新米の季節がやってきた!
【土鍋ご飯のおいしい炊き方】ごはん同盟が伝授!いつものお米が段違いの味わいに
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しらいのりこ
2023.10.06
「ごはん同盟」 しらいのりこさん シライジュンイチさんに聞きました
「おいしいご飯」って、どんなご飯ですか?
教えて! しらいさん
ちゃんと知っておきたい「土鍋ご飯のおいしい炊き方」
「少々適当に炊いてもおいしいのが、日本のお米の素晴らしいところ」としらいさん。とはいえ、ちょっとポイントを押さえるだけで、いつものお米が段違いの味わいに!
ポイントは3つ
●粒を潰さないこと
とぐときに潰して米が割れてしまうと、ねっとりした食感に。「ザルでとぐのは、割れやすくなるの避けましょう。炊き上がりを混ぜるときも、粒を潰さず、さっくり軽めに」(しらいのりこさん)
●しっかり吸水させること(炊飯器の場合はそのまま炊けばOK)
お米にしっかり水を含ませてから炊くと、炊き上がりがふっくら。「炊飯器で普通に炊く場合は吸水時間も含まれているので、といで水をきったら、そのままスイッチオン、でいいですよ」(しらいのりこさん)
●とぐときも炊くときも冷たい水を使うこと
米をとぐときは、うま味のもとのでんぷん質が流れ出ないように冷たい水を使うのがベスト。「冷たい水からお米を炊くと、酵素の働きで甘味が引き出されておいしくなります」(しらいのりこさん)
1
水でさっと洗い、すぐ捨てる
最初に米の表面の汚れを取るために米を洗う。「お米は水に触れた瞬間から水を吸い始めるので、汚れた水に触れている時間をできるだけ短く。水を加えたら軽くひと回し。さっと洗ってすぐに水を捨てます」(しらいのりこさん)
2
やさしくといで、糠を落とす
指先をグレープフルーツを持つくらいの大きさに開き、水をきった状態で米を大きくかき回してとぐ。「お米同士をこすり合わせて、表面に残った糠をはがすイメージです」(しらいのりこさん)。①〜②を2~3回繰り返し、水面からうっすら米が見えるくらいまで。とぎすぎはうま味まで流出。
3
ザルに上げて水気をきる
汚れが残った水が炊飯時に混ざらないように、水をきる。「長くおくと乾燥し、お米が割れて炊き上がりがねっとりするので、おおよそでOK」(しらいのりこさん)
実は無洗米っておいしいんです
どこか手抜き感があり、なんとなく味も妥協したイメージのある無洗米。「無洗米は、工程①〜②でといで落とす米糠も取り除いて精米されているお米で、それ以外は普通のお米と変わらないんです。むしろ米糠を取り除いた分、劣化もしにくいです。無洗米なら米とぎの工程を省略できますから、忙しい方におすすめですよ。ぜひ試してみてください」(しらいのりこさん)
4
冷蔵庫で吸水させる
③と分量の水(1合に200㎖が目安)を保存容器に入れ(土鍋は水を吸うのでNG)、冷蔵庫で最低30分、できれば2時間吸水。「炊飯器なら省略可」(しらいのりこさん)
5
土鍋に移し、中火で10〜12分
④の米と水を土鍋に移し、中火にかける。「私が使っている炊飯土鍋『かまどさん』の場合は、中火にかけて沸いて蒸気が勢いよく吹き出したら、そのまま1~2分加熱して火を止めます。通常の土鍋なら、中火で10〜12分かけて沸かし、弱火で10分炊いて」(しらいのりこさん)
※その他の炊飯土鍋は、それぞれの説明書どおりに炊いてください。
6
火を止めて20分蒸らす
高温を保って蒸らすことで、ほどよい粘りが出る。「土鍋は蓄熱性が高いので、火を止めてもお米にしっかりと熱が伝わります。蒸らしが長すぎると、水蒸気が水になってご飯に落ち、べちゃっとなるので20分が目安」(しらいのりこさん)
7
上下を返して、ほぐす
ご飯をほぐすのは、鍋の中に残った余分な水分を飛ばすため。「特に鍋底に水分がたまっているので、炊けたらすぐにほぐしてください」(しらいのりこさん)
Message from ごはん同盟
お米はおいしくて値段が安定している、みんなの味方。もっとお米を楽しみましょう!
お米のポテンシャルを100%引き出して炊けたご飯です
ご飯愛なら誰にも負けない、その名も「ごはん同盟」。さて、そんなふたりが考える、「おいしいご飯」とは?
「ひと粒ずつの存在感を感じつつも、やさしくふっくらしているご飯ですね。昔はモチモチタイプが好きだったけれど、最近はすっきり軽めも好き」とのりこさん。ジュンイチさんは、「僕も粒感しっかりが好み。噛んだときに跳ね返ってくるような弾力も重視したい!」
ただし、とふたりは声をそろえます。
「好みのご飯って、本当に人それぞれ。いろいろな品種を食べ比べて、自分のベストを見つけてほしいですね」
お気に入りを見つけたなら、ぜひそのポテンシャルを最大限に引き出す炊き方で味わってほしい、とおふたり。
「3つのポイント(上記の「土鍋ご飯のおいしい炊き方」)だけ押さえて、炊いてみてください。冷たい水で炊くだけでも、おいしくなりますから。お米ってこんなにおいしいのに、このご時世に価格が安定しているのも、すごくありがたい。皆さん、ご飯をもっともっと愛して、満腹になりましょう!」
Caution!
新米は“生もの”。できるだけ早く食べて!
「新米は、水分量自体は通常の米と同じだけれど組織がやわらかく、それが特有のみずみずしいおいしさに」。この味わいは日がたつにつれて失われていくので、新米を手に入れたら、すぐ食べる!「水の量は普段どおりで大丈夫。まず一度炊いてみて、そこから調整してみてください」
Staff Credit
撮影/メグミ スタイリスト/西森 萌 取材・原文/福山雅美
こちらは2023年LEE11月号(10/6発売)『365日幸せごはんBOOK』に掲載の記事です。
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