惚れ込んだモノは見た目も肌触りも香りもいいものです 五感がよろこぶ偏愛コレクション
「それどこの?」くるみの木オーナー石村由起子さんが選んだ道具【LEE DAYS】
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LEE DAYS リーデイズ
2021.12.08

若い頃は見た目だけでモノを選んでいたことも。LEE DAYS世代になり、少しずつ手に触れた感触や香り、音の響き、何より「好き」という感覚を頼りに“五感がよろこぶ”モノに囲まれたいと思いませんか?おしゃれな洋服にしても暮らし回りの道具にしても、そんなモノに出会えたら、人一倍愛情を注ぐはずです。審美眼の鋭い達人がどんな風に日々、接し楽しんでいるのか、思いの丈をリポートします。
「くるみの木」オーナー
石村由起子さん/Yukiko Ishimura

香川県高松市生まれ。1983年、奈良の郊外の小さな建物でカフェと雑貨の店「くるみの木」を始める。奈良町の複合施設「鹿の舟」、三重県「VISION」内のミュージアムショップ「くるみの木 参考室」などのプロデュースも行う。12月には滋賀県「湖北くらしのスコーレ」内に「湖(うみ)のスコーレ」がオープン。
仕事を始めてもうすぐ40年。「目利き」として数えきれないほどの生活道具を見続けた石村さん。その選ぶ基準には常に、作る人や使う人、その周囲にある「笑顔」がありました。
伊村夕子さんの大麻敷布

かつては「くるみの木」のスタッフとして働いていた時期もある、織作家・伊村夕子さんの作品。大麻の繊維を裂いて丹念に織り、素材の勢いを感じさせる房を太めに残したデザイン。
「私はよく中国茶を楽しむときの敷布として活用させてもらっています。これがひとつあるだけで、そこに『風景』が生まれる。力のある作品です」(石村由起子さん)
北欧のチークボウル

以前は海外への買い付けにもよく行っていた、石村さん。「あの頃はどんなに重くても、『これぞ』と思うものは大切に抱えて持ち帰りました」。
デンマークのアンティーク店で見つけた、大きなボウルもそのひとつ。今では伐採がほとんど禁止されている貴重なチーク材で、バスルーム手前に置き、脱いだ衣類を入れるのに活用。
「家を訪ねて来る方々がみなさん、こぞって『それどこの?』と興味津々に」(石村由起子さん)
いろんなかご

外出するときに持つのは、ほとんどかご。最近購入した沢胡桃の角かごは、日本各地の希少な手編みのかごを紹介している「コズミックワンダー」のショップで手に入れたもの。
「仕事の書類一式をどっさり入れても、びくともしない頼もしさ。持っていると『どこのかご?』と必ず聞かれます」(石村由起子さん)。
右上は買い物によく使う、鈴竹素材の市場かご。

石村由起子さんが持つかごは、松本のクラフトフェアで出合った、編み目が美しい、大分の職人さんの竹かご。
撮影/石川奈都子 取材・原文/田中のり子
※この特集に掲載している品はすべて石村さんの私物です。現在、購入できないものが多数含まれています。
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