LIFE

LEE COVER INTERVIEW 吉高由里子さん「人生の楽しみ方」

NHK大河ドラマ『光る君へ』がいよいよスタート!

【吉高由里子さんインタビュー】「楽しい人生」とは「楽しみに変える発想」を持つこと

2024.01.03

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LEE Cover Interview

吉高由里子さん
「人生の楽しみ方」

気取らずに少女のようにケラケラと笑い、現場の空気も、その場にいる人の心も、やわらかくしてしまう。そして、気づけば全員が「大好き」になっていて……。なぜ、吉高さんはこんなにも明るく楽しく魅力的なのか? その秘密を探る中で見えてきたのは吉高さんならではの“人生の楽しみ方”でした。

吉高由里子さん カーディガン¥49500・ニットパンツ¥36300(ともにアパルトモン)・リング¥82500(マリハ)/アパルトモン 神戸店 ストール¥35200/オットデザイン(ルーム エイト) 靴¥28600/サロモン コールセンター(サロモン)
カーディガン¥49500・ニットパンツ¥36300(ともにアパルトモン)・リング¥82500(マリハ)/アパルトモン 神戸店 ストール¥35200/オットデザイン(ルーム エイト) 靴¥28600/サロモン コールセンター(サロモン)

Profile

よしたか・ゆりこ●1988年生まれ。独特の存在感と高い演技力に定評がある人気俳優。映画『紀子の食卓』でスクリーンデビュー後、数々の話題作に出演。2014年に連続テレビ小説『花子とアン』の主演を務めた彼女だが、ちょうど10年後にあたる’24年、大河ドラマ『光る君へ』の主演を務めることに。春には映画『風よ あらしよ 劇場版』が公開予定。

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公式サイト:https://www.amuse.co.jp/artist/A0129/

人でも、物でも、経験でもなく、「想像」で自分を楽しませてあげる

Yuriko Yoshitaka

吉高由里子さん

いつでも、どこでも、一人でも。「想像」は楽しい

「NHKの朝ドラの撮影期間は10カ月くらいだったのですが、大河ドラマはその約2倍。1年7カ月という時間をかけて撮影するんです。正直、初めて聞いたときは驚きましたよね。“長い!!”って(笑)」

1月にスタートする大河ドラマ『光る君へ』に出演。主演として忙しい日々を送っているはずなのに、吉高さんはなんだかとても楽しそう。この日もメイクルームからは常に笑い声がもれ聞こえ、撮影が始まればその笑顔とお茶目な発言であっという間にスタッフ全員を虜に。彼女は「長い!!」撮影期間とどう向き合っているのか、気になり尋ねてみると返ってきたのはこんな言葉でした。

「確かに、現代劇と違い歴史物の撮影はとても大変。でも、大変なことにだけ目を向けていたら疲弊するだけなので。その中に楽しいことを見つけて、そこに目を向けるように心がけています。最近は、大河ならではの壮大なセットを眺めながら想像を膨らませる時間がお気に入り。“この時代に生きていたら私は何をしているのだろうか”から始まり、一週間だけタイムスリップするならどの時代へ行くか、縄文時代から令和まで一日ずつ体験したらどうなるのか……とめどなく広がる妄想を楽しんでいるんです(笑)」

最近の一番の贅沢は、家に引きこもり、4日で800mしか歩かなかった休日(笑)

Yuriko Yoshitaka

吉高由里子さん ネックウォーマー¥31900/ボウルズ(ハイク) タートルニット¥28600・スカート¥38500/インターリブ(サクラ) イヤーカフ¥16500/エテ リング¥37400/リューク 靴¥33000/サロモン コールセンター(サロモン)
ネックウォーマー¥31900/ボウルズ(ハイク) タートルニット¥28600・スカート¥38500/インターリブ(サクラ) イヤーカフ¥16500/エテ リング¥37400/リューク 靴¥33000/サロモン コールセンター(サロモン)

吉高さんが大事にしているのは今日という日を楽しむこと。「過ぎたらもう戻らない、一日一日を楽しみ積み重ねることが豊かな人生につながる気がする」と続けます。

「そんな私の楽しい毎日のために活躍してくれるのが“想像”なんです。どんなに忙しくても時間がなくても、想像ならいつでもどこでも一人でできるし。忙しいときほど楽しかったりもするんですよね。例えば、時間がないときほど“次の休日にしたいこと”が頭に浮かぶ。それを想像する時間はとても楽しい。まあ、そんな想像をしておきながら、実際の休日はダラダラ過ごしてしまうことも多々あるんですけど(笑)、そこも想像というか発想の切り替えで楽しい一日に変える。“今日の私は無駄な時間を過ごしたのではなく贅沢をしたんだ”と、“豪快に時間を使ってやったぜ!”と(笑)」



「楽しい人生」とは「楽しみに変える発想」を持つことなんだと思う

Yuriko Yoshitaka

吉高由里子さん

自分で自分を楽しませ、癒し慈しむことが大事

吉高さんは大人になって気づいたことがあるそうです、それは自分の独り言の多さ。「疲れたぁ」「しんどい」と無意識に口にしていることもよくあるそうですが、「言葉が出ているときはまだ安心。放出できず内側にため込んでしまったときが一番危ない」と言います。

「家で一人、自分自身と会話することもしょっちゅう。ハイボールを飲みながら“頑張ったねぇ”と自分で自分を褒めることもあれば、飲み続けてしまう自分を“意志が弱いぞ、もうやめとけ”といさめることも。“何を過信していたんだい。おまえはそんなもんだぞ”と、落ち込む自分を自分で叱咤激励することもあったりして」

その“ひとり会話”の裏にはこんな思いもあるそうです。

「お芝居を通して感じることも多いのですが、生きるのって大変じゃないですか? 感情の起伏と向き合うのも大変なのに、やることなすことお金がかかり、黙っていてもおなかは空く。大人数は疲れるけど一人になったらそれも寂しい……。人間って本当に面倒だし大変。でも、その大変さや自分が抱えている生きづらさは自分しかわかってあげられなくて。誰かの共感を得られたとしても100%理解してもらうのは無理なんですよね。だからこそ、私は自分に言ってあげたいんだと思う。ちゃんと見ているよ、わかっているよって」

他者に頼らず自分で自分を癒し慈しみ楽しませる。それが吉高流の“楽しい人生の歩み方”。

「自分が頑張ってるのは自分が一番知ってるんだから。少しくらい甘やかしたっていいんですよ。休日にダラダラとNetflixを見てしまったときもこう思えばいいんです。全部Netflixのせいだって(笑)。あれはダメな自分のせいじゃなく、ドラマや映画がおもしろすぎるせいですから!」

Information

NHK大河ドラマ『光る君へ』

世界最古の女性文学といわれる『源氏物語』。千年以上読み継がれるベストセラーはどんな思いで何を原動力に書き上げられたのか? 作者である紫式部を吉高さんが、彼女の生涯のソウルメイトである藤原道長を柄本佑さんが演じる。武家台頭の時代を目前に、花開いた平安文化。変わりゆく世を自らの才能と努力で生き抜いた女性の物語。1月7日から毎週日曜20時放送。
nhk.jp/hikarukimie


Staff Credit

撮影/尾身沙紀(io) ヘア&メイク/伊藤礼子 スタイリスト/井阪 恵(dynamic) 取材・原文/石井美輪
こちらは2024年LEE1・2月合併号(12/7発売)『LEE COVER INTERVIEW 吉高由里子さん「人生の楽しみ方」』に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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