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【ともさかりえさんインタビュー】ドラマ『それってパクリじゃないですか?』で周りを明るく励ます「又坂さん」を好演! ともさかさんが思う、後輩とのいいコミュニケーションとは?

2023.06.02

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ともさかりえさんインタビュー1

 

Profile

ともさか・りえ●1979年10月12日、東京都生まれ。12歳で俳優デビュー後、数多くのドラマ、映画、CMなどで活躍。近作にドラマ『忍者に結婚は難しい』、舞台 KERA・MAP#010『しびれ雲』など。人気を集める自身のアパレルブランド「My weakness」のほか、先日新ブランド「neutrial」を立ち上げ、サプリメント「MACA」を販売中。最新情報はInstagram(@rie_tomosaka_official)でも発信。

「又坂さん」は、お菓子を配ることで円滑な人間関係を築いているのだと思います

——現在放送中のドラマ『それってパクリじゃないですか?』に出演中のともさかりえさん。知的財産をテーマにした話題作で、ともさかさんは、自ら特許事務所を立ち上げた弁理士・又坂市代を演じています。周囲の人たちを気遣いながら、にこやかにおやつを差し入れる「又坂さん」はとってもチャーミング!

「ドラマの中盤ぐらいまでの又坂さんは”お菓子配りおばさん”の印象が強いと思います(笑)。弁理士という仕事柄、調整や交渉が必要で、そのためにはお菓子を配って日々周りの人と円滑な関係を築くことが大切なんだろうなと。これまでの経験や培ってきたものから、この方法につながったのかなと想像しますね。芳根京子ちゃん演じる藤崎にも、いい距離感でアドバイスをしたり、サポートしたり。実際にこんな先輩がいたらいいなと思ってもらえるような、キャラクターが作れたらと思っています。
一方、後半では、又坂さんがなぜ弁理士になったのか、常盤貴子さん演じる高梨開発部長との対立など、又坂さんの背景も詳しく描かれているので、そこでまた印象が変わるんじゃないかなと思いますね」

——主演の芳根京子さんとは今作が初共演。まっすぐに作品に打ち込む芳根さんをそばで見ていて、つい”母心”を抱いてしまうそう!

「主役としてすごくよく考えていてまじめで、あまりにひたむきだから横で見ていると少し心配になってしまうほど。でも、芳根ちゃんにも、藤崎と凸凹コンビを演じる北脇役の重岡大毅くんにも、かつての自分を透かして見てしまうところがあって。真ん中に立つ人にしかわからない悩みやプレッシャーってあるものだから、周りにいる私たちの存在が、少しでも助けになればと。又坂さんと藤崎もいい先輩・後輩の関係性なので、実際も『もうちょっと気楽にやっていいよ』と声をかけられるような間柄になれればと思いますね。

芳根ちゃんとは、先日2人でごはんを食べに行ったんです。本当に明るくてオープンで素敵な方で。撮影中に共演者とこういった機会はなかなか持てないので、いろいろと話せて楽しかったですね」

世代が違えば価値観も異なるはず。お互いさまだから、気にせず現場を楽しむ

ともさかりえさんインタビュー 場面写真1

© Nippon Television Network Corporation 2020

 

——10代の頃から女優として活躍を続けるともさかさん。自身もかつては、先輩や共演者に支えられた経験が?

「先輩方にたくさん受け止めてもらってきたと感じます。でも、私は芳根ちゃんのように、年齢の離れた先輩に心を開いて話せるタイプではなくて。現場ではとにかくあまり話さずにじっとしていた記憶があって、うまくコミュニケーションが取れなかったんじゃないかなと。振り返ると、少しもったいなかったかなとも思いますね」

——今では年齢とキャリアを重ね、現場でのあり方や心持ちが少しずつ変化していると言います。

「最近よくも悪くも鈍感になっていて。もともと物事を深刻にとらえすぎて自分で自分の首をしめちゃうタイプなので、以前はいろいろなことを考えすぎてしまっていたなと思うんですよね。今は、例えば、10代や20代の共演者とは、世代が違えば見聞きしてきたものも違うし、価値観も全然異なるだろうけど、それはお互いさまだから。あまり気にせずに、マイペースにその現場を楽しもうと思えるようになった気がします。

お芝居に関しても、終わってから『もっとこうすればよかった』と思うことはいっぱいありますけど、今日の私にできたベストだと思うようにしていて。周りの人たちと作り上げるものなので、1人の世界に入り込みすぎずに、常にニュートラルな自分でいたいなと思っています」

大変だったけど……息子との時間を全部巻き戻してやり直したい!

ともさかりえさんインタビュー2

 

——ともさかさんといえば、長年、仕事と育児を両立させてきたLEE読者の大先輩。先日、ついに息子さんがひとり暮らしを始めたのだとか。育児を振り返っての、率直な思いを聞いてみると…。

「全然仕事と育児を両立できていなかったと思うし、どちらかに大きく比重がかかりすぎて、どちらかがおろそかになることの繰り返しで、反省しかないですね。子育てって毎日のことでエンドレスだし、息子が小学生のときはまったく言うことを聞かないからガミガミ怒ってばかりで。早く自立してくれないかなと思っていたけれど、暮らしの場が別々になった今では、こんなに短い時間しか一緒にいられなかったんだなと感じるんです。あんなにめんどくさいとか、大変だと思っていたことを、全部巻き戻してやり直したいと思うほど……! 何とも言い表すのが難しいのですが、それぐらいの喪失感なんですよね。

かと言って、私も渦中にいるときは、先輩ママのこういう話を聞いても『そうはいっても今が大変なんだよ』と思っていたし、全然響かなかったけれど(笑)。今は、息子にいろいろと言えないことがすごく寂しい。つきなみですけど、子育て中の皆さんには今を楽しんでほしいし、ほどよく適当に、あまり頑張りすぎないでほしいなと思います」

——プライベートで大きな転機を迎え、ますます作品にも邁進するともさかさん。あらためて『それってパクリじゃないですが?』の見どころは?

「最終回に向けて、又坂さんの弁理士としての調整も山場を迎えていきます。あとはやっぱり、藤崎と北脇の凸凹コンビがどんな成長を遂げていくのか。私も見守っていますし、視聴者の皆さんにも、一緒に最後まで見守っていただけたらうれしいですね」



ドラマ『それってパクリじゃないですか?』

ともさかりえさんインタビュー 場面写真2

© Nippon Television Network Corporation 2020

飲料メーカー「月夜野ドリンク」の開発部で働く藤崎亜季(芳根京子)は、知的財産権の管理業務を担当する「知的財産部」へ異動に。知的財産のプロ、弁理士の資格を持つ上司の北脇雅美(重岡大毅)とタッグを組み、知的財産をめぐって起こるさまざまな問題に立ち向かう。日本テレビ系毎週水曜夜10時〜放送中。

公式サイト:https://www.ntv.co.jp/sorepaku/

原作はこちら

ともさかりえさんインタビュー 原作本/『それってパクリじゃないですか? 〜新米知的財産部員のお仕事〜』 奥乃桜子著   装画/U35  各¥649/集英社オレンジ文庫

原作小説は既刊2冊。藤崎と北脇の知的財産をめぐる奮闘が描かれる。

『それってパクリじゃないですか? 〜新米知的財産部員のお仕事〜』
奥乃桜子著   装画/U35  各¥649/集英社オレンジ文庫


撮影(ともさかさん)/木村敦 取材・文/野々山幸

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