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『ピーターラビット2』に続投の千葉雄大さん「ピーターは意外に傷を背負った奴」と告白!

千葉さんが再びやんちゃなピーターに!

2018年、100年を超えて愛され続けてきた絵本のまさかの実写映画化に、本当に驚きました。正直、あまり期待していなかったのですが……、これがどうして面白くて、可愛くて、エネルギッシュで、まさかの大成功を収めて世界中で大ヒットしました。コロナ禍の影響で二転三転しましたが、あのモフモフで好奇心旺盛なピーターラビットとその仲間たちが、『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』として遂に帰って来ました。
そこで、日本語吹き替え版で主人公のピーターラビットを演じる千葉雄大さんに、ご登場いただきました! 撮りおろした千葉さんの麗しいお姿も必見ですよ!

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千葉雄大
1989年3月9日、宮城県出身。2010年、「天装戦隊ゴセイジャー」の主役で俳優デビュー。近年の主な出演作に、映画『モヒカン故郷に帰る』『殿、利息でござる!』(‘16)、『帝一の國』『亜人』(’17)、『スマホを落としただけなのに』(‘18)、『決算!忠臣蔵』『人間失格 太宰治と3人の女』(‘19)、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(‘20)など。現在、ドラマ「いいね!光源氏くん し~ずん2」がオンエア中。映画『子供はわかってあげない』が8月公開予定。『千葉雄大のラジオプレイ』(YouTube)が配信スタート。オフィシャルファンクラブでは第1・第3金曜日に先行配信中。

──前作に関わられる前から、“ピーターラビット”は当然ご存知でしたよね?

「確か、幼い頃に絵本も読んでいたと思いますが、内容はあまり覚えていなくて……。ただ、実家にピーターラビットのお皿があったので、僕の中では“お皿”のイメージでした(笑)

──実は、ピーターラビットに対して、勝手に可愛いウサギちゃんとイメージしていたので、前作を観て初めて“こんなにヤンチャだったの!?”と驚きました。

「確かに、ピーターがこんなやんちゃ坊主だとは、僕も思っていませんでした。でもそれ以上に、“意外にピーターって傷を持った奴……いえウサギだったのか……”と強く感じて。だって人間によってお父さんを亡くしてしまうという過去があり、それによってピーターが兄弟姉妹を引っ張って生き抜いているし、今や湖水地方に住む動物たちの、リーダーとは言えないけれど、みんなの中心になっていたりしますから。そういう意味でも、色々と背負っているウサギなんですよ

そうなのです! な、なんとピーターのお父さんを殺めてしまったのは、宿敵マクレガーの大叔父さんだったのです!! しかもパイにして食べてしまったなんて……。そんな因縁のあるマクレガーと、本作ではどうなってしまうのでしょう!?

『ピータラビット2/バーナバスの誘惑』はこんな映画

『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』
6月25日(金)より全国ロードショー

イギリスの湖水地方。前作では、動物嫌いでピーターの宿敵だったトーマス・マクレガー(ドーナル・グリーソン)とも、ピーターラビットとその仲間たちは、一応和解に至りました。あれから3年。いきなり冒頭、ピーターが大好きなビア(ローズ・バーン)とマクレガーの結婚式から幕を開けます。家族として仲良く暮らし始める……はずが……父親気取りのマクレガーに、悪戯っ子ピーターラビットは叱られてばかり。そんな生活にうんざりしたピーターは、家出を決行してしまいます。たどり着いた都会で、父の親友だったと語るバーナバス(吹き替え:哀川翔さん)と出会います。地下組織のボスであるバーナバスに、父の頼もしさを重ねるピーターは、“ワル”な生き方を彼から教わることになるのですが……。

──相変わらず、強気で悪戯好きなピーターですが、前作からピーターの成長や変化をどのように感じましたか。また、千葉さん自身は、続投ということで何か変化がありましたか?

「前作では、探りながら声を当てていた感じだったので、どこかに力が入っていた気がします。今回は、変な力を抜いて、より自然に出来たのではないかな、という気がしています。ズバリ、今回の見どころは後半、バーナバスに対しての反撃――仲間を助けるためにピーターが果敢に挑んで行く姿です。同時に、マクレガーさんとの2人のシーンでは、ちょっと男同士の友情みたいなものが感じられると思うのですが、僕も、そこを大事にしたいと思いながら演じました。その友情めいたものが、僕としてはすごく良かったんですよね」

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  • 考え込む千葉さん。

  • さらに考えこむ千葉さん。

  • そして破顔! この笑顔の爆発力はハンパありません。

──前作で描かれていた、ピーターのビアに対する“恋心”って、どうなってしまったのでしょう? ピーターは、完全に諦めがついているのでしょうか?

「う~ん、あれって恋だったのかなぁ……。もちろん、若干は恋っぽい気持ちが見える気もしましたが、“お母さ~ん”みたいに甘えられる存在として、ビアを見ていたとも思うんです。今回の『2』では、完全に“恋”という感情からは遠かったですね。だって冒頭、2人を祝福するところから始まりますから」

ピーターの反抗に共感できる? できない?

──今回、ピーターに共感できるポイントはありましたか?

「なにしろ“バーナバスの誘惑”という副題がついているだけあって、今回のピーターはやさぐれますからね(笑)。しかも、やることなすこと裏目に出てしまうようなところもあって。でも、そういうところから何かを得て、見つめ直していく姿には、すごく共感できました

──マクレガーに父親面され、ピーターはムカッとしたりイライラしたり。そんな気持ち、千葉さんも分かりますか?

「僕は親に対して、割と従順な方でした、態度としては。気持ちは、ちょっと違うところがありましたが(笑)。だから小さい頃は、溜め込んでいたと思います。溜め込んで、ワ~ッと爆発してしまうタイプです。それこそ反抗期の時には、母に対してもあったなぁ。と言っても態度としてはあまり激しくはなく、基本、部屋から出てこなくなる、という傾向でした。対処しにくいタイプですね(笑)

強烈な一撃をマクレガーさんにくらわせたピーターラビット。なんとコレ、結婚式なのですが……。

──本作のテーマの1つに、例えば絵本が映画化されることになったビアを通して、求められることと自分のやりたいことの乖離、成功とは何なのか、どういう道を選択すべきなのか、ということも描かれています。

「でも、やってみないと分からないこともあるので、何とも言えないところではありますよね。予期せぬところで上手くいくこともあるから、自分で自分のケツを拭く覚悟があるなら、自分の好きなようにやってしまった方がいいのかもしれない。それで何かを失ったり、誰かを傷つけるような結果になったりしても、その時にちゃんと“ごめんなさい”が言えることが大事。新しい切り口で自力で頑張っていけるとか、そういう決着の付け方が出来るのであれば、とりあえずやってみるのも手ですよね」

──そう決意して、思い切ったことをする時に、何が大事だと思いますか?

最も大事なのは、“見極める”ということじゃないかな。ビアは素直に人を信じてしまったけれど、元々僕は人をそんなに信じないので(笑)、大丈夫いえ同時に、信じていないと生きていけないとも分かっているから、この人はどういう人なのか、なぜそういうことを言ったのかなど、裏を読み取るのが大事だと思っています

純粋に“みんなで何かをする”シーンが好き

──前作に比べ、ドタバタ騒ぎや、仲間とのワチャワチャ感が増量した気がしました。色んな道具を使って〇〇作戦的な面白さが、単純に楽しくて。小さな子供が観ても、前作より楽しめる作りになっているというか。

「みんなで盗み出したり、それを返しに行ったり、そういうドタバタが楽しいんですよね。みんなが一つのことに前向きに取り組んでいるかと言ったら、そうではないのがまた良くて(笑)。ピーターのいとこのベンジャミンなんて、“本当にやるのぉ?”みたいに後ろ向きだし。そういう“縮図”みたいなものも楽しい。この映画を観た大人の方は、“自分らしく生きていくにはどうしたらいいか”というテーマにフォーカスしがちのようですが、“みんなで何かをする大切さ”も忘れないで欲しいです。それぞれ全員に何らかの役割がある、とか、みんなで何かをする大切さということも、暗に表現しているのかな、と。僕は、純粋にそこがすごく好きでした」

真ん中がピーターラビット。左端がワルのボス、バーナバス。これからみんなでワルさしようとしていますが……。

──さて、32歳の千葉さんは、この先――例えば40代、50代をどう見据えていますか。

「仕事がなくなるまで頑張る、というくらいしか考えていないんですよね。何でも楽しんでやろう、という姿勢をベースにしつつ、人間としてちゃんとしていたいな、と。役者はちょっと特殊な仕事でもあるから、そればかりになってしまうと、きっと揺らぐ部分も出てくると思うんです。だからこそ、語弊を恐れずに言えば、“いつ辞めることになっても大丈夫”という気持ちというか、割と刹那を生きる意識でやっています。この瞬間を生きるのみ、みたいな。だから常に“これで最後かな”と漠然と思いながらやっているところもありますね」

──“人間としてちゃんとする”というのは、具体的にはどういうことですか?

本当に当たり前のことをする、ということです。朝起きて、ご飯を食べて、夜はお風呂に入って寝る。役を演じていると、自分自身以外の感情が入って来るから、あまりフラットに居られないこともあるので……。一時期、“なにか趣味や特技を増やさなければ”と思ったことも、アドバイスされたこともありました。でも今は、なんで休みの日まで何かしなきゃならないの?って(笑)。ごくごく普通に美味しいものを食べて幸せ、仲がいい人と集まって幸せ、それでいいじゃないか、と楽に構えています

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  • アンニュイな横顔に釘付けです。

  • とろけそう……

  • アンニュイなままキリッ。すべての表情に物語がありますよね…

頑張るママたちに千葉流アドバイス!

──先ほど、やんちゃなピーターラビットだけではなく、千葉さんにも反抗期があったとお聞きしました。現在、絶賛子育て中のLEE読者が多いのですが、最後に、子供の反抗期に遭遇した時のために、千葉さんならどうして欲しかったのか教えていただけますか。

「やっぱり子供は過干渉が鬱陶しいんですよね、特に男の子は。親からしたら“放っておく”ということが最も難しいことだとは思います。言っちゃったり、やっちゃったりした方が早いですから。でも、そこを我慢し、屈伸でとどめておく。本当にヤバい時にサッと手を差し伸べられるように。危険な時にパッと支えられるくらいの距離感を保って、屈伸をしておいて欲しい。……なんて言いながら、僕も親になったら、きっと口を出しちゃいそうな気がするな(笑)」

千葉さんのクルクル変わる表情に目が釘付けになりました!

表情と言えば、前作を鑑賞済みの方はご存知でしょうが、ピーターラビットをはじめとした動物たちの、表情の豊かなこと、愛らしいこと!! 彼らの掛け合いも抜群の面白さです。

是非、親子で観に行ってください。大人が観てももちろん楽しいですが、隣で面白がっている子供(多分、声を立てて大笑いしながら観ているハズ!)の姿を見たら、楽しさ倍増するハズですよ。

そして千葉さんが、ピーターとして歌ったり叫んだりする“声”も必聴です!

撮影/平郡政宏

映画『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』

1時間33分/配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

監督:ウィル・グラック(『ピーターラビット』『ANNIE/アニー』)

出演:ドーナル・グリーソン、ローズ・バーン

声の出演:ジェームズ・コーデン、マーゴット・ロビー、エリザベス・デビッキ

日本語吹替版:千葉雄大(ピーター)、哀川翔(バーナバス)ほか

6月25日(金)より全国ロードショー

■オフィシャルサイト&SNS

映画ライター/映画評論家

Writer Profile

Chizuko Orita

LEE本誌でCULTURE NAVIの映画コーナー、人物インタビューを担当。Webでは「カルチャーナビアネックス」としてディープな映画人へのインタビューや対談、おススメ偏愛映画を発信中。他に雑誌、週刊誌、新聞、映画パンフレット、映画サイトなどで、作品レビューやインタビュー記事も執筆。夫、能天気な双子の息子たち(’08年生まれ)、2匹の黒猫(兄妹)と暮らす。

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