「矢沢先生の漫画にはすみからすみまで愛が詰まってるんです」
『天使なんかじゃない』『ご近所物語』矢沢あいさん漫画の魅力をモデル高山都さんが語る!
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高山 都
2025.06.16
『りぼん』創刊70周年記念企画
恋も友情も涙も、人生のきらめきが詰まっているから
語らせて! 矢沢あいさんの漫画の魅力

「〝矢沢作品〞で誰が好きだった?」。その一言で鮮やかによみがえる、夢中で『りぼん』を読んでいたあの頃の記憶。矢沢あいさんが紡ぐ少し大人びた物語は、心が柔らかな時期にさまざまな感情の扉を開いてくれました。
今回『りぼん』創刊70周年を記念して、青春の代名詞のような〝矢沢作品〞にあらためてフォーカス! 大人になった今だからこそまた響く、色あせない名作たちとの再会を楽しんでください。
矢沢先生の漫画にはすみからすみまで愛が詰まってるんです
高山 都
付箋がたくさん貼られたMYコミックスを持参!
モデル高山 都さんの〝矢沢作品愛〞語り
翠ちゃんのおしゃれセンスも晃のギャップもずっと好き!
撮影現場に用意された ’90年代の『りぼん』を手にすると「わあ、懐かしい!」と無邪気な笑顔を見せ、パラパラとページをめくる都さん。
小学生の頃、おこづかいで買って妹と毎月読んでいました。
漫画はもちろん、懸賞ページや付録も本当に楽しみで。
付録のレターセットで、当時文通していた子に手紙を送ったりもしていましたよ
都さんが一番好きな作品は、矢沢あいさんの『天使なんかじゃない』。久しぶりに読み返したというコミックスには、メモが書かれた多数の付箋が貼られていました。
今日お話しするために、心が動いたシーンやセリフに付箋を貼っていたら大変なことに(笑)。読み返して気づいたのは、大人になった今でも好きなキャラクターや心惹かれるポイントは変わっていないんだということ。
当時、翠ちゃんのヘアバンド姿をまねしてみたり、履いていたサボに憧れていたのですが、今見てもやっぱり翠ちゃんのヘアスタイルやファッションが可愛くてまねしたい!
ヤンキー風の見た目に反して中身はやさしいというギャップを持つヒーロー・晃のことも大好きで。今でもしっかりときめきましたね(笑)
中でも時代を超えて都さんの心をつかみ続けるのは、翠の親友でクールな〝マミリン〟こと麻宮裕子。
小学生のときからずっと、マミリンのことを〝かっこいいな、すごいな〟と思っていました。マミリンは誰に対してもまっすぐなんですよね。友達の翠にも、必要な場面では厳しいことをきちんと言える。
その場では本音を飲み込んで、後から別の人に言う…みたいなところがまったくないんです。小学生の頃は恋愛感情がまだ身近じゃなかったので、晃との恋は少し距離のある憧れのような対象だったのですが、マミリンとの友情には当時から共感し、一緒に泣いたり笑ったりしていたのを覚えています
責任ある言葉の大切さを教えてくれたキャラクター
『天ない』の次に矢沢先生が『りぼん』で連載した『ご近所物語』の中では、〝キラキラ星人〟こと如月星次がイチ押しという都さん。
子どもの頃も今も変わらず大好きです。最初は見た目に一目惚れでしたが、星次くんは主人公の実果子に素晴らしい言葉をたくさんくれる。今読むと、より共感できるものばかりでした。
マミリンと同じく彼も一見厳しいのですが、言ったことに対してきちんと責任を持つんです。それがいくつになっても彼らの言葉が刺さる理由。言葉があふれる今の時代、〝私はそんなふうに生きられているかな〟と自問自答する機会にもなりました
経験を積んだ今読むと、キャラクターを見る目にも変化が。
『天ない』は人間関係が主軸だけれど、『ご近所』はさらに“夢を追うこと”についても深く描かれています。
実際に夢を叶えたり諦めたりした経験を持つ今読み返すと、すっかり保護者目線に(笑)。リアルタイムで読んでいた頃は、夢に向かう道の〝往路〟にいて実果子たちの悩みに共感することが多かったけれど、年を重ねた今は折り返し地点を通過した〝復路〟にいる。経験者として、夢への往路にいる実果子たちのような若い世代にかけてあげられる言葉を自分が持っていることを、『ご近所物語』が気づかせてくれました
今も昔もたくさんのことを教えてくれる“矢沢あい作品”の魅力は?
個々のキャラクターが立っていて、どの子も筋の通っていないことをしないんです。全キャラクターにブレない芯があって、それでいてチャーミング。ライバルとして登場した『天ない』の志乃ちゃんや『ご近所』のバディ子もしっかりと個性が描かれていて、最後まで読むと絶対に好きになっちゃう。
それぞれのキャラクターにはもちろん、セリフひとつひとつ、コマのすみからすみにまで愛がぎゅっと詰まっているのが矢沢作品。読み終わった後の胸いっぱいの爽快感は、唯一無二だと思います
泣いた、笑った、ときめいた!
高山 都さんが選ぶ名シーン
マミリンの素直な気持ち

From『天使なんかじゃない』
「マミリンが言った〝冴島翠みたいになりたい〞は『天ない』屈指の名セリフ。続けてその理由をマミリンが言うのですが、言葉選びもそれを聞く翠の表情もすべてが好きです」
実果子パパの「ただいま」

From『ご近所物語』
「素直になれない実果子のママに対して、パパが言った〝ただいま〞が素敵。たった一言、たったワンシーンでも、その人たちの関係性や状況が伝わる描写が矢沢先生のすごさ!」
星次くんの愛ある厳しい言葉

From『ご近所物語』
「〝夢を実現するためには犠牲にしなきゃいけないことも増える〞というのは、厳しいけれど事実でもあると思う。私が星次くんの立場でもこんなふうに言える大人でありたい」
最高にうれしいコラボ!

From『天ない』&『ご近所』
「実果子が出店したフリマのお客さんとして、少し大人になった翠と晃が登場したときは感動! こういうコラボも楽しいので未読の方はぜひ『天ない』から読んでほしいです」
『りぼん』創刊70周年記念企画
『りぼん』×LEEマルシェの限定コラボアイテムが続々登場!
【LEE別注】【洗える】ときめきトゥナイト「蘭世&真壁くん&ヨーコ犬が大集合」Standard Bag

¥3700[商品コード:435699]
ピンクストライプに『ときめきトゥナイト』のキャラを両面にちりばめたバグゥのエコバッグ。収納ポーチ付き。かつての『りぼん』の付録のようなキャッチーな色使いがたまらない!
【LEE別注】ときめきトゥナイト「りぼんマスコットコミックス」ポーチ

(各)¥3520[商品コード:435697]
『ときめきトゥナイト』の単行本を背表紙まで忠実に再現したヘミングスのポーチ。内側は2つのポケットに加えピンクのしおりやスリーブもあり、ブックカバーとしても使えます。
【LEE別注】りぼん70周年 マグカップ&プレート

レトロ感あふれるピンクやロゴ、りぼんちゃんが可愛いニッコーのマグカップセット。プレートはフタや小皿として使っても。
【LEE別注】りぼん70周年 ハンディファン

昨年LEEマルシェで完売した大人気のリズムのハンディファンに、『りぼん』ロゴ&りぼんちゃんをあしらって。大風量・静音・軽量(150g)でカラビナ付きと機能性も抜群です。
次回は「恋も友情も人生も! 今も心の中で輝き続ける『天ない』&『ご近所』名シーン・名セリフ」
Staff Credit
撮影/芹澤信次 ヘア&メイク/TOMIE スタイリスト/徳永千夏 モデル/高山 都 取材・文/上村祐子
こちらは2025年LEE7月号(6/6発売)「語らせて! 矢沢あいさんの漫画の魅力」に掲載の記事です。
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