産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト番組「聴く婦人科診察室」は、宋さんとLEEweb編集長・畑江が婦人科系疾患、生理、セックスレス、更年期、女性を取り巻く社会問題などなど、女性の心身の健康について時に赤裸々に、時に為になるトークを繰り広げます。毎週月曜日18時更新です。今月は祝・100回突破記念として、リスナーの皆様から寄せられた婦人科系のお悩みに宋さんがバシバシお答えします! 今週は「性交痛」について取り上げます。
宋美玄さんの「聴く婦人科診察室」#101
今週のよりぬき
- ①Voicyのコメント欄よりご質問「卵巣腫瘍のため卵巣と子宮を取らなければいけない可能性があり落ち込んでいましたが、宋先生のお話で前向きな気持ちになれました、ありがとうございます。質問なのですが、子宮と2つの卵巣を取ってしまってもセックスで以前のまま気持ち良さを感じることはできるのでしょうか。主治医に聞きづらく、もし教えていただけたら嬉しいです」
- 「わかります~聞きづらいですよね!子宮と卵巣を摘出すると、それぞれ違う影響があります」と宋さん
- 卵巣からはエストロゲンが分泌される。これが減ると血流が減り、膣がかさかさし萎縮、反応が鈍くなり濡れにくくなる
- 「内服薬・外用薬ともにエストロゲン補充できるので、医学の力で解決できます。更年期対策と一緒ですね」と宋さん
- 膣の奥に子宮がつながっている。手術直後は癒着によりペニスが直撃すると痛くなるが、時間が経つと気にならなくなる。最初のうちは体位の工夫が必要
- 「ポルチオ(子宮の入り口)が性感帯になっている人もいるので、子宮摘出することで性感帯がひとつなくなる人も。でも摘出した方によると、手術後もセックスを楽しめているそう。『楽しめなくなるなら摘出をやめよう』と思う必要はないかと!」と宋さん
- ②メールでのご質問「ピルによる性交痛の悩み。36歳女性、産後からPMSに悩まされ、3年程前からヤーズ(超低用量の黄体ホルモン入りのピル)服用。PMSは緩和したものの性交痛や軽い出血あり、婦人科受診しているもののびらん等無く、加齢による分泌液の減少の可能性につきゼリー等で対応してください、との診断。でも痛みがなかなか改善せず。そんな中若年でもピルによる膣萎縮もあると知ったのですが、あり得ますでしょうか?その場合の治療法などご教示下さい」
- 「珍しくはない症状ですね。ヤーズは男性ホルモンを抑える作用もあるピルなので、顎回りのニキビが減ったという声も少なくない。男性ホルモンが減った影響で性欲がも減った、濡れにくくなった可能性はあります」と宋さん
- 「薬を変えてみては? エストリール膣錠も試す価値ありです」と宋さん
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子宮に比べて存在感薄めでも実は重要な「卵巣」と、知っているようで知らない「卵巣嚢腫」を宋美玄さんが徹底解説【聴く婦人科診察室#48】
イラスト/小迎裕美子
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宋 美玄 Song Mihyon
産婦人科医
セックスや女性の性などについて、女医の立場からの積極的な啓蒙活動を行う。メディア出演や著書多数。'17年、丸の内の森レディースクリニックを開業。https://www.moricli.jp/
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