ネガティブ思考で空回りしがち
hashimo:昔からずっとネガティブ思考で……仕事等で小さなことでも一つミスすると、周辺の全員に出来ない人間と思われてるんじゃないかと思いつめてしまい、そうやって緊張しすぎることで、次もうまくいかなかったり。10代〜20代の頃は、その思考がより強く苦しんでいました。大人になるにつれ、ある程度はマシになってきているとは思いますが。
ブゾン:hashimoさんは感情ゾーン拡張タイプなので、ゾーンの中にある耳をうまく活用すると良いですよ。ポジティブな言葉を口に出して音にして、自分の耳に入れましょう。例えば「ダメだ……」ではなく「大丈夫!」など、常に言葉をポジティブに言い換えて、耳に入れる練習を。とにかくネガティブなことは音にしない、耳に入れない。良くも悪くも感情的になりやすく、しかも正面から見て鼻の穴がよく見え思ったことをついつい言葉にしてしまう傾向があるので、他人に対して感情的な言葉を投げかけてしまいそうになったら一呼吸置いてみて。感情ゾーン拡張タイプの方は、自分が他人に投げかけた感情的な言葉によって、自分もダメージを受けてしまいますから。
モチベーションを上げるのも下げるのも「音」
hashimo:なるほど、自分の言葉を自分の耳に入れているからですね。確かに、自分の発言でその場の空気が「ずん……」と謎の音を立てて、凍り付いてしまったり。「あ、それ今言わなくても良かったかな?」って思っても後の祭りで……。
ブゾン:そうそう、その発言も、周囲の反応も「音」だから。hashimoさんのモチベーションを上げるのも下げるのも音。そして一番傷つきやすいのは暴言。もし暴言を吐かれてしまったら、それを払拭するポジティブな言葉を、また耳から変わりに入れてあげて。新しい言葉でプラスマイナスゼロにしてあげないと、いつまでもマイナスな言葉が耳に残り、想像力を働かせ妄想を広げてしまい、自分を苦しめることになる。自分にポジティブな言葉を言い聞かせるのも良いですが、ご家族や友人に言葉で励ましてもらうのも効果的。そしてポジティブな声がけをしてもらったら、最後に必ず自分自身に対してポジティブな声がけを。「私はネガティブ……」と自称する時点で、何事もネガティブに転んでしまいます。「私はポジティブ!」と自称し、自己暗示をかけることが大事です。
ときにはネガティブなエネルギーも活用して
hashimo:ということは……落ち込むようなことがあるとそれを反芻して、だんだん妄想が拡がっていくようなときは家族に対してもそっとしておいてほしいと思って「一人で寝てくる……」と言い残し部屋に籠もり、誰とも喋らないようにして回復待ちをしていたんですけど、それは逆効果だったんですね(笑)。自分で自分をメッタ打ち、自分が一番容赦ないじゃないですか、言われてないようなことまで妄想広げてしまって……。
ブゾン:それはダメ、想像力豊かだからどんどん深みにハマってしまいますよ(笑)。むしろご家族には励ましてもらって! そして最後には自分に対して「もういいや、元気になった、もう大丈夫」と必ず言葉にして、耳に入れてあげて。hashimoさんのように想像力豊かな人は、フラストレーションをクリエイティブに落とし込んだ方が良いんです、ストレス発散にもなるし。だからこそ、物作りがすごく向いてます。ポジティブなエネルギーだけではなく、ときにはネガティブなエネルギーも物作りに活かし「それすらも私はポジティブな物作りに向けられる!」と自分に言い聞かせてあげて。
hashimo:私、歌詞のある曲、音楽がないと暮らせないんです。面倒くさい家事とかも、音楽がないとできない(笑)。音楽を耳から入れて気分を上げていたんですね。
ブゾン:まさしく! 耳から入る言葉にものすごく影響されていますね。それを自覚できていればこれからもきっと大丈夫!
仕事人生後半戦、このままでいいのか
hashimo:新卒からずっとアパレル企業で衣料品のデザインをしています。好きな仕事でやり甲斐もあるのですが、仕事人生の後半戦を迎えるにあたり、このままでいいのかな?と漠然とした不安を覚えるようになりまして……。
ブゾン:hashimoさんは感情ゾーン拡張タイプで、物事を好き嫌いで判断する傾向があります。しかも横顔を見ると、感情・活動ゾーンが骨格ごと前に突出しています。エネルギッシュでとても勢いがあり、理性よりも感情優先、どちらかと言えば動物的。それに額に高さがあり想像力が豊かなので、新しいアイデアがどんどん沸くけど、それを実現しないとフラストレーションが溜まってしまいます。長期スパンの仕事よりも、例えば限られた時間でお客さんを美しくする美容師など、短いスパンで完結する仕事の方が向いています。
顔に左右非対称が大きく出ている
hashimo:今のアパレル規格の仕事は、1年位かけてデザインを作り込むのですが、スタート時には気分が乗っていても、正直途中でテンションが下がってしまうことも……あ、社会人なのでもちろん最後まできちんとやり遂げますよ(笑)。でも、長期スパンよりも短期スパンの仕事が向いていると聞いて、ちょっと腑に落ちました。趣味など夢中になっていることには、寝食を忘れて没頭できるんですけどね。
ブゾン:今後のキャリアについても、シンプルに好きか嫌いかで選択して良いと思いますよ。理由よりも感覚優先でOK。理由をああだこうだと探して自分を納得させようとしたら、その時点でダメ。世間体の良さを優先すると、フラストレーションが溜まってしまいます。今、hashimoさんの顔には、左右非対称が大きく出ています。左右の目の高さがかなり違い、今は大事なことを選べない状態。左右差が緩和されるまで、重要な決断は先延ばしにして、それまでに色々と考えを広げておきましょう。
正面顔は「社会的な顔」、横顔は「本来の顔」
ブゾン:顎先が平らかつ横から見ると出ているので野心を実現する力があるし、鼻筋に傾斜があるので自分の考えを相手に伝える勢いもある。そして、輪郭細めのレトラクテでエネルギー量少なめ、自分時間優先タイプ。自分の力だけで野心を実現できる力があるけど、ただしそれはエモーションとセットにならないと発揮できません。孤独にも強く、誰とでも寛容に仲良くなれるタイプじゃないので、例えば新しいブランドを立ち上げるなど、好きなことなら独立や起業もアリです。
hashimo:そうなんですね……独立は考えたことがありませんでした。確かに一人で作業するのははかどりそうですけど、でも独立してやるなら今以上に人付き合いをしないと、お金が流れないのでは? やっぱりお客様というか、先様がいないと仕事って成立しないじゃないですか。人とぶつかるのが苦手で煩わしいので、八方美人かなと思いつつ、外であまり感情爆発させることはなくて。
ブゾン:hashimoさんの顔を正面から見ると、頬の肉付きがしっかりしていて寛容性・順応性があることが分かります。人を受け入れられることの表れです。唇が厚く、他人に優しい言葉をかけたり褒めるのが上手で、コミュニケーション能力があります。正面顔だけ見ると一見おしとやかですが、横顔には先述した通り野心や勢いが表れています。相貌心理学では正面顔は社会的な顔、横顔は本来の顔、と言われます。正面顔はいくらでもつくろえますが、横顔はつくろえずその人の本来の姿が表れるからです。ですのでhashimoさんもビジネス相手に対してはつくろっておけばいいし、深い人付き合いも本当に自分が好きな人だけ、狭くてOKですよ。
hashimoさんアフタートーク
ブゾンさんにお話を伺い、自分について気づきがたくさんあり、日々の心持ちや今後の自分のことを考える気持ちに変化がありました。
まずは【耳から入る情報に精神が影響されやすい】という言葉にハッとさせられました。
些細な一言で落ち込みやすい自分。
でも、逆に優しい言葉や好きな音を耳に入れることで復活できるというのを聞き、納得感とともに回復する術が分かりすごく気持ちが楽に。
【直感で迷いなくいいと思った方へ進まないと後々苦しくなる】という言葉にも、これまでのことを思い返して思い当たることがいくつもあります。
情熱が向く方へ素直に進んで良いんだ!って改めて思えて、心のもやもやが晴れました。
ブゾンさん、貴重な機会をくださった編集の皆さま、ありがとうございました!
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イラスト/つぼゆり 取材・文/露木桃子
佐藤ブゾン貴子 Sato Bouzon Takako
相貌心理学スペシャリスト
相貌心理学スペシャリスト、1975年生まれ。アパレルの勉強のため渡ったフランスで相貌心理学に出会い、世界で16人、日本人初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は相貌心理学の顔分析を用いてセミナー、講演、メディア出演など、多角的に活躍。近著には『あなたの顔には99%理由がある』(河出書房新社)『ビジネスは顔が9割』(祥伝社)がある。問い合わせはhttp://a-cura.net/bouzon/まで。
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