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LIFE

やっぱり暮らしのダウンサイジングで、人生が変わった!

インテリアスタイリスト洲脇佑美さんにインタビュー

家の広さを大幅ダウン83㎡ →58㎡に。暮らしを小さくしたら人生が変わった!大切なものを手放すには?

  • @homeLEE 私らしく建てる、心地よく暮らす

2024.12.11

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人生が回っている人のダウンサイジングストーリー

ものを減らすこと、自分に合ったものの量を把握することで、〝好き〞や〝心地いい暮らし方〞を見つけ、人生がうまく回り出した方を取材。

この記事では、インテリアスタイリスト洲脇佑美さんのご自宅をご紹介します。

ダウンサイジングして どう人生が変わった?

⚫︎自分にとっての適量がわかり、必要以上にものを買わなくなった

⚫︎どの角度から見ても心地よい空間で暮らすことで、心が晴れやかに

洲脇佑美さん

教えてくれたのは?

洲脇佑美さん

家族構成:1人 
間取り:1LDK 
広さ:58㎡

大学では空間デザインを専攻し、卒業後はインテリアショップの店長を務め、その後インテリアスタイリストに転身。広告や書籍などで活動。

家の広さを83㎡ →58㎡に 家具、雑貨、小道具を半分に減

小さな家への引っ越しがきっかけ。自分の“ちょうどいい”に気づけました

洲脇佑美さん 自宅
緑に囲まれた住宅地にある、建築家が設計した集合住宅。窓や棚のつくりなど、細部まで建築家のこだわりが感じられる空間。2年半前、この家に引っ越すことを機にダウンサイジングがスタート。

以前暮らしていたのは、3年間の期限付き物件。そこは83㎡の、仕事道具をまとめて置く部屋もある、2LDKでした。

その家に暮らし始めた頃から、次の物件をずっと探していましたが、なかなか見つからず、ついに退室期日の2カ月を切ったギリギリのタイミングで、今の物件と出会うことができたんです

気持ちのよい光が差し込むリビング。引っ越した当時、空間を見渡しながら、家具や雑貨などを配置。「全体のバランスに合わない雑貨類は、どんなに気に入っていたものでも、ここには置かないと決めて、多くのかごや布などを手放しました」(洲脇佑美さん)

すべり込みで契約。その後、大急ぎで荷物をまとめ、引っ越しへ。探しに探して、ようやく好みの物件に出会えた喜びを感じる一方、洲脇さんの頭を悩ませたのが、広さでした。

今回の物件は、58㎡の1LDK。前の家よりぐっとコンパクトになりました。
引っ越しのときは、インテリアスタイリスト魂が燃えていて、少し手放して工夫をすればどうにかなると、トラック2台分の荷物をすべて、家の中に入れてもらったんです。
でも、どうにもならなかった(笑)

仕事の忙しさも重なって、2カ月間、段ボールが積み上がった家に帰る日々。仕事が落ち着き、いざ片づけに着手。開けても開けても終わらず、気が滅入りそうに。

Before

洲脇佑美さん 引越し直後の自宅
前の家から持ってきた段ボールの山。収まりきらず、2カ月この状態で過ごすことに…

まずは前のマンションで使っていなかった雑貨類、仕事でほとんど使わない小道具、客用ふとん、あまり着ていない服などを一気に放出したら、軽トラック1台分になりました。
そのほかにも、コレクションしていた本はお気に入りの古本屋さんへ、大きなかごはフリーマーケットで10個以上出品しました。
さらに、仕事の荷物部屋で使っていたラック2つとアンティークのテーブル、ランプはインスタグラムで引き受けてくれる方を募ったところ、知り合いの方が名乗り出てくれたので、一式まとめてお譲りしました

ヨーロッパで出会ったほかにないデザインのかご、パリから手荷物で抱えてきたランプ、廃番品を探し続け、ようやく見つけて自ら塗装したラック。一つ一つにストーリーがあり、本当は捨てたくなかった大切なものたち。なぜ、手放すに至る決意ができたのでしょう。

この部屋をとても気に入ったので、せっかくだからどの角度から見ても気持ちのよい、絵になる空間にしたいと思ったんです。だから、どんなに気に入っていたものでも、ここに合わないものは手放そうと。テーブルとチェアをまずは配置して、ガラスの花器はまとめて窓際に並べて。仕事でスタイリングをするのと同じように、まずは見た目のよさを優先して、配置をしていきました。
そのプロセスの中で、この棚に書類を収納しよう、この箱にはこまごました生活雑貨をと、生活に使うものを収めていきます。そこで収まりきらないもの、雰囲気が合わないものは、今の暮らしには必要ないと決めて、全部手放しました。
本格的に片づけを始めた当時、毎週ゴミ袋を何個出し続けたでしょうか。2〜3カ月たった頃、ようやく今の空間に落ち着きました

洲脇佑美さん IFUJIのシェーカーボックス
2つ重ねたシェーカーボックス。その佇まいが美しく、上のボックスは出し入れがしやすいので、パソコンやスマホの充電ケーブルなど、生活感の出るものをしまって活用。
洲脇佑美さん 自宅のキッチン
キッチンに置く道具は、色や素材を揃えてすっきり。見た目が合わないものは手放す。
洲脇佑美さん イケアのアレクス リビングの収納
この家に引っ越してから唯一新しく加わった家具は、イケアのアレクス。「なんとなく物足りない気がしていた一角にモノトーンの空間ができたことで、しっくりきました」(洲脇佑美さん)

もともと“ものを減らしたい”というマインドがあったわけではなく、結果的に手放す必要に迫られたという洲脇さん。ものが減ったことで、心や暮らしの変化は?

思い入れがあったものを手放しても、驚くほど後悔はありませんでした。十分に素敵な思い出として心に残っているし、しっかり使い込んだので、未練を引きずらなかったのかもしれません。むしろ身軽になってすっきりいい気分。探し物も減ったし、掃除も随分ラクになりました。
自分にとって、ちょうどいいものの量ってあるんだな、と実感しました。もともと、私はものが大好き。今でも心惹かれる器や家具、本に出会えば、手に入れることもあります。
ただ、何度も取捨選択を繰り返したことで、『あ、これでこの空間がととのったな』と納得できた瞬間があったんです。“ちょうどよく足りている”という感覚というか。
ものへの愛情は変わらないし、あえてセーブをしているわけではありませんが、むやみな買い物はしなくなったかもしれません。それよりも、家でくつろいでいるとき、目の前に広がる景色がかわいいな、この角度からの眺めがいい感じだなと思えることが、心の健やかさにつながっています

Downsizing Rules

洲脇佑美さんのダウンサイジングルール

Rule

1

見た目に心地よい家具や箱などの配置を決めそこに収まらないものは手放す

どんなにお気に入りのものでも、この家に収まらない、似合わないものは、今必要ないものと割り切る。

洲脇佑美さん 自宅

Before

洲脇佑美さん 荷物部屋
以前暮らしていた83㎡のマンションの荷物部屋。グレーのカーペットに合わせて自ら塗装したラックや収納ケース、仕事道具の一部など、この1室分のものを手放したそう。

Rule

2

決めた置き場がいっぱいになったらその都度見直す

器は食器棚に、服はクローゼットに入る分だけ。本は高く積み上がってきたら。限界ラインに達したら一部を間引く習慣に。

洲脇佑美さん 本の収納
あえて本棚は設けず、本は積み上げるスタイルに。「崩れ落ちるかもと思うと、量をしっかり管理できます(笑)」(洲脇佑美さん)

Rule

3

つい増えがちな細かいものは1カ所にまとめて目隠しを。隠せないほどあふれたら選別

食べかけのお菓子やレジ袋など、つい増えがちなものは布でカバー。「はみ出たときは、後回しにせずにすぐ処分します」(洲脇佑美さん)

洲脇佑美さん 収納術
フランスで手に入れた陶器の大皿には、お菓子類を収納。手に取りやすい場所に置き、お気に入りのクロスで目隠し。

Rule

4

好きなものは、最も映える場所に。その場が渋滞したら手放しどき

お気に入りで集めているものは、最も映える場所にディスプレイ。その場がごちゃつくと感じたときは、減らすことを検討します。

洲脇佑美さん ディスプレイ
大好きなガラスの花器は、窓際に並べて。「空間に合えば無理に手放さず、まとめて一つのオブジェのように。見た目が窮屈になったら減らします」(洲脇佑美さん)



次回は「人生が回っている人ダウンサイジングストーリー mai minimalismさん編」をご紹介。

Staff Credit

撮影/米谷 享 取材・文/田中理恵

こちらは2025年LEE1・2月合併号(12/6発売)「暮らしの『ダウンサイジング』で、やっぱり人生が変わった!」に掲載の記事です。

※商品価格は消費税込みの総額表示(2025年1・2月合併号現在)です。

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「私らしく建てる、心地よく暮らす」をテーマにリビング系コンテンツを集めました。ハウジング、インテリア、DIY、家電や雑貨からLEE100人隊家づくり部ブログ、通販など盛りだくさんでお届け!

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