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今こそ「冷蔵庫・冷凍庫」掃除の好機!【大掃除に挫折した人へ】

  • 藤原千秋

2024.01.20

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ある日の最高気温、8度。最低気温、−1度。
朝、玄関を一歩出ただけで、まるで天然の保冷庫にいるかのような気持ち!
まあ冬なのだから寒くて当たり前なんですが、それにしたってこの冷え具合、何かに使えないものかしら!?

そんなとき「暮れの大掃除をしそびれちゃったんですけど、どうしましょう?」「これからできることって、なんでしょう?」
LEEのVoicy「LEEおしゃれと暮らしのラジオ」に先日ゲストで出演したとき呼びかけられ、
・・・となれば即答です。
「冷蔵庫掃除しましょう!」

冷蔵庫 冷凍庫 掃除

冬だからこそ、寒いからこそ、好機。特に「冷凍庫」を掃除するなら、寒さ極まる真冬が最適なんです!

どうして冬は、冷蔵庫・冷凍庫掃除に最適?

冷蔵庫 冷凍庫 掃除

冷蔵庫・冷凍庫掃除に冬が適している理由。
それは何をおいても、庫内で冷やしている大事な食材が、掃除中、外に出しておく間に溶けたり温まって傷むリスクが低いから。
大きなクーラーボックスや、クーラーバッグなどといった特別な道具も要りません。

手近なエコバッグやレジ袋、なければ段ボールや紙袋、ゴミ袋のようなものでも大丈夫。それらに冷蔵庫や冷凍庫からどんどん移した食材は、家の中でも玄関先でも「ものすごく寒い場所」にそのまま一時置き。寒いほどにアイスさえ溶かさず掃除を済ませてしまえるのが「冬」なんです。

こんなこと、外の気温が25℃や30℃になったらできませんよね。

冷蔵庫・冷凍庫掃除を手早く済ませるには「お風呂場」を活用!

冷蔵庫 冷凍庫 掃除

でも、気が急く。のんびりおっとり掃除していられない気がする。
そんなきまじめなせっかちさんにオススメなのが、冷蔵庫・冷凍庫掃除に「お風呂場」を活用する術です。
それってどういうこと?

最近の家庭用冷蔵庫は大型化が進んでいます。とくに子育て世代に人気なのが、たっぷり冷凍食品を入れることのできる大きな冷凍庫の引き出し。あると心強いんですよね。
でもあの引き出しの中って、覗き込むたびに案外「髪の毛」や「ホコリ」が落ちているんです。それから、あふれた水滴、霜、何かしらの食材から漏れた液体の固まったものなどなど。

でも拭き掃除なんてしようものなら、拭いているものごと即座に凍ってしまうのが冷凍庫。「あちゃー、どうしよう…見なかったことにしよう」。そのまま「そっ閉じ」しても心のどこかに引っかかったまま。

そんな冷凍庫の大きな引き出し、浅い引き出し、トレイ、全部取り外せるものは取り外して、キッチンのシンク…ではなく「お風呂場」に直行させましょう

冷蔵庫 冷凍庫 掃除

そして40℃のお湯をシャワーを、一気にかけてしまいましょう!

なんと、たったそれだけのお湯流しだけでも、髪の毛、ホコリ、ゴミ、凍りついた肉汁のドリップ、何か溢れて凍ってしまったものもスルスルと素早く流れていきます。

一部、このお湯洗いだけでは落ちない「多分凍らせたミートソースが溢れて付いた油の混じったトマトの赤い色素」のような汚れには、食器用洗剤とスポンジを併用。食器洗いの要領で容易に落とすことができます(ただこの時のスポンジはおろしたての新しいものが衛生的におすすめです)。

泡などをシャワーですすいだら、お風呂の浴槽に蓋した上にきれいなバスタオルを敷き、そこにひっくり返して置いて水切りしましょう。10分もすればほとんどの水滴は落ちますので、あとは清潔なタオルでちょいちょいと拭けば大きな引き出し、一丁上がり。

取り外せなかった部分の汚れはキッチン用を謳う消毒用エタノールや、乳酸などを利用した除菌効果のあるクリーナーとキッチンペーパーなどで拭き掃除し、「必要な食材だけ」戻します
そう、冷蔵庫・冷凍庫掃除の目的は「食材整理」でもあるので、ゆめゆめ変なものまで戻しませんように…。

このような、冷凍庫や野菜室といった「大きな引き出し」以外の棚板、小さな引き出しなども、お風呂場に持ち込むことで、おおらかに洗うことができます。
キッチンのシンクや作業台の小さいおうちでもお風呂場なら大丈夫。洗うストレスが激減するので、ぜひ試してみてください。

自動製氷装置」も念入りに掃除するなら冬

冷蔵庫 冷凍庫 製氷機 自動製氷装置 掃除

加えて、気温が高くなってくると俄然、製氷ペースが上がってくるおうちほど、この先なかなか手がつけられなくなる自動製氷装置、製氷タンクの念入りなお掃除も、寒いうちにやってしまうのが正解です。
特に、作った氷の中に謎の黒いゴミが浮かんでいるような場合には、装置のどこかでカビが生えている可能性が…。

基本的には着色クエン酸水を装置に通す掃除法が知られていますが、冷蔵庫の製造時期や機種によってお手入れ方法には違いがあるため、家の冷蔵庫の型番から検索して、取扱説明書を参照しお手入れするようにしてください。



冷蔵庫の「上や外周」の掃除は、暖かい季節になってからでも

冷蔵庫 冷凍庫 掃除

さて、キッチンには調理中に出る油煙を吸い込む強力な換気扇があることもあり、意外と家中からホコリが集まってきます。それが大きな電気製品である冷蔵庫には、静電気の影響で吸い寄せられ、知らず知らずのうちに油煙と相まって、薄く汚くこびりつきがちです。

でも汚れたからといって即カビが生えたりお腹を壊したりする類の、急を要する汚れではない。そのため放置されやすいのですが、冷蔵庫のコンセント周辺があまりに汚れてしまうとトラッキング現象による火災の原因になったり、冷蔵庫の放熱と相まって生ぬるくゴキブリの巣や餌場になることもあるので、やはり年に一度程度は掃除しておきたい部分です。

冷蔵庫内部の掃除をしていると、そのためおのずと冷蔵庫の上、外周、壁との隙間など外部の汚れも気になりだすわけなのですが、実はこういった油汚れは気温が高い方が柔らかく、同じ掃除の労力をかけるのでも落としやすいのです。

なので冬は頑張らなくてもいい…春になってからでもいい…のですが、せっかくなのでいっぺんに済ませてしまいたいという方、寒い季節はぜひ「レンチンセスキぞうきん」を試してみてください。

100円ショップなどでも売られているアルカリ剤、「セスキ炭酸ソーダ」粉末を1リットルの水に小さじ1杯ほど溶かし、捨ててもいい古タオル(ぞうきん)を浸してかたく絞り、電子レンジ600Wで2~3分温めたもの(レンチンぞうきん)を必ずゴム手袋をして取り出し(手荒れ防止)、ほのかに温かいそのぞうきんを使って冷蔵庫の上や外周を拭き上げます。

ホコリまみれの油汚れが、ぬるぬる、スルスルと落ちて行きます。タオルが汚れたら前述の「セスキ炭酸ソーダ水」で洗いすすいで掃除を続け、鹸化して白い筋が残ってしまった部分なども二度拭きして落とします。壁、床も同様に。


LEE本誌や、LEEwebでも大活躍中の家事スペシャリスト、藤原千秋さん。早目に知っておくと安心な“おそうじ”の豆知識や実践テクを、季節先取りでお届けします。次回もお楽しみに!

藤原千秋 Chiaki Fujiwara

住生活ジャーナリスト、ライター

掃除、暮らしまわりの記事を執筆。企業のアドバイザー、広告などにも携わる。3女の母。著監修書に『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)など多数。LEEweb「暮らしのヒント」でも育児や趣味のコラムを公開。

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