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「網戸掃除」のやり方、最適解は?【100均のメラミンスポンジが一番簡単!】
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藤原千秋
2024.05.23
住まいの風の通り道「網戸」
おうちの中を、風が通り抜けていく……。
風って、一番身近な自然。こと初夏のそれには、住まいが街中であっても馥郁(ふくいく)とした緑の香りがして気持ちがいいものです。
でも、一緒に小虫が部屋に入るのは嫌だから網戸は閉めたい。けれど、その網戸自体が汚れていると部屋の中まで汚れそう。……網戸掃除、面倒くさい。
なんとか簡単に済ませる方法ってないんでしょうか?
網戸掃除には「メラミンスポンジ」が一番カンタン!
世の中には網戸の掃除法もグッズもたくさんあります。どれも正解。
けれども一番カンタンにやりたいなら「メラミンスポンジ」を使った方法が最適なんです。
メラミンスポンジ、茶渋を落とすだけのスポンジだと思っていませんか?
もちろん食器洗いや鍋のコゲ取りにも有能ですが、それにしては大きいサイズのものも市販されていますよね。
網戸掃除に活躍するのは、そんな「手のひら」サイズの大きめメラミンスポンジ。100円ショップで買えますよ。
メラミンスポンジでの網戸の掃除法
まず用意するものは、
・手のひらサイズ(ハガキ大)のメラミンスポンジ
・水を入れたバケツ
この二つだけでOK。
大きめメラミンスポンジは水にしっかりと浸し、完全に水を含んだところで水滴が垂れてこない程度に軽く絞りましょう。
手に持ったこのメラミンスポンジを網戸の一番高いところに当て、力を入れないように横へずらして拭いていきます。
上から順に足元まで、同じように横、横、横へ。途中でメラミンスポンジが汚れたら、その都度バケツの水ですすいで、拭く面をキレイにしながら掃除していってください。
家から見て外側を拭いたら、内側の方も同様に。
基本的に、それだけ。大掛かりな準備も、多量の水も不必要。
かかる時間も1か所あたりほんの数分。拍子抜けするくらい「カンタン」です。
その他の、こんなケースには?
●油、ホコリ、煤煙汚れがひどい網戸の場合には
でも、キッチン近くの網戸の場合は油煙が、家族数が多い場合は綿ぼこりが、交通量の多い道路に近い住まいでは煤煙が、網戸の外側や内側にコッテリと付着していることもあります。
こういった油気が多い網戸汚れには、少量の食器用洗剤をバケツの水に垂らすことで、界面活性剤パワーを添加。これだけで汚れ落ちがぐっとはかどりますので、ぜひ試してみて。洗剤は水が泡立たない程度の、ごく少量で十分です。
●折り畳みできるアコーディオン網戸の場合には
網戸の面が平らではない、蛇腹式(アコーディオン)網戸の場合は、大きなメラミンスポンジでは拭きにくいのです。ここではキューブ状の小さなタイプを使います。折り目の山に鋭角を合わせて少しずつ丁寧に拭いていってください。
●汚れのカタマリが落ちてきたら
汚れた網戸では、掃除中に「消しカス」のようなゴミがポロポロ出てきます。
削れたメラミンスポンジと汚れの合わさった、このカタマリは、網戸の一面を拭き切ったタイミングで、ティッシュなど使ってつまみ拾って始末しましょう。
網戸に残ってしまったものもティッシュで摘めばすぐに取れます。
●網戸の汚れが、窓ガラスやサッシに付いてしまったら
網戸を掃除していると、網戸の汚れが窓ガラスやサッシにまで付いてしまうことがあります。
その場合は網戸を拭いているメラミンスポンジで、窓ガラスやサッシを拭いてしまっても構いません。
網戸掃除と窓掃除を同時に行いたいときは、「スクイージー(T字水切り)」を用意しておくと、拭いたガラスの水気をキレイに切ることができ仕上がりが美しいです。窓ガラスだけのカンタン掃除法については別の機会にお話しします。
そもそも「メラミンスポンジ」って何?
ところで、「メラミンスポンジ」って一体何なのか? 最後にざっくりおさらいしておきましょう。
「メラミンスポンジ」とは、有機化合物の一種であるメラミンとホルムアルデヒドの合成による硬質樹脂=「メラミン樹脂」を、微細な泡状に発泡させ固形化したもので、「メラミンフォーム」とも呼ばれます。
メラミン樹脂は硬く、その硬さゆえにこれで擦ると汚れが「削れる」ことで「落ちる」というのが「メラミンスポンジ」で、どちらかというとスポンジというよりヤスリかタワシのような使い勝手です。
スポンジという名称のイメージで、従来のポリウレタン樹脂を発泡させたタイプ(水を含ませ、洗剤を泡立て、汚れを落とす)を思い浮かべても、全く異なるものなので、少し注意してください。
スポンジと違うこのメラミンスポンジで絶対にやってはいけないのは、人体(皮膚)を擦ること。細かな傷が付いてしまい大変危険です。
メラミンスポンジは基本的に素手で問題なく扱えますが、とても皮膚が弱いという方は、ですので手袋推奨です。
……と、やり方を読むだけでなく、ぜひ実際に試してこの網戸掃除の「カンタン」具合を体感してみてほしい! きっとビックリしますし、スッキリすること請け合い。
そうして網戸を通り抜けてくる、とくべつ気持ちのいい今年の風を手に入れてくださいね。
LEE本誌や、LEEwebでも大活躍中の家事スペシャリスト、藤原千秋さん。早目に知っておくと安心な“おそうじ”の豆知識や実践テクを、季節先取りでお届けします。次回もお楽しみに!
藤原千秋 Chiaki Fujiwara
住生活ジャーナリスト、ライター
掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。