数年前は1万円未満(ともすれば3000円くらい)のオーブントースターが主流だったのに、いつのまにか2万円前後の高級オーブントースターが花盛り。しかも売れているんでよね。そんな中、ついにパナソニックから2月1日にオールブラックのスタイリッシュな外観のオーブントースター「ビストロ」が発売されました。価格も2万5000円オーバーと、後発ながら自信満々。でもね、使ってみるとすごいんです。使い勝手もいいし、その実力もさすがです。私としては焼き芋専用機として買ってもいいと思うくらい「ビストロ」で焼いた極上の焼き芋に惚れ込んでいます。どういうこと?と思っている皆様にその魅力をご紹介しましょう。
厚切りの冷凍食パンを中まで熱々に焼き上げるのは独自のヒーターがあるから

パナソニック オーブントースター「ビストロ」NT-D700 実勢価格27,000円(税込)
先ほど“後発”と書きましたが、実はこのオーブントースター「ビストロ」は、これまで「コンパクトオーブン」という名前で約20年間もの間、販売されてきたトースターがフルモデルチェンジしたものなんです。トーストやピザを焼いたり、予熱なしでオーブン調理もでき、カレーパンのようなお惣菜パンも焦げることなく上手に温め直しができるなど、うれしい機能満載の隠れたロングセラー商品だったのです。
その理由は、一般的なオーブントースターでは遠赤外線ヒーターのみですが、こちらには庫内上部に遠赤外線ヒーターと近赤外線ヒーター、下部に遠赤外線ヒーターを配置した「遠近トリプルヒーター」だから。近赤外線は遠赤外線よりも食品内側に熱エネルギーが浸透しやすいという性質を持っているので、表面にちょうどいい焦げ目をつけながら、中までじっくり火が通るのです。
今回、「隠れたロングセラー」を表舞台に堂々と出してそのよさを広く知ってもらうために、デザインを大刷新。さらにはパンの状態(薄切りか厚切りか、常温か冷凍か)に合わせて1800パターンの個別プログラムを用意し、計7200通りのプログラムをもとに最適に焼き上げるインテリジェント制御機能を搭載。人気の“生食パン”を厚切りにして冷凍しておいたものも、外はこんがり中もしっかり熱々のトーストに焼き上げるようにしています。
スタイリッシュな家電にありがちな「使い方が難しい」という心配もゼロ。ダイヤルをくるくる回してメニューを選んだら、選んだ位置でダイヤルをプッシュすると「焼き色」が5段階から選べる仕組みになっています。5段階から選ぶときには、さっきみたいにダイヤルを回せばOK。すべての指示は液晶画面にわかりやすく表示されますし、何より直感的に操作ができるのがうれしいですね。
高級生食パンで知られる「乃が美」の生食パンを冷凍しておいたものや、パスコの超熟の4枚切りの冷凍などさまざまな食パンで試してみましたが、いずれも外はサクッとして中はふんわり&熱々に。焼き加減は好みに応じて調節してくださいね。

十字に切れ目を入れて、ハニーバタートーストにしました
チーズトーストなどの“アレンジトースト”は受け皿をセットして
私はまだハムチーズトーストしか焼いていないのですが、最近人気の具沢山のアレンジトーストもビストロのオーブントースターならお手の物。ピザトーストのほか、マヨネーズでまわりに土手を作って卵を割り入れたエッグトーストもご馳走トーストとして心惹かれますね。
こうしたアレンジトーストの場合は、万が一、具材がこぼれてもいいように受け皿を使い、その上にアルミホイルを敷きます。
そのほかの自動メニューには、「そうざいパン」(=お惣菜パンの温め)や、「フランスパン」「クロワッサン」「冷凍クロワッサン」「チルドピザ」「冷凍ピザ」「フライあたため」「パックもち」など。「フライあたため」メニューでは、余分な油分が落ちても大丈夫なように受け皿の上にもち焼き網を重ねて使えばOK。天ぷらの温め直しもできますよ。
もちろん、手動で温度と時間を指定して、グラタンを焼いたり、クッキーやケーキなどのお菓子作りに使うこともできます。温度は120度~260度、時間は30秒~25分。予熱時間なしで使えるのがいいですよね。
スイートポテトみたいな極上スイーツの「じっくり焼きいも」に感涙!!!!
そして! 私がイチオシなのが自動メニューの最後の2つ「焼きいも」と「じっくり焼きいも」メニューです。中でも低めの温度でじっくり加熱する「じっくり焼きいも」はまるでスイートポテトみたいな甘さとねっとり感で、極上スイーツといった感じ。
ちょうど手に入ったシルクスイートという品種のお芋を使いましたが、私がやったことと言えば、水で洗ったら、しっかりと水気をペーパータオルでふき取り、破裂防止のためにフォークで表面に穴をいくつか開けたことだけ。アルミホイルに包んだり、かぶせたりする必要もなく、そのまま庫内に並べればOK。
今回のこのビストロは全身ブラックのスタイリッシュな感じなのに、スタートボタンを押した瞬間、真っ暗だった庫内がオレンジに照られされて、心躍る気持ちになる瞬間が好きです。もちろんトーストを焼くときも同じなんですけれど、中に赤いお芋が並んでいるのを見るときの心の弾み具合は別格。いえ、決して焼き芋ラバーではないんですけれどね。
「じっくり焼きいも」メニューでは、写真のような直径6センチ程度のお芋だと約70分かけて焼き上げますが、50分を過ぎたあたりからキッチンが甘いお芋の香りに包まれて、まるで屋台の焼き芋屋さんがやってきたかのようになります。こんなに時間をかけたら真っ黒になるのではとの心配は御無用。うっすらと焦げ目がついて、割ってみると皮周辺が香ばしく焼けていて、中はねっとりとしています。
スプーンですくって食べると、お砂糖もバターも牛乳も加えていないのにまるでスイートポテトのような味わいでびっくり。素晴らしいです、ビストロ。

オーブントースター「ビストロ」でもイチオシのメニューがじっくり焼き芋。今回はしっとり系のサツマイモの代表格ともいえる「シルクスイート」を使いました

「じっくり焼きいも」メニューで約70分かけて焼き上がりました。超美味!
あまりにおいしいので残しておくのが難しいですが、このじっくり焼きいも、皮の部分を外して(冷めると簡単にはがれます)2~3cmくらいの輪切りにして冷凍するのもおすすめです。
半解凍くらいの状態で食べるとさらに甘みが際立って、これまた感涙もののスイーツに。何度も言いますが。じっくり焼いも専用機としてビストロを買っても後悔しないくらい。ぜひお試しあれー!!!!!

残った分は皮をむいて輪切りにして冷凍しておくのがおすすめです

半解凍くらいで食べると焼き立てとはひと味違ったアイスみたいなスイーツになります
DATA
- ブランド:パナソニック
- 商品名:オーブントースター ビストロ NT-D700
- 製品詳細
「神原サリーの愛しの家電語り」は、毎月2回更新。次回もお楽しみに!
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