「家族なのに」ではなく「家族だからこそ」言葉できちんと伝えよう。
数々の夫婦のあり方を取材してきた、イラストレーター・エッセイストの野原広子さんに、取材の中で見えてきた、イライラなく暮らしてる夫婦の共通点をうかがいました。
この記事は2021年4月7日発売LEE5月号の再掲載です。
夫婦で機嫌よく暮らすコツは?
相手に完璧を求めないこと。お互い許し合える関係がいい
イラストレーター・エッセイスト 野原広子さん
『離婚してもいいですか?』『娘が学校に行きません』『消えたママ友』(すべてKADOKAWA)、など子育てや家族を描いた漫画で注目を集める。

『妻が口をきいてくれません』野原広子 ¥1210 集英社
小さなことでも口に出す!諦めず伝え続けるのが大事
確たる理由が思い当たらないまま、妻が口をきいてくれない状況にある夫。必要最低限のやりとりしかないまま、5年の年月がたってしまった夫婦を描いた話題の漫画『妻が口をきいてくれません』。
多くの夫婦を取材し、作品に落とし込んできた作者の野原さんは、コロナ禍で「夫がごはんを食べることにイライラする」という妻の声をたくさん聞いたと言います。
「普段いないはずの夫がずーっと家にいるせいで、そこに存在するだけでイラつく、という方もいました。ほかにも、毎回の食事で『なんでこんなにたくさん食べるんだろう』とか、食べるときのクセが気になるとか。
ひとつひとつは小さなことですが、実はそのことだけにムカついているというよりは、さまざまな『わかってくれない』の蓄積なんですね。
『私は一生懸命頑張っているのに、なんでわかってくれないの?なんで一緒に頑張ってくれないの?』という。
今は離婚しましたが、結婚していた当時は私もまさにそう。夫に食器洗いを頼んだら『なんで俺が? お前のお父さんはそんなことしたの?』と前時代のことを引き合いに出されたときは、本当にイラッとしました。
思い返せばまだまだありすぎるのですが(笑)、いちばんイラついたのは『直してほしい』と注意してもまったく変わらなかったことです」(イラストレーター・エッセイスト 野原広子さん)
\小さなイライラが積み重なって/

©野原広子
よく言えば気持ちを切り替える、悪く言えば諦める
野原さん自身は「よく言えば気持ちを切り替える、悪く言えば諦める」ことでイライラを乗り越えてきたそう。
「生活に対する意見ややり方の食い違いは、話し合っても噛み合わないことが多い。『相手は違う人間なのだ』と割り切り、イヤな部分については深く考えない。やらない相手にイライラするより、自分でやっちゃうほうが早いという結論に達して、食器洗いに関しては私は食洗器を買いました」(イラストレーター・エッセイスト 野原広子さん)
\上から目線にイラッ/

©野原広子
夫婦が機嫌よく暮らすには口に出して言うのも大切
ただ、自身の離婚や多くの夫婦を見てきて今思うことは、夫婦が機嫌よく暮らすには口に出して言うのも大切、ということ。
「『うれしい』『ありがとう』はもちろん、『悲しい』『寂しい』とか、短い言葉でも伝えることって大事だな、と感じます。あと、男子3人を育てた先輩ママが『息子たちには根気よく説明することが大事だった』とよく言っていたのですが、夫に対してもそうなのかもしれません。
それから、相手に完璧を求めないこと。夫と妻の育ってきた環境や価値観がまったく一緒なんてあり得ないので、お互いに大目に見る。相手の悪いところも許して、自分も許してもらう。それができる夫婦は円満なんだろうな~と思います。なかなか難しいからイライラするんですけどね(笑)」(イラストレーター・エッセイスト 野原広子さん)
\妻の怒りの理由がわからない夫/

©野原広子
取材・原文/遊佐信子
この記事は2021年4月7日発売LEE5月号『夫ともっと機嫌よく暮らしたい!』の再掲載です。商品価格は消費税込みの総額表示(2021年4/7発売LEE5月号現在)です。
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