卵は強火で炒めて一度取り出すと、ふんわり仕上がります。トマトを炒めるときも強火を保ち、トマトから出た水気と油を乳化させるイメージで手早く炒めて。調味料は塩だけですが、絶品なんです。

特別な調味料は使わないのに、口にした瞬間に広がる油の甘さはまさに本格中華！　この味わいのポイントは、調味料→片栗粉→油の順番。また、砂糖は甘味を加えるというより、味わいに奥行きを与えてくれます。

しょうがはさわやかな風味を楽しみたいから、サッと火を入れてください。にらを入れてからは時間勝負。水気を出さずシャキシャキに仕上げるために、さっと油をなじませてから手早く塩を入れたら完成です。

切ったじゃがいもは10分水にさらし、ゆで時間は10秒だけ。これを守れば、いくらでも食べられるシャキシャキ食感に。“麺”のように仕上げたいから、じゃがいもの千切りは長めを意識して。スライサーを使うと簡単ですよ。

タレとなじみやすく甘味も増すので、いんげんは長めにゆでてやわらかに。しょうがダレのキリッとした味わいとのコントラストがきわだちます。しょうがダレは、余裕があれば早く作っておくと味がなじんでよりおいしく！

最初はねぎに対して、油が少なく感じますが問題ありません。火を入れるほどねぎがじわじわと縮み、香りが立ってきます。仕上げは強火で沸かして油と水分がとろりと乳化。この手順で、かぼちゃとねぎ油が一体となりなじみます。

フライパンや油をよく熱せば、家庭の火力でもシャキッとおいしい炒めものが作れますよ

店の大火力だからこそ、鍋を火元から離して振っても鍋の中の温度が変わらず、シャキッと炒められるんです。あれを家でやったら、温度が下がってベチャついちゃいますよ

フッ素樹脂加工のものも使いやすいですが、さらに深めの鉄製フライパンを持っておくと火にもガンガンかけられて、焦げついたらタワシでゴシゴシ落とせるからおすすめ。僕は炒めたり焼いたりだけでなく、蒸し料理やスープなんかもこれで作っちゃいます

僕が好きなのは、塩だけで素材のおいしさを引き出すやり方。特別な調味料がなくても、油の使い方や調理法で、ちゃんと“中華”になるんですよ

どれもにんにく風味、では飽きてしまいます。でも、使うときはガツンといきます！

油っこく感じるのは、量よりも扱いが原因かも。フライパンをよく熱する、素材を炒めすぎないなど、ちょっとしたポイントに気をつけると、油を味方にすることができますよ