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KANAE’s MASTERPIECES────Interior Items
スタイリスト
石井佳苗の「インテリア名品」
テイストの変遷や引っ越しを重ねた今も、手元に残る大切なもの。石井さんのスタイルを形作る名品を、毎月1点ずつ紹介します。今回は読者の間でも人気の高いブランドの、石井さんならではのチョイスを。
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13.
[陶器]Ceramics
Brand:ASTIER de VILLATTE
アスティエ・ド・ヴィラット
Item:Ceramics
陶器のお香立てや器
ニュアンスある白は、アスティエならでは。繊細な揺らぎが愛おしい逸品です
やや揺らぎのある、繊細なフォルム。はかなげな印象のアスティエの陶器に触れるときは、両手でそっと支えたくなるような、ちょっとした緊張感があります。
初めて手に入れたのは、キャンドルとふた(下写真)。
その出会いは、実は現実的な理由で……撮影用にお借りしたキャンドルが夏の猛暑で溶けてしまい、買い取ることになったのです。猫好きとしては「せっかくなら」と、ふたを追加で購入。そこから、ふと手に取ることが多くなり、以前この連載でも紹介したジョン・デリアンとのコラボアイテムなど、気づけば着々と増えていきました。
中でも惹かれるのは、私のファースト・アスティエでもあった“セツコ・コレクション”のもの。絵画界の巨匠・バルテュスの夫人であり、自らも画家として活動する節子・クロソフスカ・ド・ローラ氏とのコラボで’14 年から展開されているシリーズです。そのデザインにはなんとも表現しがたいエスプリが。特に猫は表情にちょっと毒っ気があり、猫を飼っている人なら、「あぁ、この感じ!」と唸ってしまう愛らしさが漂います。
白好きの私が、特にアスティエの白に魅力を感じるわけは、甘すぎないニュアンスを感じるから。あらゆるコラボ作品においても、ひと目でアスティエとわかる、その特別な質感。手作業で仕上げているので、フォルムの揺らぎ、釉薬のかかり方がそれぞれ違うのも、“私だけの一品”として大切に思えるゆえんです。
ニューヨークのデコパージュクリエーター、ジョン・デリアンとのコラボレーションの2点。「好きなアーティスト同士、さらに愛する猫モチーフ。まさに『これは私が買わねば!』なアイテムでした」(石井佳苗さん)。カップには付箋などの小さな文具を、ゴブレットにはアクセサリーを入れて。
右は、缶を模したフラワーベース。左は“セツコ・コレクション”のもので、奈良の神聖な大木をイメージしたプランターポット。ノートなど小物入れとして活用するのが石井さん流。
Designer:
Ivan Pericoli & Benoît Astier de Villatte
France, 1996-
エスプリのきいた“セツコ・コレクション”などさまざまなコラボも魅力的
パリの美術学校で出会ったイヴァン・ペリコリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットによるブランド。パリ郊外の土を使い、市内のアトリエで職人の手作業によって生み出される作品は、まさにメイド・イン・パリ。黒土に施された釉薬のムラが、ほかにない表情を生み出す。2点とも“セツコ・コレクション”のもの。同ブランドの商品は国内公式オンラインショップ(https://adv-j.com)や「アスティエ・ド・ヴィラット伊勢丹新宿店」などで購入可。
Staff Credit
撮影/宮濱祐美子 取材・原文/福山雅美
こちらは2024年LEE4月号(3/7発売)「スタイリスト石井佳苗さんの「インテリア名品」」に掲載の記事です。
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