お気に入りの一品にスポットを当てるのにも
「フリッツ・ハンセンのテーブルランプ MSシリーズ MS021」空間に奥行きをもたらす小さな光の気配【石井佳苗さんのインテリア名品】
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石井佳苗
2026.08.18
連載
KANAE’s MASTERPIECES────Interior Items
スタイリスト
石井佳苗の「インテリア名品」
テイストの変遷や引っ越しを重ねた今も、手元に残る大切なもの。石井さんのスタイルを形作る名品を毎月1点ずつ紹介します。今回は、石井さんのインテリア作りには欠かせない小さな照明のレクチャー。
file
37.
[照明]Lamp

Brand:FRITZ HANSEN
フリッツ・ハンセン
Item:MS SERIES MS021
テーブルランプ
MSシリーズ MS021
空間に奥行きをもたらす小さな光の気配。お気に入りの一品にスポットを当てるのにも
家の中に“日中の太陽のような光”はいらない、が私の持論。空間すべてを、明るく照らす必要はないと思っています。日光は脳を活性化させる効果があると言います。そう考えると、くつろぎの空間には昼間の白い光は必要ないな、という結論になるのです。実際、上から均一に照らす光は、空間を平面的に見せる傾向があり、インテリアの雰囲気を作りづらいという欠点もありますね。
そういったわけで、わが家には天井に設置するタイプのシーリングライトはなく、ペンダントライトがひとつ、あとはテーブルランプやフロアライトがいくつかあるだけ。光を均等に行き渡らせず、強弱をつけながらあちこちに置くことで、空間に奥行きと温かさをもたらしています。
さらに楽しんでいるのは、照明そのもののデザインにこだわること。昼間、照明を灯していない時間にも、目に入ってうれしくなるものを選ぶのが大切です。オブジェを選ぶ感覚に少し似ているかもしれません。
テーブルランプを置く場所は、部屋を見回してみて、暗く沈んでいるコーナー。または、お気に入りを置いているのに光が届いていないなと感じるところ。まずは自分の好きなものを引き立たせる感覚で使ってみると取り入れやすいと思います。
アイテムの存在感に頼りすぎることなく、“気配”で空間に深まりを与える。そんな少々上級なインテリアの楽しみ方ができるのが、テーブルランプをはじめとする照明のおもしろさだと考えています。
MS021のほかにも、石井さんの部屋には随所にテーブルランプが。

「光を好きな方向へ当てられる可動式が好みですが、このレ・クリントの『ムタチオ』は例外です。筒を開くとランプになるというユニークなデザイン。小さなオブジェのスポットライトに」(石井佳苗さん)

木工作家の井藤昌志さんから譲られた、フランスのアンティーク。「この“なんでもない形”、でもよく見れば台座に少しだけデザインが。そんなかわいらしさと、古いものならではの佇まいが気に入って」(石井佳苗さん)
Designer:
Mette Schelde
Denmark, 2023
オブジェを思わせるシャープなデザインからやわらかな光が広がります

デンマークの建築家兼デザイナー、メッテ・シェルデによるデザイン。「直線と円形を組み合わせた引き算の美しさ。しかもシェード部分は1枚のスチールを曲げただけでこの造形美!」(石井佳苗さん)。同シリーズでネック部分なしのテーブルランプMS022、フロアランプMS011も展開あり。

Staff Credit
撮影/宮濱祐美子 取材・原文/福山雅美
こちらは2026年LEE8・9月合併号(7/7発売)「スタイリスト石井佳苗さんの「インテリア名品」」に掲載の記事です。
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