本格シュトーレン
工程は多いけれど、作業自体はシンプルなので、失敗知らず。のんびり発酵を待つうちに、クリスマス気分が盛り上がります。
材料・約25㎝×15㎝の楕円形 1 本分
〈生地〉
- 牛乳……60㎖
- ドライイースト……小さじ1(3g)
- 砂糖……20g
- ハチミツ……小さじ2
- 卵黄……1個分
- A)
- 強力粉……150g
- アーモンドプードル……25g
- 塩……小さじ1/4
- バター(食塩不使用)……50g
〈フィリング〉
- 洋酒漬けドライフルーツ……120g
- オレンジピール(細かく刻む)……30g
- アーモンド、カシューナッツなど好みのナッツ2〜3種類(ローストしたもの)……30g
- 好みのパウダースパイス2~3種類(シナモン、カルダモン、ナツメグなど)……合わせて小さじ1〜2
〈マジパン〉
- 卵白……10g
- 粉砂糖……30g
- アーモンドプードル……50g
- ハチミツ……小さじ1
- ラム酒……小さじ1/2
〈仕上げ〉
- バター(食塩不使用)……30g×3
- 粉砂糖……適量
下準備
生地用のバターは2㎝角に切り、室温に戻しておく。洋酒漬けドライフルーツは、軽く汁気をきる。ナッツは粗く刻む。
※お酒がきいているので、妊娠中の方やお子さんは左ページの「子ども用ミニシュトーレン」をお試しください。
作り方
1. 生地を作る。牛乳を人肌に温め、砂糖、ハチミツ、ドライイーストを加え、混ぜる。
2. 大きめのボウルにAを合わせて軽く混ぜ、卵黄と①を加えてひとまとまりになるまでしっかりとこねる(目安:3〜5分)。
3. ②にバターを加え、握るようにしてもみ込みながら混ぜる。完全に混ざったら、手首のつけ根で生地をボウルに押しつけるようにしながら、さらにしっかりこねる(目安:5〜10分)。
4. ③の生地をひとつに丸めて、やや小さめの直径18㎝程度のボウル(発酵の進みがわかりやすい)の中央に入れ、ラップをする。オーブンの発酵モード(35〜40℃)で1時間〜1時間半ほど、生地が2倍になるくらいまで温める(一次発酵)。
5. マジパンを作る。ボウルに材料をすべて入れて混ぜ、こねる。べたつくようなら粉砂糖(分量外)を少し加え、パサつくようなら卵白(分量外)を加えてひとまとまりになるまでこねる。軽く丸め、乾燥しないようにラップに包んでおく。
6. フィリングの材料をボウルに入れて混ぜておく。
7. ④の生地を軽く打ち粉(強力粉・分量外)をした台にのせ、上からやさしく手で押さえて空気を抜き、約22×18㎝の長方形に手でのばす。
8. ⑦に⑥のフィリングを広げ、まず上下をたたみ、さらに左右も折りたたむ。約22×14㎝程度の長方形に手でのばす。
9. ⑤のマジパンを⑧の生地の幅に合わせて棒状にのばし、生地にのせて巻き込む。継ぎ目をしっかり押さえて外れないようにし、厚みが出すぎないよう上から軽く押さえる。レーズンが飛び出すようなら、端の生地をちぎってかぶせる。
10. オーブンシートを敷いた天板に⑨の生地をのせ、オーブンの発酵モード(35〜40℃)で30分〜1時間ほど、ひとまわり大きくなるまで温め、取り出す(二次発酵)。
11. 170℃に予熱したオーブンで、30〜45分ほど焼く。焼き上がった生地を軽く押し、弾力があるようならOK。まだやわらかい場合は、様子を見ながらさらに焼く。焼き上がる直前に、バター30gを小鍋に入れて溶かし(レンジにかけてもいい)、溶かしバターにしておく。
12. 焼き上がった生地に、はけで溶かしバターをまんべんなく塗ってしみ込ませ、冷ます。ラップで二重に包み、直射日光の当たらない涼しい場所に置く。
13. 1〜3日おいたらラップを外し、オーブンシートを敷いた天板にのせる。170℃に予熱したオーブンで5~10分焼き、⑫と同様に溶かしバターを塗る。このバターを塗る作業をもう1回=計3回行う。3回目のバターを塗り終わった後、冷めたら粉砂糖をたっぷりと振りかけて手でしっかりと押さえる。ラップを二重に巻き、2週間ほど直射日光の当たらない涼しい場所に置く。冬場は約2カ月保存可。
14. 食べる直前に粉砂糖をたっぷり振り、切り分ける。
※バターを塗る作業は1回でもいいけれど、回を重ねたほうがより味わい深く、また日もちもするのでおすすめ(バターを1回塗った場合の日もちはおよそ1カ月)。
※⑭で使う粉砂糖は、溶けにくいもの(「泣かない粉糖」などの商品名で販売)を使うのがおすすめ。製菓材料店のほか、最近では100円ショップでも手に入る。
※オーブンに発酵機能がない場合は、ヒーターの近くなど温かい場所で発酵させる。
撮影/砂原 文 スタイリスト/河野亜紀 取材・文/福山雅美
17年12月号【とっておきの手作りシュトーレン】より