活動ゾーンが骨格ごと前に突出しているタイプの人は、エネルギッシュでとても勢いがあります。理性よりも、感情、活動(本能)が優先されるので、動物的とも言えます。中国の習近平国家主席や、前々回の相談者・hashimoさんもこのタイプ。
「目」の高さが非対称な場合、重大な決断は先延ばしに
本連載バックナンバーでも解説しましたが、相貌心理学では、利き手側の顔は現在を、反利き手側の顔は過去を象徴します。顔の非対称は器官や部位ごとにも表れます。今回は「目」の高さの非対称について解説します。
目の高さが左右で大きく違う人は、自分にとって大切なことを選べない状態。意識や好奇心が散漫になって、複数の情報や出来事をまとめることができないからです。意識が散漫だから左右同じ視点で物事を捉えられず、高さが変わってしまうとも言えます。
前々回の相談者・hashimoさんは相談時に、目の高さに左右差が大きく現れていました。左右差が小さくなるまで、重大な決断は先延ばしにした方が良いでしょう。ただ、高さの違いが小さい場合は、二つのビジョンを兼ね備えている知性の豊かさを表しています。
鼻筋の太さで、求める愛情の傾向が分かる
正面から鼻筋を見ると、その人が愛情に「質」を求めるのか、「量」を求めるのかが分かります。鼻筋が細く、小鼻の肉付きが薄い人は愛情の「質」を求めます。前回の相談者・ふわふわさんがこのタイプ。自分にとって最良の人からだけ深く愛されたいと願い、繊細で傷つきやすい傾向があります。
一方、鼻筋が太い人は愛情の「量」を求め、誰からも広く愛されたいと願います。コミュニケーション方法がダイナミックで、色々な人と交流したいタイプです。また、小鼻がぽってりとしてカボチャのような形状の人は、束縛が強い傾向があります。
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イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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