「テーラードJK」はボクシーなシルエットを選んで

⚫︎Brand＿BRILL
⚫︎Item＿デニムパンツ

いわゆる〝普通の服〞をベースにした辛口派のワードローブは、時が止まった人に見えないためにも、鮮度がとても大切です。特にデニムには時代感が出やすく、トレンドの流れに素直に乗るのが、おしゃれへの近道なのではないかと思っています。
この春はずばり、ハイウエストの淡色ワイドが旬度No.1。大人が着やすいシルエットなので、ぜひ、新調してみてはどうでしょう。
パンツの美しさに定評がある日本ブランド・ブリルで見つけたこちらの一本は、すっきり見えするワイドストレートがまさに大人向き。優しいベージュ×ブルーで、春らしい配色にしてみました。最旬のデニムスタイルで、気持ちいい季節を満喫して！

兵藤千尋さん

デニム、淡色配色、そして、ロゴT合わせと、カジュアルを重ねたコーディネートは、どこかに〝引き締め〞が必要です。
旬のベルトは、カジュアルの引き締め役としても活躍してくれる頼もしい存在です

兵藤千尋さん

着用した兵藤さんの春ワードローブはこちら！

今年の「デニム」は薄色＆太め

⚫︎Brand＿LENO
⚫︎Item＿サスペンダー付きカーゴ

辛口派は、基本、シンプル。だから、〝サイズ感〞が最強の相棒になってくれる。でも逆に言えば、ちょっとでもはずすと、最強の敵にもなっちゃうんですけど（笑）。
例えば、白パンツは、サイズ感を間違えるとコンサバっぽく見えてしまいがちなアイテムでも。だから、カジュアル派はゆるめのシルエットを選ぶと思うのですが、この春は、思っている以上に、〝ズドン〞としたタイプを選ぶのがいいなって感じています。
リノで見つけたサスペンダー付きカーゴは、股上がかなり深め。トップスにはゆるめのサーマルを合わせて、旬のベストをプラス。今どきのルーズなサイズ感で、張り切りすぎない全身白コーデを作ってみました。
足元は、あえていつものコンバースを合わせて、カジュアル派らしい仕上がりに

兵藤千尋さん

ルーズ感を楽しみたくて、サーマルの袖もまくっていません。こんなカジュアル感を引き締めてくれのが、ネックレスの重ねづけ。黒コードもアクセントになって、白コーデにメリハリが生まれます

兵藤千尋さん

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「白パンツ」は極太&サスペ付き！

⚫︎Brand＿THE SHINZONE
⚫︎Item＿ストライプシャツ

昔から、根っからの辛口派ではあるのですが、実は30代前半くらいまでは、衿付きシャツに苦手意識がありました。衿が持つきちんと感を、うまく着こなせなかったんです。
ところが年を重ねてびっくり。なんだかしっくりくるように！ カジュアルすぎに陥りがちな着こなしを、シャープに見せてくれる効果を実感するようになりました。
この春は、ストライプシャツがトレンドにランクイン。シンゾーンの一枚は、遠目だとブルーシャツにも見えるくらいの細かいストライプでコーディネートしやすく、また、ハリがありすぎない素材なのに衿がしっかり立つところが、とても気に入っています。
一枚で着るのはもちろん、カジュアルコーデの羽織り物としてもぴったりなんです

兵藤千尋さん

衿付きのストライプシャツが、全身をまじめな印象に引っ張ってくれるので、ちょっと〝ほっこり〞したアイテムで可愛げを足したくなって。
流行りのベロアのリボンをあしらってみました。ちなみに腰に巻いたケーブルニットも、可愛げ足しの一員です

兵藤千尋さん

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カジュアルの引き締め役、「衿付きシャツ」

レイヤードが楽しい「アノラック」

人生初！ 「ラガーシャツ」に注目してます

仕事のスタイリングも自身の私服も、生粋の、甘口派＝石上美津江さんと、辛口派＝兵藤千尋さん。好きなものがブレないふたりが選んだ、鮮度の高いワードローブが到着。おしゃれ対談から、この春の傾向をキャッチして！

編集部：まずは、甘口派、辛口派、それぞれのこの春の傾向を教えてください。

石上：甘口派が好きなフェミニンな服って、本来は着るだけでサマになるものが多いと思うんですね。でも今春は、レイヤードできる甘いアイテムが多く出ていて、私はそれに注目しています。例えば黒のワンピース。いつもなら一枚で決まる黒ワンピをおすすめするんですけど、この春は重ね着を楽しめるキャミワンピが気になっています。甘口派のマストアイテムであるフリル付きのブラウスも、インナーを重ねられる首元が少しあいたタイプが気分なんです。

私は兵藤さんの、〝きれいめ仕上げのボーイッシュスタイル〞が大好きなんですが、いつもシンプルな服を基調とした、重ね着前提のワードローブ選びをされていますよね？

兵藤：＂きれいめ仕上げのボーイッシュスタイル＂。自分では言葉にしたことがありませんでしたが、確かにそうですね。ありがとうございます！ 石上さんは、6着という編集部のリクエストに、甘い服4、ベーシック服2、というバランスで答えられていますが、私は6着とも、重ね着ありきのシンプル服を選びました。この春は、ジャケットやシャツを代表とするトラッドテイストと、アノラックやラガーシャツといったスポーティテイストがマイブーム。それらのアイテムを軸にした、ミックススタイルを考えています。

編集部：それぞれセレクトしたアイテムに、この春らしい共通点などはありますか？

石上：〝リラックス感〞を、キーワードに挙げられるかもしれません。甘口派はともすると、＂コンサバ＂っぽくなりがちなので、私はトレンドに関係なく、〝ゆるさのあるカジュアルな甘さ〞をいつも意識するようにしていますが、今春は特に、そのゆるさが大切な気がしています。

全身のシルエットも、〝ゆるピタ〞ではなくて、〝ゆるゆる〞が今っぽく感じる、みたいな感覚で。

兵藤：わかります！ 今、パンツのシルエットは太めが断然主流ですが、以前だったら、太めパンツに合わせるトップスは、タイトなものを選んでいたと思うんですね。でもこの春は、トップスもゆとりのあるサイズを合わせるのが気分。

辛口派のベースになるシンプル服って、アイテム自体にはあまり変化がないんです。だからこそ、時代に合ったサイズ感やシルエットがすごく大切。気がついたら、＂あれ？　時代感、違ってない？＂（笑）ってならないために。

編集部：それにしてもおふたりとも、見事に＂地味色＂のワードローブが揃いましたね！

石上・兵藤：本当ですね（笑）！

石上：私は基本的に、普通の服が好きなんです。人から見たら、いつも同じような格好しているって思われがちなんですけど（笑）。でも実は、自分の中では、ちょっとずつ変化していて。

甘口派、辛口派と、今回のテーマになっているように、人って好きなものって変わらないじゃないですか。好きなものを軸に、時代の空気を取り入れた、〝計算してなさそうに見えて、実はめっちゃ計算してる人〞が、私の理想なんです。

兵藤：石上さんと私は入口は違うんですけど、目指すものは近いって、おこがましいのですがいつも思っていて。私も常に、〝普通の服でどうおしゃれに見せるか〞を考えていて、それを見た読者の方に、＂まねしたい！　明日これ着たい！＂って思ってもらえるようなスタイリングを届けられるよう心がけているんです。

石上：好きな服を大切にしたこの春らしいおしゃれを、皆さんに楽しんでもらいたいですね！