好きなはずの英会話教室がいつしかストレスに…
おみかんさん(以下おみかん):英語が好きで、3年ほど前から週に一度、近くの英会話教室に通っています。昼帯のレッスンということもあり、他の生徒さんは年配の方が多いです。皆さんとてもお上手で、スラスラと英語を話されます。一方、私は「これって合ってるかな……?」と不安になり自信を持って発言できず、ストレスを感じます。仕事の傍ら学んでいて予習の時間が取れないこともあり、なかなか上達せず……。近頃はレッスンに行くのが苦痛になってきてしまい、少しお休みしようかなと悩んでいます。
佐藤ブゾン貴子さん(以下ブゾン):おみかんさんは相貌心理学では「否定的な鼻」の持ち主。スティーブ・ジョブスもこの「否定的な鼻」で、先が正面から見ると下に垂れています。何事もまずは、否定的に捉えます。そしてこの否定の鼻に、完璧主義を表す細い唇が一緒になると、妥協を許さず完璧を求める傾向になります。物事を完璧に成し遂げたい、そして感情ゾーンの拡張から他人から良く見られたいという思いが強く、故にこの思いが強くなればなるほど、自己表現や感情表現が上手く出来ないようです。英会話教室でも「間違ってしまって、他人からバカだと思われたくない!」という思いが強く出てしまい、ストレスを感じてしまうんでしょうね。英会話教室は先生お一人に大勢の生徒さん?
おみかん:はい、先生お一人に生徒10人程度です。ご指摘の通り、見知らぬ人の前で自分をさらけ出して喋るのが苦手です。周囲を気にすることなく、バーッと喋れる年配の方のほうが上達が早いですね。一方「自分に自信ない系」の私は上達が遅くて……英会話、向いてないのでしょうか?
英会話自体はやめなくてOK、少人数制の教室に移る
ブゾン:おみかんさんは輪郭が縦長気味のレトラクテで、物事を好き嫌いで判断するタイプ。なので「嫌だ!」と思ったことはできません。小鼻の肉付きが薄く、感受性が非常に敏感な傾向も表れていて、コミュニケーションで疎外感を与えられてしまうと、とても傷ついてしまいます。レトラクテの方は大人数のコミュニケーションは苦手ですが、1:1や少人数相手のコミュニケーションはとても上手。少人数の英会話スクールに移ってみては? おみかんさんが持っている「適性」は、おみかんさんに合った=自分が選んだ少人数のコミュニケーション環境や状況が整わないと「適正」になりません。自分の「適正」を理解したうえで、少人数の英会話スクールを選んでみてください。他者との共感共有がモチベーションの源でもあるおみかんさんは、少人数のクラスメートと励まし合ったり褒められたりすることで「楽しい!」と思えるようになり、それが向上心を刺激してどんどん上達するはず!
おみかん:「環境を変える」という視点は全くありませんでした……目から鱗です!(笑)「今ある環境に自分を合わせないといけない」と思い込んでいたかもしれません。ちょっと他のスクールを探してみようと思います。
ブゾン:ぜひぜひ! 英会話スクールは、おみかんさんが苦手な自己表現を練習して、克服するのにもってこいの場でもありますから。日本は「阿吽の呼吸」で言わなくても伝わる文化だけど、海外だと発言しない=何も考えていない、と捉えられてしまいます。感情ゾーン拡張タイプのおみかんさんはどうしても「嬉しい」「悲しい」「ドキドキする」といった感情を優先してしまい、言葉での感情表現をないがしろにしがち。顎先が平らで野心は表れているものの横顔を見ると顎先が引っ込んでいて、思ったことを言わずに自分の中で留めてしまう傾向があります。英会話で自分の感情をロジカルに理論立てて発信する練習をすれば、自己表現方法を身につけることによって生きやすくなりますよ。
小5長女とのやり取りでも「自己表現」できない
おみかん:自己表現方法、今悩みの種の10歳長女とのコミュニケーションにも通じるなと思いながら聞いていました。この春から小5、塾にも通い始め、勉強しなければいけない時間が増えているのですが、今までやってきた習い事も続けたいと言っていて。頑張り屋さんだけど、TVやゲームなど目の前の楽しいことに関心を持って行かれてしまい、宿題などやるべきことをやらず、衝突することが増えています。あまりしつこく「早くやりー!」と言わない方が良いのは自分でもわかっているんですが、時間も迫っているのに何もやらないと、「冷静にならないと……!」と思っていても、つい焦って感情的な発言をしてしまい……お互いストレスを感じています。一体どうすれば良い関係を築けるのでしょうか?
ブゾン:娘さんも輪郭細めのレトラクテで、成長途中なので確定はしていませんが思考ゾーン拡張の傾向が見られます。「なんで?」「どうして?」と、何事においてもと理由を欲しがるお子さんですね。おみかんさんは感情優先で「宿題早くやりなさい!」と言い聞かせても、「宿題をやらなきゃいけない、その理由って何?」が抜けているので、「またママが何か言ってるな、うるさーい!」で終わっちゃう。娘さんは納得すればやる子、裏を返すと納得しないと絶対にやらない子。またおみかんさんはその時の感情が行動や言動をものすごく左右する傾向が強いので、時と場合によって発する言葉も違ってくるので、娘さんは一体何が正しいのか分からなくなってしまいます。
おみかん:発言に一貫性がない……思い当たる所があります(笑)。長女は高学年になってきて、やはり扱いにくいと言うか、同性同士だし、どう付き合っていったらいいのか、どう声かけをしてあげたらいいのか分からなくて。次女はまだ小さいこともあり、そのような悩みはないのですが。
ブゾン:どうしても自分が「嬉しい」「楽しい」と思ったことは娘さんもそう感じているはず、と感情を押しつけていませんか? 娘さんは選択欲求がものすごく強いタイプだし、小5ならそろそろ自分の意志を持ち始めるでしょうから、これを機会におみかんさんが納得のいかない娘さんの行動について一度しっかりと話し合いの場を設けては。例えば、宿題に関しては「こういう理由があるから宿題をやりなさいと言っている」と言葉できちんと理由を説明をして教えてあげましょう。
「ちょっと私落ち着け」と声に出して耳に入れる
おみかん:冷静にならなければならないときに限って感情が出てしまうんですよね……自分の感情をコントロールする良い方法は何かありますでしょうか?
ブゾン:感情ゾーン拡張タイプのおみかんさんには、ゾーン内にある耳と鼻から入る刺激に敏感。「ちょっと私、落ち着け、今感情的になってる」と声に出して音にして、自分の耳に入れるのが非常に有効です。おでこがイルカみたいにぷっくりしていて想像力が非常に豊かなので、言葉に出さずに頭の中で考えるだけだと、あらぬ妄想までして余計イライラしてしまいます。耳から入る刺激に敏感ということは、裏を返すとネガティブな言葉をぶつけられた時にダメージを受けやすということ。そんなときは、それを打ち消すようなポジティブな言葉を必ず自分の耳に入れて帳消しにするように。好きな音楽や、自分を励ましてくれる応援ソングを聴くのも有効です。アロマなど良い匂いや好きな香りを嗅ぐことで心を落ち着かせられます。
おみかん:「音が大事」と聞いて、仕事であるピアノと結びつきが。やっぱり自分にとって「音」が心地良いんだと気づきました! 今、副業的にピアノを教えているんですが、環境が整ったらもうちょっと本腰を入れてやっていきたい、組織に属するよりは自分の教室を持ってやりたいと思っていますが、向いていますでしょうか?
英会話で「学ぶ」以上に「自分時間」を作っていた
ブゾン:大丈夫、正面から耳がしっかり見えていて独立心旺盛だし、自分でできる力もあるから独立してやった方が良いですね。ただ物事に見切りをつけるのが早い傾向があるので、必ず「私はできる」と声に出して自分に言い聞かせること。ダメだと思わないこと。スティーブ・ジョブスと同じ「否定的な鼻」も視点を変えれば、もっと高みを目指せる鼻でもありますし。自分で作曲するなどして、ピアノで感情表現を学ぶのも悪くないと思いますよ。相貌心理学で「天使の弓矢」と言って、唇の輪郭がとても綺麗で、素晴らしい美的センスの持ち主であることが表れているから、それを使わないと損! 感情ゾーン拡張タイプは承認欲求を満足させることが、何よりも向上心を刺激してくれます。それにレトラクテなので、自分時間をもっと持った方が良い。もちろん娘さんの養育者であるけど、それがないと家族にも優しくなれないし、おみかんさん自身の人生ですからね。
おみかん:ここ数年結構忙しくて、ピアノで自分を表現することは全然できてませんでした。下の子も小学校に上がりますし、だんだん自分の時間を持てるようになりそうなので、自分の好きなこと、やりたいことをする時間をもうちょっと大切にしてみようと思います。色々と悩んでいたのが、目の前を覆っていた霧が晴れたような……そんな感じの気分になりました(笑)。
ブゾン:英会話学校も、学ぶ以上に自分時間を作りに行っていたのかもしれませんね、そこに行けば自分だけの時間だから。今、グローバル社会ですし、日本だけに留まるのはもったいないと思うんですよね……SNS等で演奏を発信して海外からも称賛を得たらものすごいエネルギーを得られるし、そういうときにやっぱり英語をしゃべれると、それが素晴らしいコミュニケーションツールにもなりますし。ご活躍を楽しみにしています!
おみかんさんアフタートーク
先日ブゾンさんに、オンラインで顔診断をして頂きました。
まずは「習い事」。私は英会話を約3年習っていますが、10人程のグループレッスンで、なかなか発言できない自分に嫌気が差しやめようかと悩んでいました。
私は好きか嫌いかで物事を決める、想像力が豊かなので否定的にスタートしがちとのこと。自分を否定せず、環境を変えてみてはとのアドバイス。これは目からうろこで、早速現在少人数制の英会話を探し中で、好きな英語を続けられそうです。
二つ目は「娘への言い方」。おでこが出ていて感情的な私。理由を求めいて納得できるものを選んでいる娘。感情に任せて言うのではなく、「なぜ今こうしなければならないのか」を伝える。そして声に出して「落ち着け」と自分自身に言い聞かすとのアドバイス。実際に声に出し念仏を唱えるように言ってみると、不思議と心が落ち着いてびっくり!
今後も継続して行こうと思っています!
“顔”で解決したい
お悩みテーマ、募集中!
佐藤ブゾン貴子さんに、相貌心理学的観点から分析してほしいお悩みを募集中。以下のボタンから専用メールアドレス(bouzon@lee.hpplus.jp)宛にぜひリクエストを送ってくださいね。
写真/山崎ユミ イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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