一時ブームになったタジン鍋。持っている方もけっこういるのでは。

第13回　もう一度使ってほしいタジン鍋

「僕は大阪にいた頃に当時大阪でおそらく一軒だけのモロッコ料理屋さんに通ってたくらい、モロッコ料理とのお付き合いは長くて（笑）。だからタジン鍋は大好きな道具です。

野菜を入れて火にかけたら水蒸気が上がって、それがてっぺんで冷やされて水滴が落ちてくるので、素材の水分だけで蒸し料理を作れるという仕組みです。乾燥した地域なので、水がなくても調理できるように考えられたんですね。

野菜を入れて、塩、スパイス、オイルを振って、あとは火にかけてほったらかしにするだけで一品できちゃいます。うまみがギュッと凝縮されてうまいんですよ。肉を一緒に蒸すのもいいし、魚もふっくら仕上がります。それにクスクスを添えたらもう無敵ですよ。

一時期すごく流行ってたときに手に入れて、今あんまり使ってないっていう人もいると思うので、ぜひまた使ってみてください。

ちなみに小さい方は古いもので料理には使えないので、カギを入れたり、小物入れとして使ってます」

撮影／松村隆史