自分で選んだ道に悔いなし!
【海外転妻さんの実際の話】仕事・転職、子育て…様々な問題をポジティブ変換して乗り換えたエピソードを紹介
2024.08.20
悲喜こもごもを深掘りします
\ちょっとディープな/
転妻さん3人のポジティブ変換ストーリー
逆境をものともせず仕事を続けた人、しばらく休んだ人、夫のサポートに徹した人。どれも自分で選んだ道だから、その選択に悔いなし!
同じ思いを抱く、転妻コミュニティを立ち上げました!
転勤族の妻のためのキャリアコミュニティ kinocom代表 きのこさん
東京→香川→東京→ベトナム
2021年キャリアを諦めない転妻のコミュニティ「kinocom」を立ち上げる。書籍『転勤妻サポートBOOK』(Amazon)も好評。
私自身が、“父の単身赴任”を体験。そのため、家事育児の負担がすべて母にかかっている状態でした。母はかなりのストレスを抱えていたと思います。その経験があったので、“夫が単身赴任”という考えは、まったくありませんでした。キャリア的なモヤモヤは、確かにあります。国内転勤でも、地域のことがまだわからない状態で、しかも子育てしながら働ける場所を探すのは難しいですし、海外ならなおさら。ただ、そこで諦めたくはなかったので、自分の可能性を広げるためにwebスキルやコーチングなど、興味のある分野を学び続けるなど努力を重ねました。現在はビザを切り替え、現地で就職。また、同じように「転妻だけど、キャリアに向き合っていきたい」と考える人たち向けのコミュニティ「kinocom」を立ち上げ、わかり合える仲間と出会えたのも、転勤の経験があってこそだったと思います。
Career
仕事・キャリア
働きたい一念で、現地就職を叶えました
地方や海外では選択肢が少ないのが現実。まだまだ、リモート勤務よりも“通勤”を求められることが多かったので、正直、子育てしながら働ける環境が少ないと感じました。また、海外ではビザや夫の会社の規則によって妻の就業が禁じられているケースもあり、キャリアにおいてはずっとブレーキをかけられている感覚でした。そんな中、夫の会社の規則の確認や税理士さんへの相談を重ね、ビザを切り替え、現地就職にたどり着けました。
Child-raising
子育て
正直、これは考え中。この先の課題です
ベトナム在住のため、日本人学校かインターナショナルスクールかの選択に迷いました。結果、わが家では帰国子女の知人からのアドバイスで、「小さい頃はまず、母国語の素地を身につけてから、外国語を吸収できるようにする」ことを優先。夫はこの先も海外勤務を希望しているので、日本人学校のない地域に転勤した場合のことなどは、課題として残ったままです。娘自身はといえば、何度もの転勤にちゃんと順応。子どもってすごい!
Home
家
100%満足いく家にはなかなか住めません……
いつどこに転勤が決まるかわからないので、マイホームの夢は早々に諦めました。賃貸生活なので、物件や転勤先によっては前使っていたものは合わないこともあり、ずっと“100%満足いく家”にはならないですね。家電や家具には、奮発する気もなくなります。ちなみに以前、「人生の1/4を占める睡眠を大切にしたい」と高級ベッドを購入しましたが、次の転勤先の寝室は畳の和室! あのときのショックは半端なかったです……。
Relationships
人間関係
人との新たな出会いに恵まれるところが好き!
大学時代から関東に住んでいたので、友達はみんな関東に。そんな状態で香川県に転勤。友達ゼロの状態で、妊娠&乳児の子育て時期を過ごしたので孤独でした。ベトナムに来てからは、働いている駐在妻は少数派のため、平日の予定が合わず、なかなか遊ぶことができません……。ただ、私自身は新しい場所や人に出会うことが好きなので、転勤生活は自分の特性に合っていると思うし、大変なことはありますが気に入っています。
職歴はブランクでも、転妻ならではの強みをアピール!
kinocomメンバー KHさん
東京→ドイツ→東京→イギリス→和歌山→東京(予定)
子どもが小さいうちは、自分のキャリアより家族そろっての暮らしを優先。イギリスからの帰国時はコロナ禍で一苦労。
夫は海外で働くことが目標だったので、「夢が叶ったんだ!」とパートナーとしてうれしい気持ちになりました。ところが日がたつにつれ、自分のキャリアが途切れること、言葉のわからない土地で暮らす不安なども生まれ、複雑な心境に。夫は海外駐在をやり遂げた人間としてハクがつくのに対し、私はその期間、キャリアとしてはブランク。夫をうらやみました。そこで、「悩んでも仕方ない!」と語学を勉強。カフェでアルバイトができるほど現地になじむことができました。帰国後に仕事を探す際は、転勤族の妻であること、海外生活中は日本での仕事経験は積めなかったけれど、異文化や語学などを学び、初めての土地でも道を切り開いてきた行動力をアピール。その経験が評価され、再就職につながりました。仕事を辞めていた期間があっても、とらえ方を変えれば、その経験はポジティブなものにもなる、と気づきました。
Career
仕事・キャリア
語学を学ぶことで道が一気に開けた!
好きだった仕事を辞め、キャリア継続を諦めました。自分で稼いでいた頃は、気兼ねなく友達とのごはんやマッサージに行けていたのに、転勤先では「夫が稼いだお金だしなあ」と思うようになり、正直モヤモヤしました。その後、現地の語学学校へ。日常会話ができるレベルになったところで、カフェやレストランでアルバイトをスタート。久しぶりに自分が外で働いて稼いだお金を得ることで、再び自己肯定感を上げることができました。
Child-raising
子育て
リアル口コミは、バトンのように引き継いで
日本人コミュニティの中で、年の近いお子さんがいる方に積極的に話しかけ、情報収集をしました。やはり、数年その場所に住んでいる方たちのリアルな口コミや情報が、一番信用できました。特に小児科の情報はとても大切。日常会話ができても、病院でも医療用語を聞き取ったり、不安な点を伝えたりするのはかなり難しいものですから。その後、自分の経験値が上がってきた後は、同じ不安を抱える方に情報提供を心がけました。
Home
家
“モノより思い出”で、家よりも体験重視
マイホームも、よい家具の購入も諦めています。転勤先によって間取りが変わるので、大型家具も買えず、捨てても惜しくない安物を買ってしまいます。本当は一つくらい一生モノを持っていたい気持ちがありますが……。ただ、マイホームを持っても“住みやすさの価値観”はライフステージによって変わるし、“モノより思い出”という感じで、異動先の土地でしかできない経験を積み重ねるのもいいことだと前向きに考えています。
Relationships
人間関係
よくも悪くも、期間限定と割り切れば気楽!
一期一会ではありますが、自分の地元以外の場所にも友達ができたという喜びはあります。また、いつかはその土地を離れることがわかっているので、嫌なことがあっても「まあ、一時的にここに住んでるだけだしな」と冷静に考えて対処することもできます。今はSNSが発達していますし、同じ土地に住んでいる人で趣味や気が合いそうな人をフォローして、機会があれば会ってみたりも。自分で新たな人間関係を切り開く努力をしています。
家族はワンチーム。サポートするのも一つの道
LEEメンバー ワカモーレさん
東京→台湾→東京→アメリカ→東京→アメリカ→台湾→東京
海外でも常に最新のお笑い事情をチェック。「家の中を日本」にすることで居心地のよさと精神衛生をキープ。
夫婦で台湾、息子が幼少時にアメリカ、さらに彼の思春期に再びアメリカ、夫婦でまた台湾。人生、移動の繰り返しです。私の役割は、夫の仕事のパフォーマンスを上げるサポート。家族はチームととらえ、夫ともフラットな関係を築いているので今の状態に不満はありません。単身赴任を選ばなかったのは、知人が赴任先で突然亡くなり、夫をひとりにすることに不安を覚えたからです。知らない土地で暮らすのはラクではないけれど、視野は間違いなく広がるし、トラブルに見舞われても「話のネタができた!」と笑えるたくましさは身につきました。
Career
仕事・キャリア
“日本人”を生かせる職場もちらほらと
1回目はキャリアについて深く考えず、「専業主婦で安泰!」と考えて帯同しました。ただ、転勤先が海外の場合は妻が正式に働く場合はビザなどの問題もあり一概にはすすめられませんが、日本人の求人はけっこうあります。私自身、仕事としてではないですが日本語を教えたりして楽しみました。
Child-raising
子育て
義務教育後は、子どものみ帰国の選択も
子どものみ、日本の高校へ進学のために途中帰国。本人の意思です。一般入試では狭き門の高校に、帰国生枠で進学できたのは結果的によかったです。中学は、英語を身につけてほしかったので現地校。アメリカは英語を母語としない生徒のためのクラス(ESL)があるため、なんとかなりました。
Home
家
マイホームにはほとんど住めず……
ファミリータイプのマンションを購入したら、間もなく転勤に。帰国後、5年ほどでまた転勤。結局、住んだ年数より賃貸に出している期間のほうが長く、2020年、思いきって手放しました。現在、息子は独立。夫と2人、都心と郊外にコンパクトなマンションを借り、2拠点生活を満喫中です。
Relationships
人間関係
友達との関係に、距離は関係なし
転勤で疎遠になった人もいるけれど、付き合いを続けたい人とは、どれだけ離れた場所に住んでいても、SNSも発達しているし、関係は続けられます。初期の転勤では情報を得るために、いわゆるママ友付き合いもしたけれど……今ならネットもあるし、無理をしないのが一番だと思います。
Staff Credit
イラストレーション/Makoto Kida 取材・原文/福山雅美
こちらは2024年LEE7月号(6/7発売)「転妻さんたちの前向き乗り越え術」に掲載の記事です。
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