好きな絵の仕事をする勇気が持てなくて…。
次男の幼稚園入園を機に数年ぶりに仕事復帰を考えているTannyさんと、保育園落選を機に働き方を見直しているぐらさん。共通点は、輪郭が細めで体力量が少なめなことと、自分に自信がないこと。そんなお二人が仕事を通じて自己実現する方法を、ブゾンさんが懇切丁寧に解説します。
ぐら:学生時代は美術部一本で、イラストレーターや漫画家への憧れを抱いていました。LEE100人隊のブログや、Instagramでイラストを公開しています。ブゾンさんにご指摘されたように、落ち込みやすく、気にしすぎるところがあります。自信のなさと現実主義的な性格から、好きな絵の仕事をする勇気が持てなくて……。
職場を自宅の近くに移して趣味も充実させましょう
ブゾン:ぐらさんは元々とてもアクティブなので、フレキシブルに動いた方がいいですよ。動いた方が、想像力や才能がより活性化します。そして手先が器用なので、何かを作ることにとても向いています。絵に限らず、陶芸やその他のアーティスティックな活動をするのは大賛成です。いきなりアーティスト活動一本ですぐに稼げるかどうかはわかりませんから、今は準備段階として職場を自宅の近くに移してフレキシブルに働きながら、趣味も充実させていくのが良いでしょう。
ぐら:自分の好きなことをもう少し自信を持って「好き」と言えるようになるのが今年の目標なのですが、一体どうすれば自分に自信を持てるようになれますか?
音楽やアロマの香りでリラックス
ブゾン:まずは自分自身との信頼関係を築いて、自分の存在価値をちゃんと認めてあげましょう。自己暗示をかけるのが良い方法です。ぐらさんは「感情ゾーン」が一番インパクトがあるので、聴覚に働きかけるのが一番効果的です。「私なら大丈夫、私は世界一のアーティスト」と口に出して自分を応援しましょう。リラックスしたいときは、好きな音楽やアロマの香りを取り入れると効果的です。
ぐら:自分が音楽で癒やされるタイプだなんて、意外でした。
ブゾン:なので気をつけなければならないのも、人の言葉。人の言葉でとても傷つくタイプなんです。だからぐらさんに対して暴言を吐く人とのコミュニケーションの距離感は重要です。そして傷ついた分もやっぱり言葉、つまり音、聴覚からの刺激、例えばポジティブな言葉や好きな音楽などで払拭しましょう。「自分は耳からの影響をとても受けやすい」と理解しているだけで、自分の心が傷つくのを未然に防ぐことができますし、生きやすくなりますよ。
「こうなりたい」理想像を待ち受け画面に
ブゾン:Tannyさんももっと自分に自信を持って、自分自身にワガママになって大丈夫! 視覚に働きかけるのが一番効果的なタイプなので「こうなりたい」と思う理想像があれば、映像として常に目に入れるのが良いでしょう。リラックスしたいときは、待ち受け画面など常に目に入る場所にリラックスできる映像を置くのが効果的です。
Tanny:ありがとうございます! 今回、約6年半ぶりに仕事復帰するにあたり、家事や育児等が上手く回らなくなるのではないか、という不安もあります。夫が出張が多く、結構多忙なので……。仕事復帰については「好きにしたらいいよ」と言ってくれていますが、偏頭痛持ちなので「大丈夫なの?」と心配されてもいます。
Tannyさんの夫には「お涙頂戴作戦」が効きます
ブゾン:(Tannyさんの夫の顔写真を見て)輪郭がどっしりしてますね。褒めに弱いタイプ。ロジックで理詰めにしちゃダメ、「お涙頂戴作戦」が効きますよ。まずは夫に対して、小さなことから少しずつ共感を示していきましょう。そして「あなたが励ましてくれたら私、仕事を頑張れそうな気がする」と、「あなた主体」で情に訴えましょう、本心で思っていなくてもいいので(笑)。
Tanny:すごく腑に落ちました、まさにその通りだと思います(笑)!
ブゾン:夫は体力豊富で、誰とでもコミュニケーションを取れるタイプ。輪郭が細めで不特定多数とのコミュニケーションにあまり向いていないTannyさんと、輪郭の相性がとても良いんです。無いものを補い合えるお二人ですね。そして夫は目が細いので、目から入ってくる情報を精査してしっかり選ぶ方。妻も選びに選び抜いていますね(笑)。
重要な決断をするときは、左右の目の高さをチェック
Tanny:仕事復帰など、思っていたことを実行に移すタイミングを見極める方法はありますか?
ブゾン:大きな選択をしなければならないような、人生の岐路に立ったときは、自分の正面の顔を写真に撮って、左右の目の高さを見てみてください。ぱっと見で左右の目の高さが違うなら、大切なことを選べない状態です。Tannyさんは目の高さが左右一緒だから、今選んでも大丈夫。でも、ぐらさんは左右の目の高さがちょっと違いますね、利き手とは逆の方の目が高くなっています。今は周囲のことを気にし過ぎて、正しい選択ができない状態です。しばらくは自分を優先して、もっと「自分のために」を優先できるようになってから決断しましょう。自分とのコミュニケーションが円滑に行くようになったらもう一度顔写真を撮ってみて。左右の目の高さが一緒になってきたら、決断して大丈夫です。
顔写真を撮りためましょう!
ぐら:顔は変わるものなのですか?
ブゾン:そう! 顔はね、変わるんです。相貌心理学的には、顔は内面を表す鏡。内面が変われば顔も変わります。感受性がキャッチした環境や他者からの刺激が伝わって表面に出やすいのが、顔の表情筋だからです。なのでぜひ、顔写真を撮りためてほしいんです。1週間か10日に1枚。そして変わっていく顔を見てみましょう。顔の変化は内面の変化とリンクしているので、自己マネージメントにもつながります。
Tanny:メイクなどで、内面をより良い状態に変えることはできますか?
ブゾン:できますよ! メイクの最大の効果は二つあります。一つは内面の満足。メイクすると「私って超キレイ!」と内面が覚醒し、美しさが倍増します。もう一つは、そのメイクに対する周りの反応。たとえば人の意見に流されやすい人はどうしても目尻が下がってくるのですが、意思の強い自分になりたかったらアイラインで目尻を上げましょう。それによって周囲が「目尻が上がってる人」=「意思の強い、気の強そうな人」に対するコミュニケーションをするようになります。メイクによって内と外からの刺激、相乗効果で内面の改革ができるんです。
Tannyさんアフタートーク
性格や状態を反映しているという事で、今まであまり好きではなかった自分の顔のパーツにも少し愛着がわきました。家庭とのバランスを取りつつ自分の時間も確保できる働き方を望むのは贅沢なのかも?と思っていましたが、その方向性で良いんだと自信がつきました。頭の中でグルグル考えてしまう時には、ノートに書き出して視覚で認識したり、ポジティブなエネルギーのあるものを見るようにしようと心がけるようになりました。
ぐらさんアフタートーク
クリエイティブなことが向いていると言っていただけたので、以前より自信を持って絵の練習を続けられています。“耳や鼻からの情報に影響されやすいため、ポジティブな言葉を自分に聞かせることが良い”と教えていただいたので、意識的に音楽を聴くようになりました。迷いが生じたときには、応援ソングのようなポジティブな歌を声に出して歌い自分を鼓舞します。自分の声で自分の耳に届けることで、より心に強く届くような気がしています。
“顔”で解決したい
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撮影/山崎ユミ 取材・原文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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