「忙しい朝、使いたい化粧品が見つからず手こずる」「自分だけのメイク場所がない」など、コスメの収納には悩みがつきもの。実は、友人同士でも、収納方法について話すことはほとんどない、という声もちらほら。
そこでLEE10月号では、化粧ポーチならぬ、コスメ収納に注目!
メイクしやすい場所へ持ち運んだり、ミニコーナーを設けたりと、収納の仕方は人それぞれ。
いつも素敵なあの人の、気になるコスメ収納を直撃します。
第1回目は、モバイル派の3人。エッセイスト 柳沢小実さん、フードスタイルスト 齋藤礼奈さん、料理家 星谷菜々さんの収納術をそれぞれご紹介します。
エッセイスト 柳沢小実さん
エッセイスト、整理収納アドバイザー。
衣・食・住にまつわる著書多数。現在は新居を建築中で、まもなく新築戸建てへ引っ越しを予定しており、今後の暮らし方を見直し中。
マルシェバスケットとの出会いで長年のコスメ収納悩みが解決!
「シーズンごとに新色を買ったり、美容通の友人のおすすめを取り入れたりするのが案外好き。アイテムを定期的に入れ替えるので収納も難題で、ずっと正解が見つからずにいました」と今までのコスメ収納を振り返る柳沢小実さん。
約1年前、理想の形に至ったきっかけは、スウェーデンの市場で見つけたバスケットでした。
「以前はプラスチックケースを使っていましたが、メイクするとき、もっとおしゃれにしたいなと思っていて。そこでピンときたのがこのバスケット。ルックスにまず惹かれ、さらに気に入ったのは四角い形と背丈約17㎝のサイズ感。かごだけど角が丸くないから収納ケースを入れて間仕切りしやすく、高さのあるボトル類もすっきりと収まります」
普段、バスケットは洗面所の棚の上が指定席。
「ベース以外のメイクアイテムを入れたポーチと、スティック状のコスメを差したアンティークのゴブレットと一緒にスタンバイ。使うとき、まとめてダイニングテーブルへ移動させます。朝、自然光が降り注ぐダイニングまで持ち運ぶたびに気分が上がるんです」
バスケット内はスキンケアとベースを仕切りで分類
2つのプラスチックケースで中を仕切り、1つに化粧水や乳液、クリームなどのスキンケアをIN。もう1つには綿棒、リップバーム、下地などを入れ、隙間にヘアブラシ、折りたたみ鏡、フェイスパウダー、ヘアオイルなどを収納。
「仕切りがあると、中身がグラグラと倒れることがなく、上からぱっと見て、手に取りたいものをすぐに出せるところが便利です。このバスケットは高さがあるので、ボトル類も入れられて、ほどよく目隠しに。仕切りボックスがすっぽり収まる形なので、デッドスペースができず、収納力もバッチリ」
基本スキンケア&コスメはこれ
ソフィーナの土台美容液をつけてから、化粧水と乳液で肌を整え、下地、クリームファンデーションを。「ベースの仕上げにTHREEのシマリンググローデュオでツヤ感を足します」最後は目元とチーク、口紅で完成。
フードスタイリスト 齋藤礼奈さん
料理や食卓のストーリーを感じるスタイリングに定評あり。
雑誌やweb、イベントなどで活躍するほか、オリジナルレシピも人気。インスタグラムは(renasaito_stylist)
家じゅう&出先でも、隙間時間にメイク
以前は部屋に作ったドレッサーコーナーでメイクしていたという齋藤さん。
「2年前ぐらいからフードスタイリストとしての仕事が軌道に乗り、仕込みで朝時間がなかったり、出張や、泊まりの仕事もあって、自ずとコスメポーチを持ち運ぶスタイルに変わりました。スキンケアも収めているので、ポーチ1つで旅先へも行けます」
メイクする場所は、日々さまざま。
「自分の部屋で落ち着いて、光がよく差し込むダイニングテーブルで朝食後に、時には時間がなくてすっぴんで入った撮影スタジオのお手洗いでささっと済ませることも」
その時々、都合のいい場所とタイミングでメイクできるのはモバイル派ならでは。
「だいたいスキンケアは3分、メイクは5分で完了のミニマムメイク派。ポーチ1つにまとめるためコスメが増殖することもなく、取り出しやすい状態が続くから、ますます時短になっていますね」
手付ポーチは見た目以上の収納力
無印良品のナイロン手付ポーチは、最近2代目を新調したほど愛用。横幅約20㎝のコンパクトさながら、「チューブ類が立てて入れられて、ジャー容器も安定して収まる絶妙なサイズ感。頑丈な型や汚れにくい素材感も◎」
ふた裏にリップや綿棒など細長いものが、手前側面の内ポケットにはミニ鏡もすっぽり。ふたがパカッと開き自立するバニティ型だから、片手でさっと取り出せます。
基本スキンケア&コスメはこれ
なんとスキンケアは、右上のミニ容器2つで完結!メイク落とし兼洗顔料と、オールインワンゲルを移し替えて。「最近まつエクにしたので、メイクアイテムも最小限に。江原道のベースなど小型のもので統一」
料理家 星谷菜々さん
都内のアトリエで料理教室「apron room」を主宰。毎日の家庭料理やお菓子を提案。著書に『BAKE 焼き菓子の基本』(成美堂出版)などがある。メイクはナチュラル派。
メイクにうとい私にぴったりの引き出し1段にまとめるシンプル収納
最近引っ越しをしたことを機に、潔く使っていないコスメを処分したという星谷さん。
「本当に必要なものだけにしたら、随分すっきり。引き出し1段にすべてが収まっているので、これをダイニングテーブルへ持っていってメイクしています」
引き出しは地方の古道具屋さんで見つけたもの。味のある家具は年代や国こそ違えど、色みが揃っているため、統一感があります。
「このスタイルだと、一目で中身を見渡せるのがいい。インテリアにもなじむから、手の届きやすいリビングに置いて使ってます」
文具や書類など、よく使うものがまとめられた5段の引き出しは、リビングの中でも手の届きやすいところに配置。その4段目がコスメ用。
雑然としたり、生活感が出がちなコスメが目に触れず、しっくりと空間になじんでいます。朝、着替えと軽い食事を済ませてから、これを引き出してダイニングテーブルへ。フランスの蚤の市で見つけた鏡を立てかけ、テレビをつけてメイク開始。NHK朝の連続ドラマを観る15分間が、星谷さんのメイクタイムなのだとか。
メイク道具は少数精鋭。上質なものを大切に使用
「私があまりにメイクに無頓着なので、見兼ねた友人たちから、お誕生日にコスメアイテムをいただくことが多いんです」
オーガニックコスメなど、良質なものが多く、どれも愛用しているそう。
「カラーアイテムはほぼ使わないので、保湿用のバーム缶や、逆さまつげを直すビューラーなど、シンプルなラインナップです」
基本スキンケア&コスメはこれ
スプレーの化粧水後、ベアミネラルのクリームファンデーション、フェイスパウダーでベースをつくり、チーク、マスカラで仕上げ。唇と爪を保湿し、最後においせさんのお浄め塩スプレーでリフレッシュ!
次回は、メイク場所を決めているミニコーナー派のコスメ収納をご紹介します。
撮影/清永 洋 合田和弘 取材・原文/田中理恵 本誌編集部
※商品の価格は本体価格(税抜き:2017年9/7発売LEE10月号現在)で表示しています。
詳しくは2017年9/7発売LEE10月号に掲載しています。 [最新号] 試し読み・定期購読はこちら
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