LIFE

結婚10年"夫婦のルール"

政井マヤさん&前川泰之さん、結婚10年インタビュー

  • LEE編集部

2017.03.05

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最初からうまくいく夫婦なんていない。
時にはぶつかって、仲直りして、いつの間にか二人なりのルールができてきて、気がつけば夫婦の思い出がやまほど。

フリーアナウンサー・政井マヤさん&俳優・前川泰之さんのお二人にうかがったのは、そんな夫婦の話。これからも手をつないで、一緒に歩いていくために。結婚10年目を迎えた先輩夫婦の、これまでとこれからをインタビューしました!

撮影/大森忠明 ヘア&メイク/小坂沙織(政井さん) 山口リサ(プラスナイン)(前川さん) スタイリスト/加藤万紀子(政井さん) 中西ナオ(前川さん) 取材・原文/石川敦子
※この記事は2016年12月7日発売LEE1月号の再掲載です。


プラスとマイナス、アクセルとブレーキ。まったく違う人間だからこそ、夫婦は補い合える

 

―― 家のことも子供のことも、やれるほうがやる。そのときの状況に、そのつど、必死で適応させていくしかない、と口を揃えるお二人。

 

前川 結婚当初はマヤのほうが仕事が忙しくて、僕のほうがかなり家のことをやっていたよね。

政井 泰さんは料理も私より上手だし、洗濯物のたたみ方も、結婚してから私のほうが教わったくらい。最近はフィフティ・フィフティで分担してたつもりだけど、ここ数年は泰さんが忙しくて。急に50の戦力がなくなってしまって、てんてこまい。今までほんとに頼って甘えちゃってたんだなぁ、とあらためて実感してる。でも泰さんはフラフラに疲れて帰ってきても、一生懸命何かやってくれるので、本当にありがたくて。

前川 それは性格。気になっちゃうんだよね。翌朝、朝食とお弁当の支度をするのに、キッチンはきれいにしておきたい、とか。

政井 私はズボラだから。

前川 大らかだよね。

政井 いい表現ね(笑)。

前川 マヤから見たら、僕のきちっとしすぎるところが気になるかもしれないけど、お互いの違いを認める、というのかな。夫婦はそういうもんだと思うようになった。でも10年の間には、お互いにイライラした時期もあったかな。

政井 話し合いはけっこうした。

前川 子供が幼稚園に上がったり、2人目が生まれたり。生活のリズムが変化して、お互いにしんどくなってきたときは話し合って、アジャストして、その繰り返し。

政井 私はためておけないタイプだけど、泰さんはいくらでもためて、貝のようになっていくでしょう。

前川 忍耐が好きなんだよ。昔の侍みたいに耐え忍ぶ(笑)。

政井 まったく不満を言わないから、私も何をきっかけに文句を言っていいかわからなくて、ある日、私がどっかーん!と噴火。感情的にわーっと言うのに対して、泰さんからは二言、三言返ってくるか、こないか。それも3日後だったりして。私は怒りのテンションが続かないので、その頃には落ち着いてる。私がクールダウンするのを待ってるんでしょう?

前川 うーん、それもあるけど、マヤの回転があまりにも速いので、ついていけないんだよ。

政井 考えがまとまってから返してくる。常に一歩引いて冷静だよね、悔しいけど(笑)。でも必ず、「自分はこういうつもりで、こうやってた。これからはこうしよう」と、ちゃんと説明して、解決策を提案してくれるので、私も納得できるの。

LINEのこまめな連絡、「お疲れさま」のひと言がうれしい

政井 私はいつもアクセル全開で暴走ぎみ、失敗も多い。泰さんはあまり失敗せずに進んでいく。

前川 でも進むのは遅いよ。よくも悪くも慎重で思いきりが悪い。

政井 もうちょっと器用にやればいいのに、と思うことはあるけどね。休日の予定も、泰さんは確実で安定感のあるスケジュールを立てるけど、私は欲張りだよね。

前川 方角や距離感をまったく考えず「ここにこれ組み込んだら?」「えーーっ!!」みたいな(笑)。でも無理して行ってみたら、結果おもしろかったりする。僕とは違うものの見方をするから、仕事のことでもときどきマヤに「どう思う?」と聞くよね。客観的にズバッと言ってくれるから。

政井 えーっ、私の意見なんて聞かないでしょう?(笑) 頑固だもの。

前川 それで自分の考えをガラッと変えるわけじゃないけど、参考にしてるよ。逆に僕がマヤにブレーキをかけることもあるし、夫婦でいいバランスなんじゃない?

政井 そうね。子供のしつけも、ひとりで完璧な母親はできないけど、泰さんと二人でバランスがとれればいいよね。「パパはここまで許してくれるだろうけど、私は違うんだよ」とか。子供たちはその中で学んで、判断していく。夫婦でまったく同じ基準にする必要はないんじゃないかな。

前川 ひとりが怒ったときはもうひとりがフォローする、というのもあるね。子供が叱られて泣いてるとき、ちょっと違う部屋に連れていって「ママはこういうことを怒ってるんでしょ」と説明して、謝りに行かせるまでを担当したり。

 

―― 絶妙なフォーメーションができている様子のお二人ですが、夫婦の時間はどうつくっているの?

 

前川 前は、子供たちが寝た後、二人でドラマを観たり、ちょっとお酒を飲んだりしてたけど、あの余裕はどこにいったんだ?(笑)

政井 すれ違いの毎日だよね。iCloudのカレンダーを共有して、この日はいないんだ、とかお互いの動きがわかるようにしてる。子供の予定も忘れやすいおっちょこちょいの私は、いつもフォローしてもらって助かってます(笑)。

 

★マヤさん&泰之さん<夫婦のルール> 

iCloudのカレンダーでスケジュールを共有。
家事や育児は、やれるほうがやる。
夫婦の形は変化する。
そのつど話し合って、柔軟にアジャスト。
ひとりひとりは完璧ではない。
二人合わせて家庭のバランスをつくる。

政井 子供の学校のことや、本当は家で落ち着いて話したいことも、今はLINEで相談したり。でも泰さんはこまめに連絡をくれるから安心。何もかもひとりでやってると「キーッ!」となってくるでしょ。ひと言、二言でもちょこちょこ返事をくれると、ちゃんと一緒に考えてくれてる、ほったらかされていない、という支えになるの。「お疲れさま」という言葉も、よく言ってくれるね。

前川 家で子供2人と一日過ごすほうがずっと大変だと思うから。僕なんて、ひとりで丸2日やったらもうアウトだよ。

政井 それが本当にわかってくれてるから、「お疲れさま」が口だけじゃない、と感じられるの。二人とも仕事のときが多く、お互いの両親に本当に助けてもらってきたけど、もう高齢に差し掛かってるし、そこも今、転換期かな。

前川 頼るほうから、今度は親の面倒を見る番。僕たちも、家族として自立していかないとね。

政井 これからも家族のステージごとに新たな課題が出てくると思うけど、一緒にアジャストして、新たな形をつくっていきましょう。

前川 子育てが落ち着いたら旅行したい。早く年寄りになりたいな。

政井 そうね。素敵なおばあちゃんになって、一緒にぼけっとしたいな。

 

政井マヤさん
’76年、メキシコ合衆国生まれ。’00年、フジテレビ入社。数々の看板番組で活躍。’07年、結婚を機にフリーアナウンサーに。同年、長女を出産。’11年、長男を出産。今春、第3子を出産予定。ニッポン放送『政井マヤ 世界ぐるっとカフェトーク』にてメインパーソナリティを務める。

前川泰之さん
’73年、東京都生まれ。’05年より俳優としての活動を開始。以降、数々のヒット作へ出演を果たす。’16年には大河ドラマ『真田丸』、CX『ナオミとカナコ』、NHK BS『隠れ菊』、WOWOW『水晶の鼓動』をはじめ、ドラマや映画に多数出演のほか、バラエティでも活躍中。


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LEE編集部 LEE Editors

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