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対談連載 はまじの「ずっと好きでした」

憧れの六角さんとついに対談!

【浜島直子さん×六角精児さん対談】六角さんと一緒に“呑み鉄”するのが夢です!!

  • 浜島直子

2023.11.26

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対談連載

はまじのずっと好きでした

六角精児さん
Seiji Rokkaku/俳優・ミュージシャン
六角さんと一緒に“呑み鉄”するのが夢です!!

ユニークな存在感で、舞台をはじめ、ドラマに映画にと、幅広く活躍する六角精児さん。ギャンブルで借金を背負った過去など、数多くの逸話を持つ個性派です。一方、鉄道愛好家としても知られ、全国を旅しながら、列車でお酒を飲むテレビ番組も大人気。一家揃って大ファンというはまじが、憧れの六角さんとついに対談!

「いつも穏やかで、おもしろい六角さん。怒ることなんてあるんですか?」(はまじ)

「ありますよ。でも、お風呂から上がって、犬と猫の顔を見ると怒りも忘れちゃいます」(六角さん)

【浜島直子さん×俳優・ミュージシャン 六角精児さん対談】六角さんと一緒に“呑み鉄”するのが夢です!!

Seiji Rokkaku

1962年、兵庫県生まれ。1982年、劇団『善人会議』(現・扉座)の旗揚げに参加。主な劇団公演に出演する一方、外部公演やドラマ、映画でも活躍。ミュージシャンとしても「六角精児バンド」で活動。エッセイ集『六角精児の無理しない生き方』(主婦の友社)も好評。
公式サイト:https://tobiraza.co.jp/actors/rokkaku-seiji

Naoko Hamajima

1976年、北海道生まれ。18歳でモデルデビューし、LEEをはじめ、雑誌や広告で活躍。ラジオ『CURIOUS HAMAJI』(bayfm)、NHK『あさイチ』など、多数のテレビ・ラジオ番組に出演。服にまつわる物語を綴ったエッセイ集『けだま』(大和書房)も好評発売中。
Instagram:hamaji_0912
公式サイト:http://hamaji.jp/

夫が選んだ手土産です!
群馬「町田酒造」の直汲み無濾過生酒

ギャンブルから逃れるために、鉄道を趣味にすると宣言!?

とりあえずビールで一杯! かんぱ〜い! プハ〜〜

今回の対談は途中からお酒も入って大盛り上がり。「ドライヤーの音が聞こえたら、冷えたビールを互いに用意しあう」というはまじ夫婦の呑みルールを聞いてすかさずつっこむ六角さん。笑いの絶えない対談に六角さんもいつしか素が……!?

はまじ ご無沙汰しています! 以前『あさイチ』でご一緒させていただいて、それ以来ですね。

六角 お久しぶりです。浜島さんとは、確か一緒に地方ロケにも行きましたよね。福島かな?

はまじ 覚えていてくださってうれしい! あのとき、有働さんたちと一緒に居酒屋に行ったら、六角さんがすごく紳士的で、受け答えにも気遣いが感じられて、すっかりファンになってしまって。

六角 それは気づきませんでした。

はまじ NHKの『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』も欠かさず見ています。鉄道の旅が楽しいし、六角さんが電車で飲むビールが本当においしそうで(笑)。夫も息子も大ファンで、今日は撮影についてきちゃいました。すみません!

六角 いえいえ、いつも見ていただいて、ありがとうございます。

ウチの夫婦は、お風呂上がりのドライヤーがビールの合図で…
えっ、旦那さんドライヤー使うの?

はまじ 六角さんは子どもの頃から電車好きだったんですか?

六角 好きでしたけれど、本格的に趣味にしたのは30代半ばです。当時、ギャンブルにハマっていて、ほとんど潰れる寸前でした。

はまじ いきなりもっと飲みながら話したくなってきました(笑)。

六角 借金も1千万くらいあって、利息だけで月15万~16万円なのに、売れない劇団員なので、収入ゼロ。「これはもうやめないと人生終わる」と思って、ギャンブルから距離をおくために、ほかにハマれるものを探したんです。それで「よし、鉄道にしよう」と決めたんですね。劇団の旅公演とか、地方の競輪場に行くのに鉄道に乗ると、とても気持ちがよかったものですから、「ギャンブルをやめて鉄道を趣味にする!」って周りの人にも宣言して。

はまじ そうだったんですね。

六角 でも、30過ぎてからの趣味なので知識は浅いし、それに僕は鉄道そのものより旅が好きで。行った先で景色を見たり、人と出会ったりするのが好きなんですね。

はまじ 番組でも地元の人と、すぐに打ち解けちゃう六角さんが印象的です。実は今度、家族で青森の三戸に行くんです。息子が大好きな絵本『11ぴきのねこ』の作者・馬場のぼる先生の出身地が三戸で、
ねこの石像なんかがあるんです。それで三戸から八戸あたりを回ろうと思っているんですが、おすすめの電車はありますか。

六角 八戸線ですね。八戸から久慈まで出ているローカル線で、呑み鉄には最適です。八戸には屋台村があるし、陸奥湊駅では、駅前に海鮮市場があって、海鮮丼や牛乳瓶に入ったウニが食べられます。

はまじ 行きたい行きたい!!

六角 鮫駅のあたりまで行くと、海もすごくきれいに見えます。

はまじ 詳しい。さすがです。だけど六角さん、有名人だから行く先々で、「六角さんだ!」って言われちゃうからたいへんですね。

六角 メガネを外すと気づかれないですね。以前、尾瀬沼に行ったとき、すれ違う人がみんな「あ、六角さんだ!」って言うので、メガネを外した途端、「こんにちは!」って普通の挨拶に変わりましたから。メガネを外したから景色は何も見えなかったですけど(笑)。

はまじ ちょっとメガネを取ってみてください(六角さん、メガネ外す)。あ、これはわからないね。 

六角 でしょう? でも、この前、中川礼二さんに言われたんです。「メガネを外しても、六角さんの顔にメガネが見える」って。

はまじ 確かによく見ると、メガネの残像が見えるかも(笑)!?

六角 そうなんです……って、これ大丈夫ですか。対談になってる? 普段の取材とだいぶ様子が違うので心配になってきました(笑)。

てかこの取材何!? 大丈夫? ワハハ!

テストの点数を勝手に改ざん!? ハイセンスな子ども時代

「結婚4回の六角さん。しかも今の奥さまは2回目の結婚相手なんだそうですね」(はまじ)

「相手に何かを望んでも無駄だということをお互いに学習したんでしょうね(笑)」(六角さん)

六角精児さん ♫〜♩〜♪〜 浜島直子さん めちゃうまい! こりゃモテる! ズルいね〜
(六角さん)ニット¥41800・パンツ¥42900/エンジニアド ガーメンツ 靴¥96800/ビームス F(パラブーツ × ビームスF)
(浜島さん)オールインワン¥84700・ベスト¥89100/アリス デイジー ローズ(トワヴァーズ) トップス¥18150/セント ジェームス代官山店(セント ジェームス) リング(左・中指)¥64900・(右)¥107800・イヤーカフ(上から)¥34100・¥39600/リニエ 靴¥8800/コンバースインフォメーションセンター(コンバース) その他/本人私物

はまじ 六角さんは、小さい頃は、どんな子どもだったんですか。

六角 うちは親が厳しくて、特に母親は成績もクラスで一番じゃないとダメみたいな感じで。だからどうしたら親に叱られないかということを常に考えていて、悪知恵を働かせては、余計怒られるみたいな悪循環を繰り返してました。

はまじ いったいどんな悪さを?

六角 例えば小学校2年生の頃は、先生が採点に使う赤ペンがどこで売られているかを突きとめて、同じものをお小遣いで買って。それでテストのバツをマルにして点数を書き換えたりしてました。

はまじ 手がこんでますね。

六角 自分でもハイセンスだと思ってました(笑)。でも子どもの字だから、親にバレて、結局怒られるんです。冬休みには、勉強が嫌で家出をしたこともありました。ただ、あるとき、近所を自転車で走っていて、こう思ったんです。「世の中、いろいろたいへんなことがあるけれど、乗り越えていかないといけないんだな」って。そのときのことは、風景も含めて、今でもはっきりと覚えています。

♪♩♫〜〜

はまじ それちょっとわかる気がする。私は5歳くらいのとき、北海道日高の静内町に住んでいたんですけれど、トイレで用を足しているとき、突然、「自分って何だろう?」と思ったんです。どうして手は自分で動かせるんだろうとか考え始めて、結局、自分は大きな自然現象の中の一粒に過ぎないんじゃないかみたいなことを子どもながらに漠然と感じたんですね。そのときの感覚がはっきり残っていて、今でも物事を判断するものさしになっている気がします。

六角 不思議ですね。そういう子どもの頃の原点が、その人の基本になっているんじゃないですかね。

はまじ 初恋は何歳ですか?

六角 中学2年生です。テニス部の子でした。こっちは卓球部だったので当時は華やかさが違います。でも、明るい子で、僕が何かやると笑ってくれる。それを好意だと思ってラブレターも書きましたけれど、勘違いでしたね。数年前に、テレビの企画で、「会いたい人はいませんか」と聞かれたので、その人のことを探してもらったんですけれど、行方がわからなくて。

はまじ それは残念でしたね。

六角 代わりに僕が2万円を借りっぱなしになってた男が発見されて、しかも2万じゃなくて3万だった(笑)。返しましたけどね。

はまじ あはは、いい話!

尿酸値の歌もお願いします!


トレンディドラマに出演も、俳優の仕事には受け身の姿勢

「自分が空っぽのような気がして、趣味でギターを始めることに。これからの自分がすごく楽しみ」 (はまじ)

「たいていの人は空っぽですよ。それに気づいて、前に進もうとしてる浜島さんは素敵です」(六角さん)

六角精児さん 浜島直子さん

はまじ 演劇とは、高校生のときに出会ったそうですね。

六角 何か部活をやらないといけなくて、仕方なく演劇部に入ったんです。「これの何がおもしろいんだろう?」って思いながらやってましたね。大学に入って、もう演劇はやらないだろうと思っていたら、早稲田大学に行った演劇部の1年先輩の横内謙介さん(劇団扉座主宰)に、「劇団を立ち上げるから入れ」と言われまして。毎日、地下の空気の悪いところで稽古して、「嫌だなぁ」と思ってました。野に山に遊びに出ている大学生が羨ましかったです。

六角精児さん 浜島直子さん

はまじ じゃあ、俳優を仕事にしようとは思ってなかったんですか。

六角 思ってませんでした。でも、気づいたときには20代後半で、何の資格もないし、できることが演劇しかなくて。それでアルバイトをしながら小劇場で役者を続けていた感じです。ただ、ほかの劇団には、生瀬勝久さん、渡辺いっけいさん、松重豊さん、古田新太さんなんかがいて。同世代の彼らと劇場や飲み屋で会ったりすると、漠然と「負けたくない」「彼らよりもおもしろいことをやってやろう」っていうパワーがわいてきたんですよ。だから受け身だけど、情熱はあったと思う。その熱意の根拠が何なのかはわからないんですけれど。

はまじ おもしろいですね。『相棒』に出たのは、何歳のときですか?

六角 39歳ですね。その前の単発ドラマやほかのテレビドラマには出ていて、『世界で一番君が好き!』っていうドラマにも出ました。主演は浅野温子さんと三上博史さんという。

はまじ ヤダー、見てましたよ!!

六角 勝手にやりたいことをやったら、すごいカットされて、それ以来、トレンディドラマには一切誘われなくなりましたけど(笑)。

ノリノリ!

はまじ でも、今では本当にドラマに映画に引っ張りだこですね。

六角 とはいえ、今でも仕事に対しては受け身ですね。「オファーがきたから頑張ろう」という感じ。最近、年齢とともに体力が落ちてきたので、今後は無理なことは無理だと言えるようになりたいです。

はまじ 消極的ポジティブですね。

六角 いいこと言うね!

はまじ エッセイ本『六角精児の無理しない生き方』に書いてありました。

六角 なんだ、僕の言葉だったのかよ(笑)!

もうっ! 好き♡

当日、持参したはまじのギターで弾き語りしてくれた六角さん。もちろん曲は“呑み鉄”の主題歌『ディーゼル』! テンションMAXのはまじも歌って踊る踊る! 深夜3時の居酒屋ムードとなり対談終了。


Staff Credit

撮影/須藤敬一 ヘア&メイク/山北真佐美(六角さん分) 𠮷岡美幸(浜島さん分) スタイリスト/秋山貴紀(六角さん分) 石井あすか(浜島さん分) 取材・原文/佐藤裕美
こちらは2023年LEE12月号(11/7発売)「はまじのずっと好きでした」に掲載の記事です。
※商品価格は消費税込みの総額表示(掲載当時)です。

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