「ミナ ペルホネン」の世界観に包まれた自宅で、毎日を過ごす――そんな夢のような暮らしが、現実に。
積水ハウス×皆川 明さんのコラボで話題となっているモデルハウス「HUE(ヒュー)」は、4月のオープン以来、実際に見学した人から、「ここまで徹底的に世界観が作り込まれているとは」と感動の声が続々。
気になりつつも、まだ体験できていないLEE読者のために、全貌をたっぷりレポートします!
今回は、中2階にある “トレジャールーム”と呼ばれるスキップフロア部分をはじめ、皆川さんのこだわり溢れるキッズスペース、ファミリールーム、寝室などを擁する2階を一挙にご紹介。
1階をレポートした前編はこちら。
トレジャールーム(スキップフロア)
自分だけの宝物を集めて。
ここはわが家のプライベートミュージアム
一般的にスキップフロア(中2階)と呼ばれるスペースを、「HUE」では“トレジャールーム”と名付け、アトリエ的な役割を与えました。
開放的な吹き抜けと高窓から差し込む光の効果で、満ち足りた静けさを感じる空間は、アートと向き合ったり、読書に没頭するのにぴったりの場所です。
前回紹介した、リビング横にある階段を上っていくと……そこに広がるのは圧巻の空間!
面積自体はコンパクトながら、吹き抜けの効果でどこか荘厳な空気さえ漂います。
(左)壁には、断面が半円形の木材を連ねたリブ状パネルを。このこまやかな凹凸が、差し込む光にいっそう深い陰影を与えます。
(右)家族でくつろぐために、壁際にはベンチをしつらえて。カーペットはリビングと同様の、木漏れ日をモチーフにした皆川さんのオリジナルデザイン。
(左)天井に描かれた不思議な柄。元はカーペット製作の際、機械に図案を指示する“パンチカード”です。それにニスを塗って天井の素材とした、皆川さん発案の遊び心。
(右)アートブックから随筆集まで、センスが光る選書は、京都・河原町丸太町の「誠光社」によるもの。
この空間のシンボル的な役割を担うのは、北欧の名作、アルネ・ヤコブセンの「エッグチェア」。
共有スペース(廊下)
実用的な場所だからこそ、“自分らしさ”が大切です
2階の廊下は、光とアートを楽しむ空間として活用。窓辺の光のもと、ちょっとした作業ができるカウンターを設置しました。
お気に入りのポスターは、飾り方をひと工夫。さらに視線の先には、北欧の名作椅子、アルネ・ヤコブセンの「スワンチェア」を配し、続く空間への期待感が高まる仕掛けです。
(上)「この壁の質感には、額縁だと印象が重すぎる」と感じた皆川さん。シルバーのマスキングテープをフレームのように貼るアイデアを思いつきました。
(下)カウンターの上には描かれたイラストは、皆川さんの直筆! しばしばこちらを訪れて、ディテールをチェックし、インテリアの手直しをしているそう。
ファミリールーム&子ども部屋
思いきり遊び、ともに学ぶ。
いつも家族に見守られ、子どもは健やかに育ちます
子どものためのスペースは、広めのファミリールームの一角に設けました。
はしごをのぼったり、“秘密の遊び場”にもぐり込んだり、時にはロフトでかくれんぼをしたり! 豊かな感性は、体を動かしながら、遊びを通して育まれます。
“勉強机”の代わりとして置いたのは、みんなで使える大きなデスク。お絵描きも勉強も、そして仕事も。家族がそれぞれの作業に没頭しながら、ひとつの空間に集います。
はしごの上は、広々としたベッドスペース。子ども部屋は完全な個室でなく、家族の気配をいつでも感じられるよう、ゆるやかにカーテンで仕切ります。テキスタイルは、「ミナ ペルホネン」の“happa”を使用。
(左)デスクはアルヴァ・アアルトによるデザインの「95テーブル」。チェアも同じくアアルトの「69チェア」。2階の木材は、これらの家具との相性のいい、明るめのバーチ材を中心にしています。
(右)天窓から降り注ぐ光は、「ミナ ペルホネン」の象徴的なテキスタイルのひとつ、かわいらしい“choucho”でやわらげて。
(左)もみの木をモチーフにした“metsä”を使った照明は、フィンランドのデザイナー、エサ・ヴェスマネンと「ミナ ペルホネン」によるコラボレーション。明かりをつけると、北欧の美しい冬の景色が浮かび上がります。
(右)チェアのクッション部分には、「ミナ ペルホネン」のテキスタイルを。
そして、ファミリールームの一角が、ベッドとロフトつきの子どもスペースに。
(左)まるで隠れ家のようなロフト。手すりのかわいい配色も、皆川さんのこだわり。
(右)ベッドスペースの下は、子どもだけの秘密基地。
ベッドルーム&テラス
心安らぐ寝室の静けさと、広がるテラスの開放感
体も心も癒す寝室は、家具や造作を最小限に抑えた、静かで心地よい空間です。
ポイントとなっているのは、“壁”。皆川さんが“存在感のある壁”と呼ぶ、ベッドを背にしたこの大きな珪藻土の左官壁が、まるで大きな何かに守られているかのような安心感を漂わせているのです。
寝室とひと続きになったテラスからは、やわらかな朝の光がたっぷりと。実に「HUE」らしい、自然とのつながりを感じられるスペースです。
ベッドカバーには、「ミナ ペルホネン」の“land theater”のブランケットを。深いグリーンと白のコントラストは、この空間にふさわしい、静けさと清々しさを感じさせます。ベッドサイドに光を灯すライトは「FLOS」のもの。
寝室から、そのままテラスへ。ゆったりとくつろぐために選んだのは、フランス「Lafuma」社のリクライニングチェア。信楽焼で作った「NOTA & design」のスツールは、お茶の時間のローテーブルとしても。
「HUE」のエッセンスを取り入れたおうちが、あなたも建てられます!
積水ハウスが今年発表した、新しい家づくりのデザイン思想が「life knit design」。
それは、自分にとって価値のあるもの、大切に思うもの……たとえば心に響くアートやデザインを自由に取り入れながら、その人らしい感性に合わせ、愛着を編み込むようにつくっていくという、新たな暮らしの提案です。
この新コンセプトに皆川さんが共感。今年4月、そのコンセプトを体現する第1棟として、積水ハウスとミナ ペルホネンのコラボレーションモデルハウス「HUE」が、東京・世田谷の「駒沢シャーウッド展示場」に誕生しました。
人の想い、街の風景、日々の暮らし……それぞれが色を重ね合わせるように紡がれていく様子。「HUE(=色相)」は、そのさまざまな彩りを思って名付けられました。
家づくりを検討中の方もそうでない方も、心地よい住まいへのヒントをたくさんもらえるモデルハウスをぜひ訪れて、その世界観に触れてください。
駒沢シャーウッド展示場 HUE
場所:東京都世田谷区深沢 4-26
*見学は完全予約制。WEBにて来場予約を受け付け中。詳しくは公式HPをご確認ください。
撮影/大森忠明 取材・文/福山雅美
▼前編はこちらをcheck!
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