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【バルミューダ】音、香り、スチーム…五感に響く要素満載!ドリップ中も幸せなバルミューダのコーヒーメーカー

  • 神原サリー

2021.10.29

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「バルミューダ・ザ・ブリュー」

バルミューダ・ザ・ブリュー/59,400円

トースターやスピーカー、扇風機や空気清浄機など、おしゃれなだけじゃなく、いつも何か新しいワクワクを届けてくれるのがバルミューダの家電です。この秋に発売されて大きな注目を浴びているコーヒーメーカー「バルミューダ・ザ・ブリュー」も、また然り。味はもちろんですが、準備しているときにも、抽出中も幸せな気持ちにさせてくれる素敵な一台でした。その詳細レポートをお届けします!

暮らしのヒントで掲載していた
「神原サリーの愛しの家電語り」が
このたび連載コラムになりました!
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2003年創業のクリエイティブ&テクノロジーの会社「バルミューダ」

まずはいつものとおり、企業の歴史から。

about バルミューダ

よくバルミューダのことをベンチャー企業だなんていう人がいたりしますが、創業は2003年なので、もう18年にもなるのですね。2010年に発売された扇風機「GreenFan」は、独自の二重構造の羽根によって自然の風のような心地よさを届けてくれるものとして、扇風機に100年ぶりの革新を起こしました

羽根の形だけでなく、当時はとても高価だったDCモーターを採用して、ゆっくりと静かな回転から、まるでサーキュレーターのように強い風まで起こせるようにしたこと、元々そんなに電気代がかからなかった扇風機をさらに省エネなものにしたことも革新的だったと思います。その代わり、当時3000円くらいで買えた扇風機が35000円という高価格で世の中の度肝を抜いたのですけれど。でも、その心地よさや使い勝手、省エネ性などに気づいた人が次々にファンになっていったのです。私自身も取材した翌日に「これはすごい!」と思って、すぐに購入したことをよく覚えています。

次の革新は、2015年に登場のスチームトースター「バルミューダ・ザ・トースター」。こちらも当時4000~5000円程度で購入できたトースターが25000円というびっくり価格でしたが、そのおいしさにみんながノックアウトされ、「欲しい家電ダントツ1位」というほどに。この流れはいまだに家電業界に影響を起こしていて、高級トースターが次々に開発されています。そして、昨年12月には東京証券取引所マザーズ市場に上場。社員が10名未満だったころから取材している私としては、ものすごい飛躍ぶりにびっくりしています。社長の寺尾玄氏をはじめ、熱い思いを持った方々が生み出す家電製品の数々、素晴らしいですね。

スリムなのに重厚感のあるスタイリッシュなデザインが素敵

幅14cmとスリムサイズなのでキッチンカウンターなどにもスマートに収まります

幅14cmとスリムサイズなのでキッチンカウンターなどにもスマートに収まります

本題のコーヒーメーカーですが、重厚なブラックと金属の輝きが重厚感を醸し出していますが、幅はわずか14cmとスリムなのでキッチンカウンターなどにもすっきりと収まるところなど、さすがだなという印象。水タンクは取り外し可能なので扱いやすく、抽出する量に合わせて目盛りがついていますが、水量は自動制御なのでセットしたまま、多めに入れても大丈夫です。このあたりも使いやすくていいですね。

横から見たところ。背面に水タンクをセットする仕組みになっています

横から見たところ。背面に水タンクをセットする仕組みになっています

そうそう、このコーヒーメーカーは、先ほどご紹介したオーブントースターを発売した当時から、「パンにはコーヒー」ということでその構想はあったそうなのですが、開発は難航を極めてとん挫してしまったのだとか。そこにSCAJアドバンスド・コーヒーマイスターの資格を持つソフトウェアのエンジニアが入社し、開発リーダーとなって本格的に始動し、トータル6年もの歳月をかけて完成したのです。

水タンクは取り外し可能。抽出する量に合わせて目盛りがついていますが、水量は自動制御なので多めに入れても大丈夫

水タンクは取り外し可能。抽出する量に合わせて目盛りがついていますが、水量は自動制御なので多めに入れても大丈夫

時計の音を聞きながら、コーヒーを淹れる楽しさ

円錐形のドリッパーを採用しているので、ペーパーフィルターもこのタイプを使用します

円錐形のドリッパーを採用しているので、ペーパーフィルターもこのタイプを使用します

バルミューダ・ザ・ブリューに採用しているのは、円錐形のドリッパーですが、抽出が速く豆のおいしさをダイレクトに出せる分、抽出の最後の段階で雑味が出やすいため、タイミングを見計らい、ドリッパーへの注湯をストップして直接サーバーに加水する“バイパス注湯”という方式を編み出しています。

このバイパスを利用して、スタート時に100℃のスチームでステンレスサーバーを温め、コーヒーが冷めにくいようにしていたり、本当によく考えられているなと思います。蒸らし時間や抽出の量、速度を自動観測し、0.2ml単位での丁寧なドリップ後の注湯仕上げで淹れられるコーヒーはキリリと強く、豆の個性をストレートに伝える味わい。今回は、お気に入りの珈琲実験室の有機コーヒー(マイルドブレンド)で淹れてみましたが、マイルドブレンドの味わいを生かしながらも、キリッとしていて、香りのよさが引き立ちます。

お気に入りの珈琲実験室の有機コーヒー(マイルドブレンド)で淹れてみました

お気に入りの珈琲実験室の有機コーヒー(マイルドブレンド)で淹れてみました

付属のコーヒースプーン。触り心地のいい重厚感のあるデザインが素敵です

付属のコーヒースプーン。触り心地のいい重厚感のあるデザインが素敵です

まずはコーヒーの粉を入れたドリッパーをセットします

まずはコーヒーの粉を入れたドリッパーをセットします

モードは、レギュラー、ストロング、アイスの3種類。1~3杯まで抽出できます

モードは、レギュラー、ストロング、アイスの3種類。1~3杯まで抽出できます

しかも抽出中はトップに配されたランプがオレンジ色に灯り、カチコチとした時計の音がするのが楽しいんですよね。これは、蒸らしの時間など一見何もしていないようでも「動作中」だと知らせる安全面と、出来上がりへの期待感を高める演出だとのこと。オープンドリップ式によるコーヒーのアロマ、目に見えるスチームやシューッという音も相まって、五感に訴える要素が満載で、淹れている時間までが幸せになります

真空二重構造のステンレスサーバー。抽出の前にシューッと音がして、サーバー内をスチームで温めます(写真・右)

真空二重構造のステンレスサーバー。抽出の前にシューッと音がして、サーバー内をスチームで温めます(写真・右)

まずは少量のお湯が注がれて蒸らした後、シャワーのようにお湯が噴出します。コーヒーの個性を引き出す0.2ml単位の正確なドリップが特徴

まずは少量のお湯が注がれて蒸らした後、シャワーのようにお湯が噴出します。コーヒーの個性を引き出す0.2ml単位の正確なドリップが特徴

残り1/4のお湯はドリッパーに注がれず、バイパス注湯で直接サーバーに注がれます

残り1/4のお湯はドリッパーに注がれず、バイパス注湯で直接サーバーに注がれます

マイルドブレンドの味わいを生かしながらも、キリッとした味わい。香りのよさが引き立ちます

マイルドブレンドの味わいを生かしながらも、キリッとした味わい。香りのよさが引き立ちます



続いてストロングモードで同じ豆で淹れてみます

続いてストロングモードで同じ豆で淹れてみます

ストロングモードではバイパス注湯をしないで抽出されます

ストロングモードではバイパス注湯をしないで抽出されます

ストロングモードはしっかりとした濃いめの味ですが、後味はスッキリ

ストロングモードはしっかりとした濃いめの味ですが、後味はスッキリ

モードは3つ。出色は香り高くフレッシュなアイスコーヒー!

バルミューダ・ザ・ブリューのモードは、レギュラー、ストロング、アイスの3種類。最後にバイパス注湯をするレギュラーモードは、モーニング珈琲にぴったりだなと思いました。加湯をしないで最後までしっかりと抽出するストロングモードは、その名の通り、濃いめの重みのある味わいなので、午後の気分転換時やミルクレシピにも合いそうです。

最後にアイスコーヒーも淹れてみましょう

最後にアイスコーヒーも淹れてみましょう

そして、今回、出色のおいしさだと感動したのが、アイスコーヒー。よくあるアイスコーヒー用の煎りの強いものでなく、同じマイルドブレンドで淹れたこともあり、豆そのものの香りが際立って、甘みやかすかな酸味も感じられるフレッシュな味わいのアイスコーヒーが出来上がってうれしくなりました。

サーバーにあらかじめ1杯当たり45g程度(ロックアイス1個分くらい)を入れておきます ※入れ過ぎはNG

サーバーにあらかじめ1杯当たり45g程度(ロックアイス1個分くらい)の氷を入れておきます ※入れ過ぎはNG

ポイントは、サーバーにもあらかじめ適量(1杯分でロックアイス1個分くらい)の氷を入れておき、ドリップと同時に急冷すること。グラスにも氷を入れておき、サーバーのコーヒーを注ぐと絶妙な濃さの香り高いアイスコーヒーに仕上がります。

氷を入れたカップにコーヒーを注ぎます。これでちょうどいい濃さのアイスコーヒーの出来上がり

氷を入れたカップにコーヒーを注ぎます。これでちょうどいい濃さのアイスコーヒーの出来上がり

コンビニで購入したプリンと一緒におやつタイム。苦いだけでない、香りのいいフレッシュなアイスコーヒーが絶品!

コンビニで購入したプリンと一緒におやつタイム。苦いだけでない、香りのいいフレッシュなアイスコーヒーが絶品!

ちょっと高価ですが、ドリップコーヒー好きの方なら大満足の一台になるはず。12月には手動のグラインダーもアクセサリーとして発売されるとのことなので、そちらも楽しみです。

取扱説明書がブラックの封筒型のケースに入っているところもグッときます

取扱説明書がブラックの封筒型のケースに入っているところもグッときます

※氷の入れ過ぎでコーヒーがあふれるのを防ぐため、取説ではコーヒーの抽出後にサーバーに氷を入れるのを推奨しています

DATA

  • ブランド:バルミューダ
  • 商品名:「バルミューダ・ザ・ブリュー」
製品詳細を公式サイトで見る

 


「神原サリーの愛しの家電語り」は、毎月2回更新。次回もお楽しみに!

神原サリー Sally Kamihara

家電ライフスタイルプロデューサー

新聞社勤務、フリーランスライターを経て、家電ライフスタイルプロデューサーとして独立。「企業の思いを生活者に伝え、生活者の願いを企業に伝える」べく、東京・広尾の「家電アトリエ」をベースにテレビやラジオ、雑誌やウェブなどさまざまなメディアで情報発信中。商品企画やコンサルティングの仕事も多数。

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