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LEE DAYS club clara

〜五感を研ぎ澄まし心地よく暮らすvol.91〜

記憶に残る口福なお菓子の追体験~あわいもん二〇二五を振り返って~【LEE DAYS club clara】

  • LEE DAYS リーデイズ

2026.02.05

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自他ともに認める、食にはとことん貪欲なわたしですが、人生の中で記憶に残る食の体験がいくつかあります。味の美味しさやインパクトだけじゃなく、その場所や雰囲気、一緒に居た人との会話など、特別な体験には何かしら特別な感情が伴うもの。

つい最近、そんな記憶に残る特別なお菓子をいただいたので、今回記録にしたいと思います。

イマソラ

「あわいもん二〇二五」

遡ること去年の10月。菓子作家である土谷未央さん(大ファンです♡)が店主として5日間だけ開く「あわいもん」へ友人を誘ってお邪魔してきました。

「あいだ」が表象する造形に焦点を当てたこちらのイベントには前年に引き続き2度目の来訪。二〇二五年のテーマは「老い」。完全予約制のお茶とお菓子をいただいてきたのですが、とっておきの空間で過ごした時間は数カ月が経った今思い返してもうっとりしてしまう、本当に特別なひと時でした。

あわいもん二〇二五
迷いに迷って選んだ「スポンジ 老」というネーミングのお菓子。前回もスポンジをいただいたのですが、まるで異なる食感に驚き!柑橘やハーブが香るクリームが添えられていたのですが、これがまた美味しすぎた!乳製品は使われていないのに、乳脂肪高めのクリームそのもの。驚異的な美味しさに静かに感動しました。※写真撮影許可いただいております。

※前年の様子はこちらの記事で。

イベントから数カ月たち、楽しみにしていたお菓子がようやく届きました。「さなぎ」からインスパイアされた菓子「己包(こつつみ)」がこれまたすごかった……!

たべる雑誌 己包

一見菓子には見えない、でもそこには生命の息吹きとも残骸とも感じられる気配が漂うよう、独特の佇まい。どうやって作られているのか、またその発想の源は何から生まれてきたものなのか。しばらく眺めながらあれこれ思いを巡らせました。

ひと足先にこの菓子を食した友人から、すごく美味しかった、とは聞いていたのだけれど、この美しく繊細な(そしておそらくひとつとして同じものはない!)菓子を食べる決断をするまでに、それなりの時間を要しました。

しっかり記憶に留めたい。もちろん写真にもちゃんと収めたい。あらゆる角度からじっくり眺めましたが、見れば見るほど不思議なお菓子。

ひとりでゆっくりその時間を味わうために、しかるべきタイミングを見計らい、大事にいただきました。

「ひと口で食べてください」という注意書きに従い、思い切って頬張ってみました。

儚く砕けていく殻の食感と、わずかに感じたカカオの香り。記憶に留めようにも、夢のようにあれよという間に一瞬で儚く消えてしまった……。いつまでも余韻に浸っていたい、そんな特別な食の体験でした。

その他にも特別なお菓子をいくつかいただいてきたのでご紹介します。

既に記憶の彼方に埋もれつつありますが、特別な食の体験の記録として残しておきます。

「あめせんべいの せ」

醤油の風味が漂う飴菓子。サクサクとした食感も、香ばしいお醤油の香りも、何処にもない初めての味、新しい食の体験でした。

あめせんべい

繊細な菓子を守るための容れものも、佇まいからして雰囲気抜群。

あめせんべい

添えられた文字やイラストもどこまでコンセプチュアルなのです。

飴煎餅 あめせんべい
飴煎餅 あめせんべい
幾層にも重なった飴細工のさくさくとした食感も、甘さの中に漂うお醤油の香ばしさも、繊細な造りのお菓子でした。


「砂場」

心象の砂場を菓子にしたという、砂場。

ざらり、とした手触りを彷彿させるようなパッケージデザインにズキュン、やられてしまいました。

砂場

手のひらサイズの砂場は、どこからどう眺めても確かに砂場なのです。そして砂の中には泥団子が!

砂場
砂にしか見えない。そして泥団子にしか見えない。

砂場の中に、ほろほろのクッキー(色も形も泥だんご)が隠れています。ここまで完璧な砂場を再現するにはどれだけのひたむきな努力があったのでしょう……。隅々まで眺めたくなる、そんな仕事ぶりに脱帽です。

砂場
容れ物を移し、雰囲気を味わいながら泥だんご探し砂遊び気分を楽しみました♡

「こうじちょこ」

スタッフさん一押しのこちら。材料は麹糖だけなのに、まるでチョコレートのような食感。

なにより、このパッケージがカッコよくて好きすぎる!捨てられず、コレクションとして大事にとってあります。

こうじちょこ
文字のお稽古をしているわたし。こういった味わいのある文字に出会えると嬉しくなります。

土谷さんのイベントには今まで幾度か足を運んでいますが、毎度テーマを掲げ、作り出されるオリジナリティに溢れるお菓子は、まさに五感で楽しむという言葉がぴったりなくらい、唯一無二のもの。

一見しただけではどんな食感なのか、風味なのかがわからない、不思議なものばかり。いただくこちら側も襟を正し、真剣に食さねば…と思わせる、そんな特別なお菓子をいただける幸せを嚙み締めました。

とうとう食べることが出来なかったお菓子

こちらは昨年、都内の「OFS GALLERY」で開催された個展「おいしい空気の話」(お菓子にまつわる素晴らしい展示の数々が実に見ごたえがあり、とにかくどれもこれも可愛かった!)で購入した「メレンゲのお人形」。

可愛すぎて、どうしても食べることができなかったもの。今もキッチンの特等席で鎮座しています。

メレンゲのお人形
改めて見ても、たまらなく可愛い!!!きゅーん♡

お菓子以外のお買いものも。西本良太氏のワイヤーオブジェクト

あわいもんでは西本良太さん作のステンレスのワイヤーで作られた封筒を模したものを購入しました。繊細なオブジェクトは壁に飾って愛でています。ミニマムで、でも存在感抜群で、とてもカッコいい。

西本良太 ワイヤーオブジェクト

今年も場所と方法を変え、あわいもんは開店されるとか。今からその全貌が楽しみでなりません。手仕事のすばらしさ、儚さ、尊さを感じる、そんなお店に、またお邪魔できますように。そして素晴らしい食の体験にまたあやかれますように。

創作意欲を刺激されて……

美味しいものをいただくと、何かを作りたい欲がムクムクと。最近はバレンタインに向けてのお菓子を試作中です。

チョコレートのメレンゲと、ガナッシュサンドクッキー。今年はクッキー缶に収めてみようかな。

LEE DAYS club clala

clara

48歳 / 埼玉県 事務員

夫と2人の子ども、猫(♂)との暮らし。自分に必要なものをその時々で取捨選択し、日々心穏やかに過ごせるよう心がけています。ひと手間かかっても五感を満たしてくれるもの、丁寧に作られたものを好みます。

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LEEとともに歩んできて、子育てが一段落。自分に目を向ける余裕の出てきたLEEの姉世代の方に、日々の“ほんとうに好きなものと心ときめく時間”をお届けします。

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