「家庭料理はワンパターンでいい。それが家族の物語になっていくから」料理研究家・藤井恵さんがLEE世代に伝えたい”家族の味”とは?
2026.09.07 更新日:2026.09.08
藤井 恵さんがLEE世代に伝えたい
家族のごはん作りは「定番」に頼ればいい!

二人の娘さんが巣立った今、実感するのは「定番」こそが、家族の味になっていたこと。忙しさの中で藤井さんを助けた、なじみの味。今の私たちに必要なのは、そんな一皿でした。
家庭料理は、ワンパターンでいい。それが家族の物語になっていくから

娘たちが巣立った今、あらためて感じています。結局、飽きるほど作ったシンプルな料理が、家族の味でした。
子育て真っ最中の頃は、あれもこれも食べさせようとそれこそ、大好物の中に苦手な野菜を、工夫を凝らしてひそませて。サバの煮付けにトマトを入れて作ったり、きんぴらひとつとっても普通のものでは物足りなくて、あえてひとひねりを施したり。
当時の私は、家族が「飽きない」ようにと考えて、初めての味をとにかくたくさん、食卓にのせていたのです。ところがある日、下の娘が言ったんですね。
「普通のものが食べたいナ」
そこでようやく気づけたんです。私は料理研究家だけれど、家の料理に関しては、ワンパターンでかまわないのかもしれない。
パッとお皿を見ただけで、どんな味かわかる料理。口に入れた途端、「いつもの味だ」と安心できる料理。
同じ料理を作ること、みんなで同じ味を食べ続けること。その繰り返しが、「わが家の味」をつくりました。
何度も作って手が覚え、私にとっては「これさえ作れば」のお守り。だから、励ましたい日には「あのメニューを作ってあげよう」と思いつく。「ごめんね」の代わりに、娘の好物をテーブルに。
とびきりのごちそうでないから、なんでもない日々を思い出せる。家庭の料理は、お店では食べられない。
その味わいを知っているから、家族は食卓に戻ってくるのです。
From Megumi Fujii
30年以上前から愛用中のモンブランのシャーペンでしたためた、藤井家の定番レシピを紹介!

過去のレシピも大充実な
Staff Credit
撮影/宮濱祐美子 スタイリスト/今田 愛 取材・文/福山雅美
こちらは2026年LEE10月号(9/7発売)「家族のごはん作りは「定番」に頼ればいい!」に掲載の記事です。
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