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どれがPMS?どこからPMS?月経前症候群との付き合い方【宋美玄さんの聴く婦人科診察室#12】

  • 宋 美玄

2021.09.17

  • 音声

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今週も産婦人科医の宋美玄さんのポッドキャスト連載「宋美玄さんの聴く婦人科診察室」の時間がやってきました! 女性ならではの心や体のお悩みを解決したり、性にまつわる最新事情を解説したりと、充実の内容でお送りします。今回は読者からの「どれがPMS? どこからPMS? どう判断すればいいでしょうか?」というお便りに宋さんが答えます。

PMSを理由に昇進を諦めてしまう患者さんも

生理痛や生理前の不調などは、他人と比べることができないので「これぐらいは仕方ない」と我慢しているLEE読者も多いのでは? 宋さんのクリニックにも「PMSがつらい」と受診する患者さんが多く訪れます。「多少メンタルや体調に波があったとしても、勉強や仕事等自分で調整できるものは何とか乗り切れるものの、自分の意志ではどうにもできない小さな子どもの面倒を見ているうちにイライラ爆発!というパターンが多いですね。PMSを理由に昇進を諦めてしまう患者さんもいらっしゃいます」(宋さん)

そして受診した患者さんに「同じような方がたくさんいらして、皆さん適切な治療を受けて楽になってますから頑張って治しましょう」と声がけすると、一様にホッとした顔をされるそう。我慢強い、真面目な方が多いのは、やはり日本ならではの文化的背景ゆえでしょうか。

まずは生理周期と基礎体温を記録

PMSの代表的な症状として挙げられるのは、イライラや気分の落ち込みなどのメンタル不調、眠れない・または過剰に眠いといった睡眠障害、過食、むくみ、便秘、腹痛などなど。自分がPMSなのかどうかわからない読者の皆さんのために、判断の目安を宋さんに教えていただきました。

宋美玄さん連載12

「まずは生理周期と基礎体温を記録しましょう。今は便利なアプリもたくさんあるので活用するのもオススメ。生理周期と基礎体温を記録することによって排卵日を把握し、PMSと思われる症状が排卵日からいつ起こるのかを確認し、PMSかどうかを判断します。生理になるまで高温期に集中し、生理が来たらスッとなくなるのあれば、PMSの可能性が高いでしょう」(宋さん)

PMSや生理痛は我慢しなくて良いんです

「学校で受けた性教育で『生理は大人の体になった印、これで子どもが産めるようになったんだから。はいおめでどう!』とポジティブに受け止めなきゃいけないと刷り込まれているからかな?『他の皆は毎月生理があってPMSにも耐えてるんだから、自分だけ楽になったら何か悪い? 私って我慢できない人みたい?』と罪悪感を抱く方も少なくないですね」(宋さん)

ホルモンバランスはジェットコースターのように変動するもの。不調を抱えている方、悩んでいる方、我慢しないで、ぜひリアル婦人科診察室で相談されることをオススメします。

(次回は9月24日(金)18時配信です、どうぞお楽しみに!)



宋美玄さんへの質問を大募集!

宋さんへのご質問や番組へのご感想は、専用メールアドレス(fujinka@lee.hpplus.jp)宛にお送りください。


イラスト/鹿又きょうこ

宋 美玄 Song Mihyon

産婦人科医

セックスや女性の性などについて、女医の立場からの積極的な啓蒙活動を行う。メディア出演や著書多数。'17年、丸の内の森レディースクリニックを開業。https://www.moricli.jp/

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